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其の百十三…『昼休み怪談部事始め:『化け物の知らせ』と『第五回会議』の話』

 これはごく最近、具体的には『昨日』起こったことだそうだ。『私』こと『やっくん』の『友達』であり『ユズハさん』とも親交がある『斎藤君』という『自称魔術師の男子生徒』が自室のベッドで寝ていると、『耳元』で『赤鬼』が『以下』のことを『ささやいた』らしい。




『『ユズハ』を守れ。『高宮柚葉』を守れ』




 その言葉で目を覚ますと『朝日』が窓から差し込んでいたそうだ。『斎藤君』は『頭』をポリポリ搔きながら起きて、




『……何からです??』と『斎藤君』




 そこで彼は『自分のスマホ』に『石田』と言う友達……(斎藤君は『友達ではありません』と言っているが)……から『柚葉と八潮が大けがして入院したぞ!』というメッセージが入っていたのに気づいたという。





 また『同じ日の朝』に『黒百合丘学園』の『養護教諭』である『四季咲先生』が『怪談師』としての『活動』のために『自分の音声』を『徹夜』で『編集』していたそうだ。突然自分の『パソコン』に見たことのない『謎のアプリ』が『インストール』され始めたことに気づいたという。




『…………おいおい、なんだ『ウィルス』か?? ったく、とりあえずネット切るか……(気だるげ)』と『ニア先生』




 先生は『光ファイバー』を直接『ぶっこ抜く』という『超絶荒業』を敢行したらしい。だがなぜか『インストール』が中断しないのである。もちろん『ニア先生』の部屋にはそもそも『Wi-Fiルーター』が存在しない。



『…………『この手』に『疎い』人間はもうこれだけで『恐慌状態』になるだろうな……そういう意味ではこいつは立派な『怪奇現象』だ…………(タバコを取り出して一服)』と『ニア先生』




 いや、『ネット環境』がない状態で『インストール』できるはずないでしょ(汗)。そして『インストール完了』後に現れた『メモ帳』には『以下』の『短い単語』だけがそっけなく書かれていたそうだ。




『ユズハを助けろ。『高宮柚葉』を助けろ』




『…………あん??』と『ニア先生』



 本当にそれだけである。恐らく『パソコン』に詳しい人なら『ウィルス入りメールを開かされた!?』と『驚愕』するかもしれないが、『ニア先生』にはそんな『知識』は一切ないので『ただ文章が書かれていただけ』と認識する(書くいう『私』も詳しくないのだが)。


 そしてはすぐに『ユズハさん』に『電話』しようとしたが、『徹夜明け』で眠くてしょうがなかったので、



『……いったん寝た方が冷静になれるな、うん』と『ニア先生』




『一時間』だけ仮眠し、起きたら完全に忘れていて『学校』に出勤してから『他の先生』たちから事情を聴いたのだそうだ。



『先生聞きましたか? 『高宮』と『荒巻』が入院したそうですよ!』と『大田原先生』


『…………あ。なるほど、つまり『間に合わなかった』ということですね(納得)』と『ニア先生』


『何がです先輩??』と『ホー先生』





 そんな『ニア先生』が『ホー先生(英語教諭:鳳仙紗良先生)』とともに『ユズハさんの病室』に顔を出すと、ちょうどここには『私』こと『やっくん』と『ナツメちゃん』と『姫川君』、さらには『斎藤君』と『石田』と『サンシ先輩』、


 えーと、さらには『ノナさん』に『塩尻さん』に『倉橋さん』に『上島さん』に『里中さん』に……他誰がいます?? あ、『大田原先生』を忘れてましたごめんなさい! ……で、最後に『氷室麗華さん』と『吉田ノアさん』に『粟島悠さん』である。ふぅ、ちょっと多すぎますね……(笑)。



 そして今それだけ『大勢の来客』に囲まれている『ユズハさん』は『ノナさん』や『倉橋さん』や『大田原先生』が思わず『涙』を流すほど『痛々しい姿』をしていた。『顔』を含む『全身』に『大きな傷跡』が残っており、また『左目』は『姫川君』と同じく『眼帯』で覆われていた。でも本人は『にへら』と微笑みながら、



「…………ちょっと~! 人の顔見た瞬間泣くのは『失礼』じゃない? あはは……まあでも心配しないでよ、こう見えても『運動機能』に障害は残らないって言われてるからね……あ、『左目』は『義眼』を入れる予定だよ~! どうせだから『オッドアイ』にできないかって『お医者さん』と相談してるんだけどさ~! やっぱそういうのって『カラコン』判定されちゃいますか先生? あははは……」と『ユズハさん』


 彼女はかなり『ぎこちない空元気』を出していたが、別に『本当は悲しいのを隠しているわけではない』ことを『私』は知っている。彼女はただ『場の空気が重い』から『いたたまれない』だけなのだ。




