赤とカイナ
あたいは盗みを続け最初の頃は失敗してよく大人に殴られていた。この頃、あたいに感情のきびがなくうまく異能を使えなかった。
奴隷としての日々が数年経ち、あたいがカイナ様の前の主人と生活を続けていたある日、あたいはいつも通り、盗みをして帰るとそこには修道服を着た知らない女がいた。その女は手に白いグローブをつけており、口にはタバコを咥えていた。
「この男、ゲスと聞いていたけどまさかこんなガキに盗みをやらせていたなんて。殺したけどもう少し殴っとくか」
タバコを咥えた修道服を着た女はグローブをとると、手のひらが獣のような手にかわり、あたいのしんでいる主人の頭を殴り続けた。
「すまないね。時間をとらせて。あたしはセキト。セキト・バールンってもんだ。南の方の教会で働いてる」
「南?南の方に教会があるの?」
「違うわ。東ステイティアには教会はないわ。ここをおさめているリーダー的なやつはアホだから。あたしは南ステイティアからきたんだよ。神父に言われてね」
セキトはあたいに言うとあたいに手を伸ばす。
「今までくるしかったろ。安心しな。あたしら教会の人間はあんた達のような奴隷になっている子達を受け入れるようにできてる。あんたさえ良ければあたしらの教会にこないかい?強制はしないよ」
セキトはあたいに言うとあたいはセキトの手をとり、セキトについていった。
セキトに連れて行かれた教会ではあたいみたいな奴隷や孤児になった子が沢山いた。奴隷や孤児になっている子をあたいより少し歳上の子、カイナ様が面倒を見ていた。
「あの人は?」
「あいつはカイナ。うちの教会でも優秀な子だよ。子供の面倒はよく見てくれるし回復魔法もつかえるから」
セキトはカイナ様を見ながら言うとカイナ様があたい達のところに近づいてきた。
「あなたは新しくこの教会にくる子ですか?」
「は、はい。今日からお世話になります」
「お世話させていただきます。私はカイナと申します。よろしくお願いします」
カイナ様はあたいに頭を下げた後、セキトに軽く会釈だけした。あたいは当時はセキトはカイナ様と仲が悪いのかと思っていた。教会に連れてこられてから同じ孤児や奴隷達と生活を続けて数年、あたいは異能を使えるようになり、熱の異能であたいは教会に貢献するようになっていた。基本は僧侶で冒険者達のパーティに入るらしいんだけどあたいには回復魔法の適性がなかった。あたいに回復魔法の適性がないとわかるとセキトはあたいに明らかに酷い態度をとりはじめた。




