ラスボス戦
突然だが皆さんはテストの順位についてどの様な感心があるだろうか?例えばの話だがクラスの人気者である生徒が上位にランクインしていた場合は勉強も出来るんだーくらいの感想がほとんどであろう。例を上げれば、誠や恋華みたいな文武両道の才色兼備な奴は自分の名前が乗っていても決してマイナスにはならない筈だ。
では逆に性格が悪くあまり周りから慕われていない生徒が上位にランクインしていたらどう思うだろうか?勉強が出来る生徒からしたら特に何も思う事は無いかも知れない。しかしあまり勉強が得意で無い生徒は良いイメージは持たない筈だ。場合によっては虐めに発展する危険さえあるとオレは主張したい。
では仮に毎回全教科満点の生徒がいたらどうだろうか?
気持ち悪い‥‥
何か不正をしている‥‥
などなど周囲が納得する訳がないのだ。
そんな話あり得ないだろう?と思われるかも知れないがおそらく今回のテストの結果オレは満点を採っただろう‥‥。
しかしその結果が公表される事はない筈だ。そうならない様に布石をうっている‥‥。
‥‥
‥‥
月曜日の朝、学校へ着くと廊下がざわついていた。期末テストの順位が張り出されていなかったのだ。
恋華 「裕くん!おはよー。今日は元気みたいだね?」
誠 「よー!友よ!顔色が良くなって何よりだ!」
オレ 「おう!地獄のそこから這い上がって来てやったぜ!」
恋華 「せっかく裕くんに引導を渡してあげようと思ったのに結果出て無いんだもん!何でかな?」
誠 「採点に時間がかかってるんじゃないか?」
オレ 「あー‥‥英断だ未来ちゃん。」
誠 「?」
恋華 「?」
ガララ!
ざわつきの中、担任の金田先生が入ってきてホームルームを放棄してオレを呼び出した。
金田 「天草!ちょっと来い‥‥。」
いやいや!もうちょいオレに気使えや‥‥。後が面倒くせーだろが‥‥ババァ!
オレ 「未来ちゃん先生。今日も綺麗ですね。」
金田 「‥‥やってくれたな貴様。」
「お前が想定しているより大事になっているから覚悟しろ‥‥。」
まぁー朝からホームルームもしないで拉致るのだから、ある程度の覚悟は出来てるつもりだ。誰が相手だろうと論破してやんよ!‥‥何だと?
校長室‥‥だった。
金田 「失礼します。」
校長 「うむ!キミが天草くんか‥‥」
「掛けたまえ。」
オレ 「失礼します。」
金田 「私はこれで失礼します。」
‥‥
‥‥
きたねーぞ‥‥逃げやがったな!
校長 「すまないね!少し話がしたくね‥‥。」
オレ 「どの様なお話でしょうか?‥‥。」
校長 「テスト結果の公表について意見があるようだが‥‥?」
オレ「匿名希望だった筈なんですがね‥‥。」
「テスト結果を廊下に張り出す行為にどの様なメリットが有るんでしょうか?」
校長 「得点上位者のテストに対するモチベーションの上昇を期待している。」
オレ「そうですか‥‥。それは1人1人個別で結果を用紙で配布すれば同じ効果が得られるのではないでしょうか?」
校長 「確かにその通りだ。」
オレ「では逆に質問なんですが‥‥公表する事でデメリットのある生徒がいる事にお気付きですか?」
校長 「話してみなさい。」
オレ「はい。その前に校長先生は私のこれ迄のテスト結果をご存知でしょうか?」
校長 「先ほど担任から伺った。」
オレ「私の様な生徒がいきなり満点を採ったら普通の生徒はどう思うでしょうか?」
「仮に毎回テストで満点を取れる能力がいる生徒が居ると仮定し、その生徒は毎回周囲に自分の点数を晒す事になると思いますが‥‥その生徒は高いモチベーションでテストに臨めるのでしょうか?」
校長 「なるほど。キミが優秀である事は良く分かった。」
「しかし!入試を含め実力テストを故意的に点数を調整するやり方は誉められんな。」
オレ「御言葉ですが‥‥」
「仮に毎回100点を取れる生徒が必ずしも100点を取る必要は無いと思いますが‥‥」
「5点だろうと95点だろうと100点だろうと理解している事に変わりがないのであればやっている事は一緒だと考えます。」
「それに点数を調整するな!と言う考え方は仮に小学生とスポーツの交流試合があった場合、格闘技であっても本気で戦いボコボコにしろ!という考え方と一緒という解釈でよろしいのでしょうか?」
校長 「‥‥」
オレ「つまり私の考えでは自分の持っている能力を必ずしも常に100%使う必要は無いと考えているのですが‥‥間違いなんでしょうか?」
校長 「‥‥」
オレ「意見が無いみたいなので失礼します。」
K.O YOU WIN
ラスボスを倒してしまった‥‥。