 するといつもは『寡黙』な『姫川君』がなにかを言おうとしたが、やっぱりやめて、


「…………とりあえず『お前の口』から何があったか話してくれ。先に『荒巻』から話は聞いてるが、『高宮』の方も『全く同じ風景』を見ていたとは限らないし、今この場には『事情を知らない人たち』もいるんだ」



 すると『ユズハさん』は『バツの悪そうな顔』で、


「……すでに『やっくん』から聞いてるなら話す必要ないと思うんだけど……たぶん『私が視たこと』も全く同じだと思うし……それにそんな『大勢の前』で話すようなことでもないと思うけど……(ごにょごにょ)」



 すると途端に『ノアさん』と『悠さん』が前に出て、


「話してくださいよ(怒)。『堰守衆』として『事情聴取』をする『義務』があるんですからね」と『ノアさん』


「もちろん『彼(私)』からも聞いてますよ。でも話してもらいます。ええ、あなたが嫌がるだろうと思うからこそ話してもらいますよ、あなたの『異常性』を少しでも『周知』するめにもね(怒)」と『悠さん』



『二人』はもうこの時点で『喧嘩腰』だった。一方『氷室さん』は『目を閉じて無言で腕を組んでいる』だけである。『ユズハさん』の方は『私』を一瞥してから、おずおずと話し始めた。



「…………まあ、もちろん『私』も『もう終わったのか違うのか』を『ひむろん』に聞きたかったから話すつもりだったけど……とりあえず『怒らず』に最後まで聞いてね、ね?(引きつり笑い)」と『ユズハさん』



 そこから彼女が話したのは『其の百七・百八の『ジュラシックワールドの話前後編』そのままであるので『割愛』させていただく。『私』も聞いていてどうやら『ユズハさん』と『私』は『同じ怪奇現象に遭遇していた』ことが分かって『安堵』したわけだが……『怪奇現象』はしばしば『そうではない』からだが……、


 そして『話し終わる』なり『ノアさん』が言ったのだった。



「…………一言聞いておきたいんですけどね、もう『この件』で懲りて『怪談蒐集はやめよう』って思ってますか?」



『ユズハさん』は『へらへら』笑いながらも『即答』した。



「ごめん思ってない。正直言うと『怪我が浅くてよかった。これでまだ続けられる』って思ってるw」と『ユズハさん』



 いや、実際のところ『ユズハさん』は別に『へらへら』してはいない。『口元』は場を和ませようとしているだけで、『目』は『真剣』そのものである。



 なので『悠さん』が食って掛かる。


「あんた自分が言ってることが分かってないでしょ? 文字通り『死にかけた』んですよ? まだ『天使』があんたの『定命』を書き終わらせてなかったからよかったようなものを、これじゃあ『自殺する』のと変わりないです! 『誰一人、定めの時が来て、神の御許しを戴いてなければ死ぬわけにはいかぬ』ですよ!」と『悠さん』




 彼女が言っているのは『イスラーム』の『自殺を禁止する教え』の根拠になってる『コーラン』の一節だそうだ。だが『ユズハさん』は唇を尖らせて、



「『自殺』なんかじゃないよ……『私』は『死にたい』わけじゃない。ただ『双子の妹』に『再会』したいだけだよ。そのために『向こうの世界』に行く必要があるならそうするってだけ」と『ユズハさん』



「わからない人ですね……(イライラ)……『危険だとわかっている』のに『積極的に行おうとする』のは『自殺』なんですよ!」と『悠さん』



「そもそも私は『怪異=全部危険』とは思ってない。だって『かもり』は『私たち家族』に『危害』を加えなかったから。だから『共存』は可能なの! これだけは絶対に譲れないから!」



 たとえ『ユズハさん』が『死にそうな目』にあったにもかかわらず『事態』は『平行線』だ。驚異的なほど『話し合い』は『動かない』のである。



 だから『ニア先生』はわざとらしい口笛を吹いてから、



「さすがは私が『見込んだ女』だな『ユズハ』は。おい『氷室麗華とその弟子』ども、『ユズハ』は一度言い出したら絶対に『止まらない』性格だぞ。諦めるこったな(ドヤ)」



 先生と『斎藤君』は内心『もしや『守れ』って『これ』のことか?』と『合点』していたそうだ。途端に『堰守衆』が『矛先』を『先生』にも向けて、



「あんた教師でしょ!? なんで教師が止めないんですか!?」と『ノアさん』


「なぜ止める? 私は『ユズハの同志』だ。それにどうせ『人間』は皆死ぬんだ。『ユズハ』が生きたいように生きればいいさ。それで死んだって後悔はないんだからな、そうだろ?」と『ニア先生』


