其の百八…『昼休み怪談部事始め:怪奇!人食い『ジュラシックワールド』の恐怖!後編』
唐突だが、『今回』の『怪談』はいたって『シンプル』だ。『私』こと『やっくん』と『ユズハさん』の『昼休み怪談部員二名』は『恐竜の怪談』という『バカバカしい類の怖くない怖い話』を『篠塚さん』という『女子高生』から聞かされ、その『最中』に『恐竜の悪霊が跋扈する異世界』に飛ばされてしまったのである。『あらすじ』は『以上』だ。なので正直言うと『後編』と銘打っているが『あらすじ』さえ押さえていれば『前編』を読む必要はない(サブタイ詐欺)。
そして当然ながら『私たち二人』はなんとしても『元の世界』に帰る必要があるのだが、『私』も『ユズハさん』も『ホラーが好きなだけのど素人』なので『帰還方法』が全くわからない。なので『ユズハさん』が笑いながら、
「あはは、ねぇ知ってる『やっくん』? 『ひむろん』と『かもり』の話だと『何の『潔斎(身を清めること)』もしていない『普通の人間』が『彼岸』に迷い込んでしまうと『寿命が削られる』らしいし、『修行』してないとすぐに『発狂』する』んだって~。このままだと『私たち』も本当に『幽霊』の仲間入りしちゃうね(軽い調子)」
「全然笑えないですよそれ……(ドン引き)……でもどうすれば……?? 『ユズハさん』は何か『異世界からこっちの世界に帰ってこれるおまじない』とか知ってます?」と『私』
そんな話をしながら抜け目なく『廊下』に気を配る。まだ『ダイナソー』と『篠塚さん』は『私たち』を探してるようだ。遠くから『怪獣の咆哮』と『私はお腹がすきました! 私はお腹がすきました!』という『謎の音声』が聞こえてくる。『恐竜語の翻訳アプリ』だろうか???
「そういうのを知ってると『いざって時』に便利だよね……(溜息)。でも残念、そういう『身を守るおまじない』を教えてくれる『怪談』って聞いたことないよね~(確かに)……だったらいっそマジで『かもり』を呼んでみる? もしかして叫んだら助けに来てくれるかもしれないよ?」と『ユズハさん』
彼女がそう言ってから『おーい!』と叫ぶジェスチャーを始めたので『私』が慌てて止めて、
「まってくだっさい!!(必死)大きな声出したら『ダイナソー』に見つかりますよ!!」
「あはは、ごめんごめん冗談だって(笑)。う~ん、そうなるとどうしよっかなぁ? あ、なら『外にいる恐竜』と『ダイナソー』を『同士討ち』させるってのはどう? 『空腹』なら『他の恐竜』も襲いそうだから、誘導して『共倒れ』を狙うってのもありかも……」
『ユズハさん』がそう言って『窓』から慎重に顔を出して『外』の様子をうかがう。確かに『外』にも『恐竜』がいるにはいるのだが、そんな簡単にうまくいくだろうか? 『私』は『ここにいるすべての恐竜が同じ幽霊の分身』だと思っているので『挟み撃ち』にされるだけな気がする……。
「…………でしたら『助けがくるまで大人しく待ってる』はどうです? 『氷室さん』や『サカナちゃん』が気づかないとも思えないですし……」と『私』
「確かに『ひむろん』なら『ど素人が勝手に動くくらいなら大人しく救助を待ってなさい』って言いそうだね……ていうかさっきの『サカナちゃん』って『偽物』なの??」と『ユズハさん』
「さすがに『偽物』では?? 『サカナちゃん』は『恐竜』に変身しないですし、『人食いの怪物』でもないですよ。『不思議系の霊能者』ってだけです……そうであってほしい(願望)」
「あはは! じゃあいっそ『宇宙船』に本当に乗っちゃう? 少なくともこの『ジュラシックワールド』からは『脱出』できるよ? 『元の世界』に帰れる保証は全くないけどね☆」
「『恐竜の楽園』で『鼠だった祖先の日常』を『追体験』するのがいいか、それとも『超科学文明を持つ宇宙人』に『自分自身』をゆだねてしまうのがいいか、どっちがまだ『マシか』が問題ですね……」
『私』は割と『冷静』になって『本気の絶望』を感じ始めていたが、一方『ユズハさん』は場違いに『上機嫌』だった。明らかに『自分が死にそう』なことより『かもりさんの住む世界にこれた』ことの『喜び』が上回っているようだ。
(…………でも今はその『場違いな楽天さ』が『救い』だ………おかげで『僕』も『冷静さ』を保ててる……)と『私』
「う~ん、やっぱり『大人しく救助を待つ』のが正解かなぁ? 本当は『ひむろん』か『サカナちゃん』と一緒に『ここ』にきたかったな~! それなら安心して『かもり』の捜索ができたのに~(ブーブー!)」と『ユズハさん』
すると遠くからまたも『怪獣の咆哮』が響き渡り、『窓の外』にそびえたつ『火山』が『噴火』する。だが『火山灰』が空を覆って『真っ暗』になることないようだった。『火山灰』はまるで『雨雲』みたいに『空』に溶けてきえていく。かなり都合がいい世界のようだ(理解)。
