表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら焔神の加護が危険だと追放された俺、軍事国家で最強の戦力として成り上がる  作者: YUJIN


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/16

第6話 ロックベア討伐

 宿の部屋に荷物を置き、ベッドに腰を下ろした。

 やっと一息つけたはずなのに、胸の奥は妙に落ち着かなかった。


(……宿代、食費、装備の手入れ……

 これじゃ金がいくらあっても足りないな)


 とりあえず依頼をこなして生活費を稼ぐしかない。


 ---------------------------------------------


 ――翌日。


 ギルドへ向かい、掲示板を眺める。

 Cランク依頼の中に、一つだけ紙が残っていた。


『ロックベア討伐 Cランク 報酬:金貨8枚』


 後ろで冒険者たちがひそひそ話す。


「ちぇ……ロックベアしか残ってねぇのか」

「割に合わねぇよ。今日の依頼は諦めるか」

「この前Cランクパーティが死傷者出して逃げたって聞いたぞ……」


 俺は紙を剥がし、受付へ持っていく。


「この依頼、受けてもいいですか?」


 シルビアが驚いた顔をした。


「えっ!? ロックベアですよ!?

 単独での受注はオススメできません……お仲間は……」


「いないです。ひとりで行きます。

 無理そうなら帰るので心配しないでください」


「……わかりました。

 絶対に無理はしないでくださいね」


 軽く頷き、森へ向かった。


 ---------------------------------------------


 森の奥へ進むほど、空気が重くなる。

 折れた木々、抉れた岩、巨大な足跡。


(ロックベアの痕跡……近いな)


 剣を抜き、慎重に進む。


 やがて視界の先に、大きな影が見えた。


 ――ロックベアだ。


 岩のような皮膚。

 丸太のような腕。

 一撃で人間を粉砕できる質量。


 しかも──


 子ロックベアが二体、周りをうろついている。


 ---------------------------------------------


 子ロックベアがこちらに気づき、吠えながら突っ込んでくる。


 俺は剣を構え、低く呟いた。


「──ファイヤーボール」


 二発の火球が子ロックベアを焼き尽くす。

 一体が倒れ、もう一体も続けて沈んだ。


 その瞬間──


 グォォォォォォォッ!!


 ロックベアが激怒し、森が震えた。


 巨体が突進してくる。

 俺は横へ跳び、地面が砕ける。


(……あの巨体でこの速度か)


 前脚が振り下ろされる。

 剣で受け流し、隙を見て斬りつける。


 キィンッ!!


 火花が散るだけで傷一つつかない。


(硬い……腹部なら通るか?)


 再び突進。

 ギリギリで回避し、腹部へ踏み込む。


 だが──


 ガキィンッ!!


 刃が弾かれ、腕に衝撃が走る。


(腹部でも通らない……なら)


 ロックベアが咆哮し、地面が震える。


 俺は後退しながら手をかざした。


「ーーファイヤーバインド!」


 炎の鎖が伸び、ロックベアの足を絡め取る。

 巨体が一瞬止まった。


 俺は全力で踏み込み、剣を構える。


「ーーフレイムスラッシュ!」


 火の魔力が剣にまとわりつき、炎の刃が伸びる。


 ロックベアが拘束を引きちぎる。


 だが遅い。


 横一文字に炎の斬撃を放つ。


 ズバァッ──!!


 炎の刃が腹部を焼き切り、巨体が揺れる。


 同時に、手に激しい衝撃。


 バキィィッ!!


「……っ!」


 剣が根元から折れた。


(流石に耐えられなかったか……)


 ロックベアは最後の咆哮を上げ、倒れ込む。


 森に静寂が戻る。


 ---------------------------------------------


【ロックベアを討伐しました】

【レベルが8→10に上がりました】


 胸の奥が熱くなる。


【ヘルフレイムを会得しました】


 手をかざすと、黒炎がぼうっと灯る。

 空気が歪む。

 禍々しい炎が手の上で揺らめいた。


(……これは危険だな)


 黒炎を消し、素材を回収してギルドへ向かった。


 ---------------------------------------------


 ギルドへ戻ると、受付は混雑していた。


「ロックベア討伐報告をお願いします」


 シルビアがほっとしたように微笑む。


「ご無事だったんですね……!

 まさか本当にお一人で?」


「はい。証拠です」


 アイテムボックスを発動し、子ロックベア二体が落ちる。


「うおっ……!」

「アイテムボックスすげぇ……!」


 そして──


 ズゥゥゥンッ!!


 巨大なロックベアが床に落ちた。


 冒険者たちが一斉に後ずさる。


「ロ、ロックベア……!」

「親子三体……!」

「これをひとりで……!?」


 シルビアは震える声で言った。


「……すごい……本当に討伐したんですね……!」


「素材の買取もお願いします」


 冒険者たちがざわつく。


「剣が折れてるぞ……」

「ロックベア相手に折れたのは一本だけ……?」

「やべぇ……只者じゃねぇ……」


 シルビアは査定を進める。


「甲殻、毛皮、魔石……全部高品質です!

 討伐報酬と合わせて金貨10枚になります!」


 金貨を受け取り、軽く頷く。


(……これでしばらくは困らないな)


 ギルド内はまだざわついていた。


「Cランクがロックベア親子を単独討伐……?」

「イグナリアにとんでもない奴が来たな……」


 その声を背に、ギルドを後にした。


 ---------------------------------------------


 宿へ戻り、折れた剣を机に置く。


(……武器も買い替えないとな)


 ふと、グレイズの言葉が脳裏をよぎる。


『いつか信用できる仲間に出会えたら、その時は逃げずに向き合え!』


 窓の外を見つめ、静かに息を吐いた。


(仲間……か……)


 ---------------------------------------------


【スキルボード:タイチ・クロサワ 17歳】


 LV:10

 HP:102

 MP:108


 魔法適性:火魔法 A


 固有スキル

 ・焔神の加護

 ・アイテムボックス


 剣術

 ・フレイムスラッシュ


 魔法

 ・ファイヤーボール

 ・ファイヤーバインド

 ・ヘルフレイム

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