「先生の『同志扱い』は嬉しくないですけどありがとうございます先生~♪」と『ユズハさん』


「いつも一言余計なんだよお前は」


「呆れましたね……とんでもない『不良教師』じゃないですか……」と『悠さん』


「なんだ今頃知ったのか? 『界隈』では有名な話だぞ(ドヤ)」


「「…………(頭痛)」」と『ホー先生』&『大田原先生』



 

 そこで『ノアさん』と『悠さん』が『ユズハさん』を指さしつつ『この場の全員』に訴えた。


「ちょっと皆さんも何言ってくださいよ!! 『このユズハさん』はこんな『重傷』なのにまだ『怪談蒐集』をつづけるって言ってるんですよ!? 止めてください! この人本当にこのままだと死にますよ!!」


「『死にそうな目に遭っているのに怪談蒐集をやめようとしない』のはすでに『憑りつかれている』からに違いありません! ですが本人が『嫌がっている』ので『お祓い』ができないんですよ! どうか皆さんも『この人』を守るために『説得』してください!!」と『悠さん』




『二人』の言葉を聞いた『皆』が『ユズハさん』の顔も見て『どうする?』と言う顔をする。するとそこでまた『病室』に『新しい客人』が入ってきた。『怪奇探偵:鳴神さん』と『及川さん』である。



「おやおや、今の『ユズハさん』の状態を『憑依』と呼ぶのはちょっと厳しいんじゃないですか? 彼女は『受け答え』もちゃんとできていて『正気』だ。『憑依被害者』は大抵『まともな会話ができない』ですからね。それはちょっと『悪意ある誘導』ですよ(ニヤニヤ)」と『鳴神さん』


「『ユズハ』がやってることってそんなにおかしいことかな? 『堰守衆』の中には『強大な怪異』を倒すために『厳しい修行』の果てに『人間をやめた人』が何人もいるよね? 『修験者』も『修験道』を極めると『天狗』になるって言うし、其れと『同じ』だよ。『ユズハ』は『道を究めようとしてるだけ』なんだって(ニヤニヤ)」と『及川さん』




 この『二人』を見るなり『ノアさん』と『悠さん』は互いの『得物』を取り出して、


「…………ここで『俺たち』の『邪魔』をすると本当に『怪異認定』しますが?」と『ノアさん』


「『堰守衆』は一度『調伏対象』』に指定した相手は『どんな方法』を使ってでも『排除』します。ええ、『どんな方法を使ってでも』です」と『悠さん』


「お、おい! 一体どこからそんな『物騒なもの』を出してきたんだ!? ここは『病院』だぞやめなさい!!(大慌て)」と『大田原先生』



『皆』が『剣呑な雰囲気』に騒ぎ出すとすぐに『氷室さん』が大きな声で叫んだ。


「落ち着きなさい『二人』とも(ノアさんと悠さんを指して)! 確かに『高宮柚葉が憑りつかれてる』かどうかは『かもしれない』としか言えないから先ほどのは『不適格な説明』よ。でも『高宮柚葉』、私は今まで『四回』もこの件で『話し合いの場』を持ってきたけど、こんな事態になってしまった以上はもうそろそろ本当に『決着』をつけないといけないわ、あえて『もう一度確認』するけど、あなたは今後も『怪談蒐集』をやめないつもりなのね?」



「申し訳ないけど、何があっても辞めるつもりはないよ」と『ユズハさん』



 そういってから彼女は改めて『ユズハさん』と、そして『その場の全員』に向かって宣言した。


「…………『私と高宮柚葉』の『二人だけ』で話し合っても、私は『堰守衆』として『退くわけにはいかない』、だけど『高宮柚葉』も『退かない』でしょう。もうこうなったら仕方ない、『最終手段』ね…………『堰守衆』はここに宣言するわ、『もう私たちは『昼休み怪談部』を助けない』……『高宮柚葉』が何をしてももう『私』は『何もしない』……そうでもしないと『高宮柚葉』は止まらないと判断したわ。それではこれで」と『氷室麗華さん』


 この発言には『悠さん』と『ノアさん』が『滅茶苦茶びっくり』して何かを言おうとしたが『氷室さん』が黙らせてしまう。そのまま『二人』を連れて『病室』から出ていこうとすると、『姫川君』が『我慢できなかった』かのように『ユズハさん』の肩を掴んで叫んだのだった。



「…………『高宮』、頼む。もう『怪談蒐集はやめる』と『約束』してくれ。『俺』も今まで考えが『甘かった』とお前と『荒巻』の容体を見て悟ったんだ。それに『退魔師』に見棄てられたら本当に『終わり』だぞ…………頼む、今すぐここで『氷室』に謝罪して『怪異』から『保護』してもらってくれ!!」と『姫川君』



 この時『ユズハさん』は『姫川君に裏切られた』と思ったらしい。ずいぶん後になってから語ってくれたことだ。

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