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とある天才の残念なお話  作者: 黒鯨
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とある休日の話

5月中旬の土曜日、学校が休みという事もあり、オレは心行くまで睡眠をとっていた。休日を休日として過ごす。何て素晴らしい事なのだろうか?

高校生になり、部活という呪いから解かれたオレは休日、本来の有り難さを噛み締めていた。


そして唐突だが、趣味について語らせて頂いても構わないであろうか?意外に思うかも知れないがオレにだって趣味はある!アニメを観るのが好きだし、マンガ、小説、ラノベ、基本的に書物に目を通すのも好物である。そして最近のマイブームが麻雀である!麻雀といっても、最近始めたばかりなので本物の牌では無く、ゲームセンターにあるネット麻雀にハマっているのだ。夢中になった、きっかけは某マンガの影響だが、これがとても面白い!


何が面白い?

‥‥

‥‥

‥‥

すまない‥‥。麻雀好きの同胞たちよ!

オレに、文章で麻雀の素晴らしさを皆に伝える技量が無い。本当に不甲斐ないオレを許してくれ‥‥。


麻雀の魅力を言い出したらキリがないのだが、あえて1つ言わせて欲しい‥‥!

麻雀は、達人でも天才でも負けるのだ!

正確には、敗けうると言えばよいのだろうか?

とにかく!バランスが素晴らしい!どんなに上手い奴でもミスをするし、運要素が強い。しかし、運だけで勝つ事も難しく‥‥‥‥。くそ!やはりオレごときが麻雀について語るなんて、おこがましい話だ!とにかく!面白いのだ!


すっかり麻雀にのめり込んだオレは、休みの日を近所のゲームセンターで、麻雀ナンチャら倶楽部という機械に費やしているのだ。もちろん本日も、麻雀ナンチャら倶楽部をエンジョイしている真っ最中だ!


麻雀をやる人は、分かってくれると思うが集中しているとあっという間に時間が立ってしまう。まるで早送りでもされているような感覚だ。麻雀だけではなく、好きなものに没頭していると似たような経験はあると思う。

そして、本日もあっという間に8時間程経過していた。現時刻は、20時過ぎである。18歳未満は、21時以降入店禁止な為、そろそろ切り上げ時である。‥‥実に残念だ。


荷物をまとめて、店を後にしようと席を離れた数秒後に背後から声を掛けられた。


??? 「ゴメーン!お待たせ!‥‥んじゃあ!帰ろっか?」


オレ 「‥‥」


は?

理解不能である。


‥‥

‥‥


あーなるほど!解析完了。


ナンパである。

もちろんオレがナンパされている訳ではない。

このお姉さんがナンパ野郎にしつこくされていて、ちょうど帰りそうなオレに助けを求めている‥‥的な状況か?


マジかー。オレのアドリブ能力が試されているのか?つーか、この娘見る目無いわー‥‥。土日に、1人で麻雀やってる時点で悟って下さい‥‥。人選おかしいですよ‥‥。


オレ 「わりぃーわりぃー!オレのツモが神ってて中々負けさせて貰えなくてさー」


???「もー!かまってくれないからナンパされちゃったじゃーん。終わった?帰ろー?」


オレ 「お、おう。帰ろうか!」


ナンパ師 「ちょっと!」


「まってよー。そんな彼女ほっといて麻雀なんかやってる奴より、オレと遊んだほうが絶対楽しいよ!ご飯行こうよ!ね?」


ごもっともである。

どう考えても、このナンパ師が正論だ。そして、間違いなくオレといるより楽しく時を過ごせるだろう。参ったな‥‥。


オレ 「‥‥」


違う角度から攻めるか‥‥。


オレ 「おい!お前に麻雀の何が解るんだ?」


「素人が麻雀なんかとか抜かしたか?お前は今、ここのステーションに座っている同志全員を侮辱した!覚悟は出来てるんだろうな?あ?」


‥‥

‥‥

演技のつもりだったが、言っているうちに本気で腹立ってしまって相手がかなりビビっていた。


ナンパ師 「いや‥‥そんなつもりでは‥‥」


オレ 「おい!オレらが大人しくしてるうちに、

消えろよ!分かるだろ?」


ナンパ師 「チッ!」


‥‥

‥‥

ナンパ師は逃げたした。



その後、一部始終を観ていた女店員と麻雀ナンチャラ倶楽部の常連のオッサンから謎のスタンディングオベレーションを頂いた。‥‥分かってるなら協力しろよ!!


どうやら、女店員いわく先ほどのナンパ師は、この店で要注意人物としてマークされてたらしい。

‥‥マークが緩すぎる気がする‥‥。


とりあえずナンパ師を撃退したので、今度こそ帰らせてもらう!


オレ 「じゃあ!もう大丈夫ですね!お気を付けて!お嬢さん!」


無事任務を達成したオレは、自分のしたことが急に恥ずかしくなりダッシュで店を後にした。

ちくしょう!顔覚えられて!明日、麻雀やりずらいわ‥‥。

しばらく麻雀ナンチャラ倶楽部を封印する羽目になった。‥‥不幸だ。

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