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転生したら焔神の加護が危険だと追放された俺、軍事国家で最強の戦力として成り上がる  作者: YUJIN


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第18話 焔神の加護

 砦の前に立ち、俺は深く息を吸った。


 焔神の加護が全身を巡り、

 炎が肌にまとわりつくように揺らめく。

 視界が赤く染まり、世界が違って見えた。


「……フレイムランス」


 放った瞬間、地面が震えた。


 焔神の加護を得た炎は、

 もはや魔法ではなく――破壊そのものだった。


 門は燃え、そして消し飛んだ。


 木材が爆ぜ、炎が走り、

 砦の入口が一瞬で崩れ落ちる。


 盗賊たちの視線が一斉に俺へ向いた。


「な……なんだあれ……」

「門が……吹き飛んだ……だと……?」


 俺は刀を抜いた。


 刃に触れた炎が、

 まるで生き物のように巻きつき、赤黒く脈動する。


 炎が足元で揺らぎ、影が歪む。


 気づけば、俺は完全に囲まれていた。


 剣を構える者。

 槍を向ける者。

 弓を引き絞る者。


 怒号と殺気が渦巻く。


「やれッ!! 殺せ!!」


 全員が一斉に切りかかってくる。


 だが――

 焔神の加護を発動している俺には、すべてが無意味だった。


 降りかかる剣の軌道。

 弓の弦が震える音。

 足音の方向。

 呼吸の乱れ。


 すべてが――見える。


 焔神の声が意識の奥で低く響く。


『恐れるな。

 進め。

 全てが我の炎に屈する』


 その声に背中を押されるように、

 俺は一歩踏み込んだ。


 手前の盗賊の懐へ踏み込み、刀を振る。


 赤い線が首元に走り、

 一拍遅れて炎が噴き上がった。


 男は悲鳴を上げる暇もなく崩れ落ちる。


 背後から槍が突き出される。


 振り返らずに刀を横へ払う。


 炎が穂先を包み、金属が溶け落ちた。


「なっ……!?」


 驚愕した盗賊の胸へ踏み込み、斬り上げる。


 炎が腹を裂き、

 盗賊はうずくまりながら倒れ込んだ。


 三方向から矢が飛ぶ。


 俺は地面を蹴り、

 炎の残光を引きながら横へ跳ぶ。


 矢は俺の通った軌跡に触れた瞬間、

 炎に包まれて灰になった。


 着地と同時に、

 俺は弓兵へ向けてフレイムランスを放つ。


「ひっ……!」


 炎の槍が三人を貫き、

 身体は灰になって散った。


 指笛の音が響いた。


 カレンとアリスが村人の救出を終えた合図だ。


「……そうか。終わったか」


 胸の奥で、炎が揺らめく。


「それじゃあ――全力で行かせてもらう」


 明け方でまだ暗い中、

 俺の赤い目と、体に纏った炎だけが辺りを照らす。


 盗賊たちは怯え、一歩下がった。


「ひ、ひるむな! 敵は一人だ! やれ!!」


 ------------------------------------------------


 その声とともに、一人の大男が前に出てきた。


 盗賊の首領らしき大男。


「どいつもこいつも……だらしねぇな。

 ガキ一人殺せねぇのか……?」


 周囲の盗賊たちが道を開け、

 俺とそいつは向かい合った。


「テメェ、その軍服……帝国軍か?

 ガハハ……帝国軍も落ちたな、こんな餓鬼を寄越すなんてよ」


 俺は答えない。

 炎が揺らぎ、地面が焦げる。


 首領は斧を構え、踏み込んできた。


 体格の割には速い。

 だが――遅い。


 焔神の加護で強化された俺の身体は、

 首領の動きを完全に見切っていた。


 間合い。

 踏み込み。

 呼吸。

 重心。


 すべてが見える。


 俺は刀を逆手に持ち替え、

 炎をさらに纏わせた。


 刃が赤黒く脈動する。


 一歩踏み込み、

 斧の軌道をすり抜けるように滑り込む。


 そして――


「終わりだ」


 炎纏いの刀が、

 首領の胴を一閃した。


 斬った瞬間、

 内部から炎が爆ぜるように噴き上がり、

 首領は絶叫もできず崩れ落ちた。


 盗賊たちは青ざめる。


「ひ……ひぃ……!」

「逃げろ!! 化け物だ!!」


 だが、逃がす気はなかった。


 ------------------------------------------------


 俺は刀を構え、

 炎を最大まで纏わせる。


 刃が赤黒く輝き、

 周囲の空気が歪む。


 振り下ろした瞬間、

 炎の奔流が砦全体を飲み込んだ。


 木材が爆ぜ、

 逃げ惑う盗賊たちが炎に呑まれ、

 悲鳴が次々と途切れていく。


 炎は刀から広がり、

 砦を丸ごと焼き尽くした。


 ------------------------------------------------


【レベルが22→25に上がりました】

【魔法スキル:ディバインインフェルノを会得しました】


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 炎が収まった頃、

 カレンとアリスが駆け寄ってきた。


 カレンは槍の柄で俺の頭を軽く叩く。


「やりすぎだ。

 自分も燃やしてどうする」


「あっ……」


 夢中になっていて気づかなかった。

 俺の手は炎で焼けただれていた。


 アリスは治療しながら叱る。


「タイチくん……!

 もう……無茶して……!

 ちゃんと制御しないと!」


 俺は二人に頭を下げた。


「……ごめん。

 次から気をつける」


 誘拐された村人たちを送り届け、

 俺たちは駐屯地へ帰還の途についた。


 焔神の炎が残した熱だけが、

 俺の中で静かに燃え続けていた。


 ----------------------------------------------


【スキルボード:タイチ・クロサワ 17歳】


 LV:25

 HP:252

 MP:258


 魔法適性

 ・火魔法 A+


 固有スキル

 ・焔神の加護

 ・アイテムボックス


 剣術

 ・フレイムスラッシュ


 魔法

 ・フレイムランス

 ・フレイムチェイン

 ・ヘルフレイム

 ・ディバインインフェルノ

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