其の八十二…『昼休み怪談部事始め:まだら紐のような蛇のような紐のような蛇?』の話
『ある日』のことだ。『私』こと『やっくん』が『昼休み』に『部室』を尋ねると『ユズハさん』が一人で『難しい顔』をしながら『椅子』に座っているのに出くわしたことがあった。
「…………ど、どうしました?? なんか『不機嫌』そうですけど………」と『私』
『今日』はどうやら『二人きり』のようで、『私』が『ミニ冷蔵庫』から『お茶』を出して『ユズハさん』の前に置くと彼女は『軽く感謝』してから、
「ありがと…………なんていうかね…………実は昨日私『心霊体験』してきたんだよね…………」と『ユズハさん』
「え!? 『ユズハさん自身の体験談』ですか!? いいですね~! じゃあ早速『記録』しましょうか! 話してくださいよ!」と『私』
だけど『彼女』はすぐには話そうとはしなかった。ひどく悩んでいるようだったが『五分』くらいたった後ためらいがちに、
「……………………正直言うとさ。これはかなり『物議』をかもす類の話だと思うんだよね………それにもしかしたら『やっくん』に『不快な気持ち』を抱かせるかもしれない…………それでもいい? それでも『記録』した方がいい』って『やっくん』は思う??」
『私』は『察しが悪い』ので『ユズハさんの言いたいこと』を計りかねて、
「え、えっと…………なんだかよくわかりませんが、『話したくない』のなら別に話さなくてもいいですけど…………でも『無類の怪談好き』の『ユズハさん』が『話したくない』なんていうなんて…………『自己責任系』ってやつですか?」
「んにゃ(否定)、全然そういうのじゃないんだけど………でも『この話』を『冊子』に載せないのはなんていうか…………『ひむろん』に申し訳ないって言うか…………」と『ユズハさん』
「はい?? 話が見えませんけど…………なんで『氷室さん』が??」
するといきなり『部室』に『本物の霊能者』である『サカナちゃん』が入ってきて、
「『ゆずっち』が話したくないから『サカナちゃん』が話してあげるね! これは『昨日の夜』の『21時』くらいに『ゆずっち』が『外出』してた時のことなんだけど…………」と『サカナちゃん』
『ユズハさん』が青い顔になって慌てて『サカナちゃん』の口を塞いだ。
「ちょちょ!? なんで『サカナちゃん』が知ってるの!? 待って! 私が話すから! で、でもまだ『心の準備』ができてないからやっぱり『明日』に延期ってことで…………(もじもじ)」と『ユズハさん』
「『ゆずっち』は『悪い女の子』だから『家の近所』にあった『ホームレスの白骨死体がでた廃マンション』にこっそり『遊び』に行こうとしてたんだよね~! その『マンション』は別に『心霊スポット』とかじゃあなかったけど、『死体が出た直後なら何かがあるかも』って『野次馬根性』で…………」と『サカナちゃん』
「口塞いでるのになんで『すらすら』喋れるの!? いったいどこで!? もしかして『腹話術』!?」と『ユズハさん』
「『サカナちゃん』は『二口女』だから『後頭部』にも『口』があるんだ~!」
その時『私』は咄嗟に『サカナちゃん』の『後頭部』の髪の毛をかきあげて『口』が本当にあるかどうか確認しようと思ったが…………『髪の毛』に触るのを一瞬躊躇すると『サカナちゃん』が『口をお腹に移したよ~!』と言ってきた。さすがに『お腹』の確認は無理だ(ていうかそれ以前の問題か?)。
そして結局『サカナちゃん』が『語り部』になって『怪談』を語り始めた。ちなみに『普段の調子』と打って変わって『怪談』の時『サカナちゃん』は『真面目』に語ってくれたので『私』にもわかりやすかった。『以下』がその内容である。
…………『事の発端』は『ゆずーん』が『白骨がでた廃マンション』に遊びに行った帰りのことだ(『遊び』って言わないで私は『真面目』だから!』byゆずちっち)。冷たい『墨色の空気』の中に『白』を混ぜながら『せっせ』と歩いてると、背後から『新聞紙を丸めるような音』が聞こえてきた。
「ちょっと待って! 『あの音』は『新聞紙を丸めたような音』じゃなかっ…………う~ん、でも言われてみればそれっぽい音だったかも…………意外と的確な表現??(懊悩)」と『ユズハさん』
全然真面目でもわかりやすくもなかった(汗)。『音』の『おかしさ』に『ゆんゆんズ』が『首を曲げる』と、『数メートル後方』に『まだら色の蛇』が落ちていた。その『蛇』は『とぐろ』を巻ながら『鎌首』をもたげ、『ゆずゆず』に『そろりそろり』と距離を短くしてくる。
『…………なんかよくわかんないから『あおごあえごえいあえぐ』って名付けよ。理由はなんかよくわかんないから』と『当時のユズハさん』
「いや言ってないからそんなこと!! 『え、蛇!?』とかしかいってないよ!」と『本物のユズハさん』
「そろそろ『ユズハさん』の名前の表記を一定しにてくれません??」と『私』
