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第三十三話 夜明けは地平線と共に

邪龍との一騎打ち。その戦闘は、誰が為か。

エデンにより体の損壊とヴァルキリーを一時的に戻してもらえたフューエル。万全を期す為、オーシャンを含めた救助隊の撤退までを休息に使いう。数時間後、日付も変わろうとしている頃。救助隊の天使達が現場を離れて行き、オーシャンやシューティングスター達は船を使い離れて行く。

そして、轟音と共に起き上がってくる邪龍と一対一となったフューエルは、一戦目の経験を活かし攻撃を上手くかわしつつ細かな斬撃を叩き込む。しかし、その剣にはエネルギーを宿らせず普通の剣として使っていた。

《やはりこれならダメージは通る!》

邪龍は巨体が故に、人一人分プラスアルファ機械程度の大きさしかないフューエルになかなか攻撃を当てられていない。そのままダメージを蓄積させていく。しばらくした後、邪龍が再びエネルギーを貯め始める。

《!ここだ!!》

ヴァルキリーから初期セットされているアクティブコアが射出され、エデンから預かった金色の装飾がなされたコアがセットされる。

[天啓:ゴッドコア。タイプ:アダム]

フューエルの左半身に巨大な白い羽が2枚生え、ヴァルキリーが巨大な槍へと変貌する。そしてその勢いを殺さぬように構え、邪龍に投げる。エネルギーチャージ中は動けなくなるのか、防ぐ事も避ける事もせずに直撃しチャージをキャンセルさせ、動きを封じる。途端にカオスのパーツが槍を掴み引き抜こうとしている。

《ゴッドコアの力でもダメなのか…!?》

フューエルの表情に焦りが見えた時、目の前に青い装飾のコアが飛び出してくる。フューエルがそれをキャッチすると、緑色の目が黄色へ変貌する。邪龍を貫いていた槍を手をかざすだけで手元に戻し、コアを槍のパーツにセットする。その流れの間にカオスのパーツが動き、龍の力を利用してフューエルにレーザーを放つ。見事に着弾するも、ほんの数秒でそれは四枚の羽にかき消される。

以前ゴッドコアを使用した際の姿と似た姿になっているが、フューエルに集まっているエネルギーは更に昂っていき、ヴァルキリーのメインフレームに金色のヒビが入り砕け散った。羽は更に大きくなり、その細かな羽毛が散っている。

《《古より紡がれし混沌よ。神の意思を私利私欲に利用し、取り返せぬ事態をもたらした。その罪を、神の名の下に、このアルカディアが裁く!》》

その手に持っていたヴァルキリーだった槍は、神器と言えるほどの輝きを取り戻していた。フューエルは邪龍のブレスの弾幕を全て避け、先程までとは比べ物にならないレベルのダメージを次々に与えていく。足を切り裂き、バランスを失い背中から倒れる邪龍。フューエルは再び上空に飛び、自身の正面に槍を構える。

《《さぁ、これで終わりだ。》》

目を見開くと、槍が更なる光を放ち、更に巨大化し、貫く事に特化するように細く鋭くなる。フューエルがそれを構える。

《《天導》》

強い輝きを放つ槍はその言葉と共に放たれ、邪龍の悪あがきのブレスを完全に無視する程の威力で、その体を貫いた。特大の咆哮とブレスを放ち暴れながら、邪龍は液状化では無く粉になる程細かく崩壊して消滅した。

遙か上空から着地したフューエルから羽が消え、目の色も元に戻る。メインフレーム事砕けたヴァルキリーは元に戻ることはなく、鮮やかな神器から風化した武器へと戻る。セットしていたコアは既に消滅していた。

《……終わったぞ、皆…。》

フューエルの呟きと共に、暗い夜は終わりを告げた。

三十三話です。次回のみお昼の十二時に投稿が繰り上がります。

夜明けの空はさぞ、明るく綺麗に見えたでしょう。

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