表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書籍化決定!!したらS級美少女の先輩が通い妻になった  作者: アライコウ
第二部 妻になった先輩が迫りまくる夏休み

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

84/90

5-5 真天先輩たちと打ち上げ

 そうして、PV撮影は無事に完了。

 秋口先輩が俺のノートPCに動画データをコピーし、SNSアカウントを生徒会のものに切り替えると、告知ポストにファイルを添付してアップロードする……。


「よっし、これでOK。貸してくれてありがとうね」


 秋口先輩はSNSアカウントを俺のものに戻してからノートPCから離れた。


「じゃあ俺もリポストして、っと」


 これもしばらくすれば、リプライやいいねで埋め尽くされるはずだ。俺の書籍化第二弾にではなく、私服の真天先輩の美貌とプロポーションに。


「さあ、打ち上げに行きましょ! 真天のおすすめのお店があるんだって?」

「ええ、ゴールデンウィークに唯人くんと一緒に入ったピザ屋さんがあるんです」

「っていうと、ふたりが初めて本格的にデートした日の? 縁起のいいお店ってわけだ」

「我和くん、本当におごってくれるのかい?」


 念押しで聞く大野くん。俺はニヤリと笑ってみせる。


「大丈夫。それくらいの稼ぎはあるから」


 俺たちはマンションを出ると、機材を学園に戻してから駅に向かった。

 電車に乗って、下りて、駅前の大型ビルに入り、上層のレストラン階に上る。


 真天先輩と楽しい時間を過ごしたピザ専門店に、数ヶ月ぶりにやってきた。お昼時は微妙に過ぎてしまったので、少し空いているようだ。


「一番高いのとか頼んじゃっていい?」


 席に着き、さっそく秋口先輩がメニューを開く。


「一番高いのは……うっわ、三千円もするんだって。そんなお高いランチ食べたことないよ」

「いいですよ、頼みたいなら頼んじゃってください。大野くんも遠慮しないで」

「というか僕はPVでもたいした力になってないんだけどな。だいたいの作業は秋口先輩がやってるし」


 すると真天先輩が口を挟む。


「そんなことはないでしょう? 生徒会のPCのネット設定とかアカウント設定とか、やってくれたのは大野くんですから。秋口さんだって大野くんからやり方を教わったから作業できるんですよ」

「そうそう。あたしスマホは使えるけどPCは全然だったのを、大野くんが教えてくれたんじゃない」

「へえ、縁の下の力持ちってわけだ」


 三年生のふたりに比べると強い印象はないけど、大野くんも生徒会の立派なメンバーなのだ。彼がいてこそ俺のPVも完成したんだ。


「それじゃあ、ごちそうになるよ」


 秋口先輩が一番高いのを、大野くんが二番目に高いのを、俺と真天先輩はほどほどのお値段のを、ドリンクとセットでオーダーした。食後のコーヒーも今のうちに頼んでおく。

 やがて、それぞれの品がテーブルに並んだ。真天先輩がオレンジジュースの入ったグラスを掲げる。俺はコーラだ。


「では、唯人くんの出版デビューを祝って……乾杯!」

「皆さん、ありがとう!」


 さて、俺の『ダブルチーズピザ』はどんなお味だろう。とにかくチーズが多くてたんぱく質も豊富そうだから選んだのだ。


「もぐっ……んんっ、なんて濃厚な……!」

「んふっ、わたしのも美味しいですっ♪ 唯人くん、あとで1ピース交換しましょうね」


 真天先輩は『BLTピザ』というのを頼んでいた。ベーコン・レタス・トマトで栄養のバランスが良さそうだ。


「それでおふたりさん、夏休みの今後の予定は?」


 秋口先輩が唇に付いた三千円のソースを舌で舐め取りながら聞いてくる。


「我和くんも、ずっと執筆に明け暮れるわけじゃないんでしょ?」

「基本ずっと引きこもってますけど、月末の花火大会には一緒に行こうって約束してて」

「おー、あれね。浴衣も着てったり?」

「ええ、わたしも唯人くんも浴衣で。すっごく楽しみです」

「ドーンと打ち上がった瞬間、ふたりは幸せなキスをするわけか。そのあとはどこかでしっぽり?」

「何ですかしっぽりって」


 食欲旺盛な俺たちは、そう時間をかけずにピザを食べ終えた。

 食後のコーヒーを飲みながら、もう少しまったりとする。


「あ、さっきのポストの反応はどうなってるかな」


 大野くんがスマホを見て……ギョッとなっていた。


「これはまたとんでもないペースで伸びてるな……」


 俺も自分のスマホでチェックし、同じくギョッとしてしまった。


「おおう……今までで一番のハイペースじゃ?」


 公開してからまだ二時間も経っていない。なのにリプライ、リポスト、いいね、ブックマーク、そしてプレビュー、いずれの数値もかつてない伸びを見せていた。


《先輩が仕事部屋にお邪魔だと?》

《何がとは言わないが先輩すげえ》

《デッッッッ》


 押し寄せているリプライや引用リポストの内容は、まあ予想通りというか。


「むふふ、あたしの読みは当たったでしょ。我和くんの部屋に私服の真天を呼んだらめっちゃ盛り上がるって」


 得意気な秋口先輩。生徒会アカウントのフォロワー数もまたどんどん伸びている。

 連動して、俺のアカウントのフォロワー数や、投稿サイトでのPVも。


 本当にこれがどれほどの宣伝効果になってくれているか……感謝に堪えない。


「今回は特別編でしたけど二学期になったら、またいっぱい動画を作っていきましょうね」


 柔らかい微笑みを浮かべる真天先輩。秋口先輩も大野くんも、快く頷いてくれる。


「うん。皆さん、ぜひ協力してください」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