1539_海外の研究者がヤクザを調べた #文化 #社会
「内村鑑三は『日本人に最も欠けているのは、〝偉大〟さと、〝根本的な独創性〟だ』と言ってます。確かにそうかもしれません」
「やっほー、興味深い知識をもっと知りたい。世界一の美女サクラです! 今回は『海外の研究者がヤクザを調べた』です。よろしく」
「読者様はヤクザにどんなイメージを持っていますか?」
「強面で刺青をしていて、指がない。高級なスーツを着ていたり、派手なシャツを着ていたり、オールバックなんてイメージもあるかもしれません」
「一方で義理や人情に篤いというイメージもあったりします」
「でも、実態はどうなのでしょうか? 実際にはヤクザって何をしているのでしょうか?」
「今回はヤクザの実態を知れる研究を紹介したいと思います」
「参考文献はなんとイギリスのオックスフォード大学が行った研究です。ヤクザを調べた研究ですが、日本の研究ではないのです。海外の名門大学が調べた研究となります」
「研究者はヤクザについて調べるため、2014年~2019年の日本のヤクザ同士の暴力(抗争)に関するデータを集めて、ネットワーク分析を実施しました」
「ネットワーク分析とは点を線を使って、全体の関係性を見つける手法となります。複雑な関係性を把握でき、全体の構造を理解するのに向いています」
「今回の研究では地元のヤクザとそのシンジケート、都市や都道府県が点として設定されています。そして、これらの点がどのような線で結ばれているのか分析しました」
「さて読者様、ヤクザを調べたら何が判明したのでしょうか?」
「ヤクザの仕事と言えば、違法薬物の売買、恐喝、みかじめ料の徴収、賭博開催、不良債権の回収など。これらのイメージが間違っていなかったのでしょうか?」
「近年ではヤクザも変化していると言われています。特殊詐欺に加担していたり、闇バイトの斡旋、フロント企業の経営など。巧みに法の穴を掻い潜っている印象があります」
「はたして、今のヤクザはどうなっているのでしょうか?」
「ヤクザに関する調査を行った結果、今のヤクザはーー」
「高度に管理されていることが判明しました!」
「ヤクザと言えば、抗争といったイメージを持つ読者様も多いでしょう。しかし、今のヤクザは簡単に抗争をしません。カチコミなんてのは滅多に起きないみたいです」
「ヤクザは同じシンジケートに所属する他の組織を攻撃する可能性は極めて低いみたいです」
「直接的な報復の確率はたったの6%でした」
「ただし、同じシンジケートに所属する他の組織が代理で報復する可能性はかなり高く、最大で81%になりました」
「1週間以内に代理報復をする可能性は25%ほど、全期間を通したら最大の81%になるみたいです」
「つまり、ヤクザAがヤクザBに攻撃された時、ヤクザAが直接ヤクザBに仕返しをすることは非常に少ないのです。実際にはヤクザCにお願いして、ヤクザBに攻撃を仕掛けるみたいです」
「どうして直接仕返しをしないのでしょうか? そこにはヤクザなりの考えがあるみたいです」
「まず考えられるのは監視の強化です。ヤクザが事件を起こすと攻撃された組織が報復するのではないか、と警察の監視が厳しくなります。ヤクザも動くに動けない状況になります。そのため、他の組織に頼むみたいです」
「それと、同じシンジケートに所属している場合、それは家族と見なされます。一つのヤクザが攻撃されたとしても、それは組織全体の攻撃と捉えられます。だから、別の組織がやり返しても問題ないと考えるみたいです」
「家族ですから、直接やり返しているのと同じみたいです」
「ただ、こういった代理報復が主流になった経緯は色々と複雑な事情があるみたいです」
「まず一つは法改正です。2004年に暴力団対策法の改正により、ヤクザは末端の組員が犯罪を起こしたら組長が責任を負うことになりました。軽犯罪だとしても組長が賠償責任として、数千万円~数億円の賠償金を支払うことになります」
「気軽に抗争をしている余裕がないみたいです」
「しかしですね、攻撃されたのに完全にスルーするのは面子が潰れます。やられたのに黙ったままだと舐められます。ですが、他の組織(家族)に報復してもらえば、面子を保つことができます」
「最後に、和解のためのルールが整えられている、というのも大きいようです」
「ヤクザ同士の抗争を長引かせないためのルールが整っています。仲介者のもと、お金や謝罪などで和解するルールが整っているのも大きいです。手打ちにしたらそれ以上の報復は起きません」
「ルールに違反すると他の全組織から敵対視されてしまうので、無駄な報復合戦も起きないようになっています」
「ヤクザにはヤクザなりのルールがあるみたいです。警察の介入を防ぎつつ、組織の面子を守るという戦略的な行動を取っているのです。高度に管理された組織と言っても過言ではないでしょう」
「昔のように個人の復習や報復といった行動とは無縁の組織みたいです。いやはや、今のヤクザってこんな感じなんですね」
「ということで今回のまとめです」
「海外の研究者が日本のヤクザについて調査入たよ」
「すると、今のヤクザは高度に管理された組織になっていることが判明したよ」
「攻撃されても直接仕返しをすることは非常に少ないよ。でも面子を保つために他の組織に仕返しをしてもらうみたい」
「報復合戦になったら泥沼になるから、和解のプロセスもしっかりしていて、無駄な報復は起きないようになっているみたい」
「ヤクザは非常に高度な管理システムを構築しているみたいだよ」
「まあ、部下の裏切りがあったら簡単に組織が壊滅するような薄氷の上で活動している組織です。一般の企業以上に管理統率が必要なのでしょう」
「個人の裏切り=組織の壊滅、ですから、一般企業より管理が厳しくなるのも当然ですかね。会社員が横領しても、その人をクビにすれば終わります。しかし、組員が情報を流出させようものなら、組員が全員逮捕、その上組織は解体なんてこともあります。管理の厳しさはヤクザのほうが上でしょう」
「ちなみに、研究ではヤクザとストリートギャング、マフィアとの違いも調べています」
「ストリートギャングは、緩やかに繋がった組織であり、メンバーの行動を統制するようなことはしていません。やられたらやり返すが頻発しており、報復をしないことは弱く見られます。報復合戦が起きやすくなっているみたいです」
「ヤクザは一応、公然と活動することが可能です。しかし、マフィアの活動は完全に秘密裏に行われています。暗黙のルールもないようなので、マフィア同士ですれ違いが起きることも多いみたいです」
「海外の事例と比べたら、日本の裏の組織はマシなのかもしれませんね。もちろん、肯定するわけではありません」
「今回は『海外の研究者がヤクザを調べた』でした。知識、いいね」
「ありがとうございました。次は『先延ばしを減らせるかもしれない七つの質問』です! バイバイ」




