第二十二話 地図の場所を求めて
地図はノガレスを起点に描かれており、ご丁寧に方角まで書かれていたので、なんとなくの場所はすぐに分かった。
「この感じ、ここからだと歩いて十時間くらいか」
遠いが、何故か不思議と俺は遠いという感覚は持たなかった。
そんな場合ではないからか、それとも魔王の体の体力に慣れてきたのか。
行くと決まれば早速バツ印を目標に歩き出した。
道中、歩くだけで特にやることもないので、このバツ印の正体を考えることにした。
ルボアがデストピアを裏切った理由が分かるとか、それか念のための俺用のシェルター的なものがあるとか?
やっぱりいくら考えてもわからない。
気がつけば、空はすっかり暗くなっていた。
今いる場所は森のど真ん中。変に動けば野生動物などが襲ってきそうだ。
安全面的に、それから体力的にも今日はここで朝になるまで過ごすことにした。
まさか、ゲームの世界に来て、魔王になって、それで野宿もするなんて、現実世界でもしたことないのに。
故に知識のない俺は、食べ物の調達の仕方も知らないし、火の起こし方も知らないため、ただ朝になるまでボーッと過ごすしかなかった。
それに加えて、どれだけ疲れていようと、なかなか外の、それも真っ暗闇の森の中で眠りにつくこともできず、月を見ていることしか出来なかった。
すると、近くの木がカサカサと動いた。
びっくりしたが、風で動いたのだと思い、再び月に目をやった。
しかし、またすぐにカサカサと音がした。
風じゃないかも知れない。
怖くなった俺は、一応戦闘体制を取り、近くにあった小石を広い、音のする場所へと投げた。
すると、小石を避けるようにカサカサと動いた。
間違いない、これは風じゃない。
誰かいる!