『あおごあえごえいあえぐ』は『ずーゆ』が『南』に歩くと『南』に向かい、『北』にむかってもやっぱり『北』へと『ニョロニョロ』する。そして徐々に『ゆーんずと触れ合えるまでの道のり』を『乗り越えて』きたので『みかんちゃん(ユズハさんですよね??)』は走り始めた。
『明らかに私の『ストーカー』だ…………『蛇』に求愛される私ってもしかしてものすごい『美少女』!? 『女ハリーポッター』だ! 『ハリーナ・ポターン(女性形)』!』と『当時のユズハさん』
いや『ハリー』は『蛇語』が話せるだけで『求愛』はされてないよ(『だから私は言ってないって!』by柚子胡椒)。そのまま『ユズハ』は『実家』に飛び込んだのである。
『あばばばば! マジでやばい! 体が震えてるの分かる!?』と『ハズユさん』
『分かるわかる! 何が原因!?』と『母親』
『あれあれ! あそこの『蛇』!!』
理解はやいっすね(困惑)。『ゆずずん』がそう言って『玄関の外』を指し示すと、『薄暗闇』の中に『まだら色の蛇』が見えたという。もちろん『高宮母』も見えたわけだが、彼女は『NO』を叫んだ。
『あれ本当に『蛇』か?? なんかお母さんは『紐』みたいに見えるんだけど??』と『母』
『は? 『紐』が『ニョロニョロ』動くわけないじゃん何言ってんの!? ちょっと『老眼』進んできてんじゃない!?』と『ハンズー』
『うるせぇぞガキ!! それは最終的に『ブーメラン』になるからな覚えてろや!! おら『双眼鏡』もってこいや! あれぜってー『紐』だから!』と『マザー』
……………………『語り部』は『やっくん』になります(決定事項)。『ユズハさん母』は『玄関の外』にいる『蛇』がどうしても『紐』にしか見えなかったので『双眼鏡』を持って来て覗き込んでみると、確かにそれは『紐』だったという(心臓強すぎない??)。『紐』というか『縄』でなぜか『黒い斑点』で覆われており、その『蛇紐』はしばらく『玄関のすぐそば』で様子をうかがって『高宮母子』とにらみ合っていたが、『ユズハさん』が『台所』から『塩』を持ってくるとどこかへと消え去ったそうだ。
『…………どっか行っちゃった。とにかく『玄関』しめよっか』と『母親』
『なんで『家』に入ってこなかったんだろう…………なんか『お守り』みたいなものでも置いてある??』と『ユズハさん』
『『角大師』のお札貼ってあるからそれかもね……あ、あと『コロナ禍』の時に貼った『アマビエ』の画も残ってるわね。二枚の相乗効果かしら(呑気)』と『母』
そこまで語ってから…………いや『ユズハさん』は全然語ってなかったんけど…………『ユズハさん』が一言言って締めくくった。
「…………その後『次の日』に『朝』は何もなかったんだけど、『夕方』に家に帰ってくると『向かいの家』に『警察』が来ててさ。それで『お母さん』から『向かいの家の息子さんが首つり自殺した』って聞かされたんだよね…………『志望してた大学』に合格して『引っ越し準備』してたのに、『両親』が目を盗んだすきに『首吊り』しちゃったてたらしくて…………」と『ユズハさん』
「…………え? それってどういう…………??」と『私』
すると『サカナちゃん』が『さも大した事なさそうな顔』で、
「どう考えたって『ゆず』を追いかけてきたのは『縊鬼』だったからだよね。『高宮家』から追い払われた『縊鬼』が『向かいの家』に入ったってだけ…………だから『ゆずっち』は『罪悪感』を抱いてる…………違う??」と『サカナちゃん』
『縊鬼』は結構有名な『江戸古典妖怪』かもしれない。『首つり自殺者の亡霊』と呼ばれたり、あるいは『狐狸の仕業』とされることもあるそうだが、『人間にとりついて首をつらせる怪異』のことらしい。『一説』では『首つり自殺者は他人に首をつらせることで自分がよみがえることができる』と言う『伝承』もあるそうだが、もしそうなのならばぜひとも『蘇った人』から詳しい話を聞きたいと思う今日この頃である。
すると『ユズハさん』は苦しそうな顔になって、
「…………確かにあの時『追い払った』後に何もしなかったけど、其れよりも私が気になってるのは、あの『縊鬼』がもともと『廃マンション』に居たかもしれないってこと…………だったとしたら『私』は…………『眠ってた猛獣』をわざわざたたき起こして『外に放った』ことになる…………それだったら『お向かいの息子さん』は『私』が…………『殺した』も同然じゃんと思ってね…………」
「…………『サカナちゃん』は責めてるの??」と『私』
「別に? だって殺したのは『怪異』じゃん(あっけらかん)」と『サカナちゃん』
そうはいっても、『わざわざハチの巣をつつく』ような真似を『ユズハさん』はしたことには変わらないわけで…………そして『この時』私たち『昼休み怪談部』はこれ以上は何も言えなかったのである。
「…………やっぱり『ひむろん』に言おうっか…………例え『昼休み怪談部』の『存続』にとって『不利』になるとわかっていてもね…………」と『ユズハさん』
『試されている』、と『私』は『確信』した。『いったい誰に?』とも思ったが…………。




