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人間性
喜、怒、哀、楽。
人間らしい感情として、その四つが挙げられる。
私は、色んな生い立ちを経験してるからなのか、
哀 という感情を切り離したことがある。
厳密に言えば、哀しくて泣けないのだ。
フィクションであっても、現実であっても、涙を流すというのは感情の発露としてわかりやすい指標だと思う。
私はそれができなくなったせいで、感情の欠落が起きてしまったのだと思った。
まぁ、結局欠落ではなく、鈍麻というのが正しいだろう。
筋トレすることによって強靭な肉体になっていくように、哀しみに対して強靭な精神を手に入れてしまった。
四つの感情を持ち得るのが人間らしさというのであれば、一つの感情を酷く鈍らせてしまっている私は、人間ではないナニカではないかと悩んだ時もある。
そう、悩んでいる。
思い、悩んでいる。
問題に対して悩むというのは、それこそ人間性に溢れた行動だと思う。
感情が鈍ろうが、なんだろうが、
私はどうしようもなく人間であった。




