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入れ替わったら戦争 行かなきゃならなくなっちゃった  作者: 遥(はるか)奏汰(かなた)
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第30話〜起動の鼓動

地鳴りのような重低音が、崩壊へのカウントダウンを告げていた。

奪われた日常、見知らぬ戦場、そしてコンテナに並べられた無数の犠牲者たち。

すべては、人間の精神を強制的に引き抜き、高密度エネルギーへと精錬する最悪の計画『プロジェクト・レクイエム』のため。

そして、その狂気のシステムを起動するための「鍵」は、少女・アルトの肉体そのものだった。

「鍵はこちらで破壊する」

脳内に響くハンスの冷酷な宣告と同時に、地下連絡通路の闇から冷徹な赤いセンサーライトが二人を照らし出す。

立ちはだかるは中央管制塔の防衛ドローン。生存確率わずか0.02%の、絶望の戦いが今幕を開ける――。

中央管制塔へと続く地下連絡通路は、まるで巨大な怪物の体内だった。

壁を這う光ファイバーの脈動が激しさを増していく。ハンスは脳内で、この悪夢のシステム――『プロジェクト・レクイエム』の概要を冷酷に告げた。

「この計画の本質は、魂のエネルギー変換だ。適性を持つ人間の精神を強制的に引き抜き、高密度エネルギーへと精錬する。地上に鳴り響く重低音は、その抽出炉が起動した証拠だ。街の全域を覆う回路にこれが満ちた時、すべてが分子レベルで消滅する」

「……そんなことのために、あの人たちの命を奪ったの!?」

鉄パイプを握るアルトの手に力がこもる。奪われた日常、見知らぬ戦場、そしてコンテナに並んでいた犠牲者たち。すべての怒りが一本の線に繋がった。

「その通りだ。そしてそのエネルギーを一点に集約し、起動スイッチを押すための『鍵』となる器。それが、お前が今入っているその肉体だよ、アルト」

「私が……鍵?」

「そうだ。だが、鍵はこちらで破壊する。行くぞ、アルト。前方に敵影。中央管制塔の防衛ドローンだ」

通路の先から、冷徹な赤いセンサーライトがアルトを照らし出した。生存確率0.02%の戦いが、今始まる。

第30話をお読みいただきありがとうございました!

ついに『プロジェクト・レクイエム』の恐るべき全貌と、アルトの身体に隠された秘密が明かされました。生存確率わずか0.02%という絶望的な状況のなか、鉄パイプを手にしたアルトとハンスは、襲い来る防衛ドローンを突破できるのか――!?

緊迫のバトルが展開される次回第31話も、どうぞお楽しみに!

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