『GUUUUUUOOOOOOOOOOOOOO0おオ!!!』と『ダイナソー』
「…………やば、なんか近づいてきてる……もしかして『恐竜』って『鼻』いいの?」と『ユズハさん』
「『鳥の祖先』なんですよね? だったら『目がいい』んじゃないんですか?? あともしかしたらあの『ダイナソー』はなんか『不安定』なような……感じません??」と『私』
なので『忍び足』で『私たち』が『移動』を開始する。なんか遠くから『壁を破壊する音』が聞こえて来てる気がするが、気にしてる『元気』は『私』にはなかった。
「『不安定な感じ』……『恐竜の悪霊』だから『人語』に不慣れなんじゃない? どうしても『ジュラシック訛り』が消えない的な?」と『ユズハさん』
「あるいは実はあの『ダイナソー』は『恐竜の悪霊』が『サカナちゃん』に『憑依』してる可能性ないですか? それに『サカナちゃん』が『抵抗』してるからあんな感じで『不安定』になるのかも……」と『私』
「ちょっと『想像力』が逞しくない? ……う~ん、でも私も同じくらいの『想像力』で『宇宙船』を召喚できたし、『私達の霊能力』で『現実』を『書き換える』ことができるかも……(考えるポーズ)」
今度は『遠く』から『ちょっと!? 何してんのあんたは!? 憑りつかれた!?』とか『ここにいるはずなんだ! 『二人』はどこにも消えていない! 『ここ』にいるんだ!!』とか聞こえてきた。なんだか聞き覚えのあるような声な気が……?
「…………次々と『設定っぽいこと』言ってますけど『全部適当』なんですよねw なんか『笑えて』きましたw」と『私』
「『笑う』のが一番の『怪異退散法』だよマジで。『化け物』は全部笑い飛ばしてやればいいって♪」と『ユズハさん』
その時だった。偶然近くにあった『女子トイレ』から『声』が聞こえたのだ。
D I N O S A U R…………。
『女の子の声』の『囁く』ような聞き覚えのある調子だ。途端に『私』が身構え、『ユズハさん』の手を掴んで、
「と、トイレの中に『ダイナソー』がいる?? でも『気づかれてない』かも……? 『ユズハさん』、ばれないようにこっそり迂回しまし……」
だけど『ユズハさん』は『私の手』を『振り払って』から『女子トイレ』に顔を突っ込んで尋ねたのだ。
「………………その『声』は、もしかして『かもり』なの…………?」と『ユズハさん』
すると『クスクス』笑う声が聞こえて来て、
『…………そうだよ『お姉ちゃん』…………久しぶり。まずは静かにしてね? 助けに来たから……』
「ほ、本当!? 本当に『かもり』なの!? 本当に私のこと『助けに来て』くれたの!!??」と『ユズハさん』
思わず叫んでから『ユズハさん』が慌てて口を手でふさぐ。『女子トイレ』の中から『女の子の声』がくぐもった笑い声を響かせながら、
『ケケケケ、そりゃあ『種族』が違うとはいえ『私のお姉ちゃん』なんだしねぇ? でも感心しないね『お姉ちゃん』、いくら『私に会うため』とはいえ『幽界』に自分から飛び込むなんてね……私言ったよね? 『私のことは忘れてね』ってさ……』と『かもり』
「確かに言ってた! やっぱり『本物のかもり』なんだね! 私ただ『かもり』に一度会いたかっただけなの! だってあんまりにも『急な別れ』だったんだもん! 一緒に暮らすことはできなくても、せめてたまに『連絡』くれるだけでもよかったのに……」と『ユズハさん』
「ゆ、『ユズハさん』落ちついてください……! 『怪異』は『人の心が読める』んです……! 『過去のかもりさん言葉』を知ってるからって『本人』という保証は全くな……」と『私』
『お姉ちゃん、『積もる話』もあるだろうけど後にして! すでに『ダイナソー』が『二人の位置』を察知してる! 『女子トイレ』に入ってきて! 『奥から三番目の個室』に入ってくれれば『元の世界』に戻せるから……』
「『三番目』だね! 『元の世界』に戻ったらちゃんと『家』に帰ってよ! 『お父さんとお母さん』にもちゃんと顔を見せないと……」と『ユズハさん』
「ゆ、『ユズハさん』! 『ダイナソー』が来てます!! 走って!! もう信じるしかありません走って!!」と『私』
『廊下』の向こう側の『壁』を破壊して『ダイナソーにまたがった篠塚さん』が現れたので『私』も肝をつぶしてしまった。慌てて『ユズハさん』の背中を押すと彼女は躊躇うことなく『女子トイレ』の中に入り、『奥から三番目の個室』の『ドア』に手をかけ、開ける。
「『かもり』! 約束してよ! 『元の世界』に戻ったら『実家』に……」
『個室』の中にいたのは『ダイナソー』だった。
『いタだぁキまぁス~』と『ダイナソー』
『ユズハさん』の『左肩』に『恐竜の牙』がめり込んだ。『ユズハさん』が呆然とそれを眺め、次の瞬間『私』は『恐竜のしっぽ』に殴られて『トイレの壁』にめり込んでしまう。
バキャァ!!
『轟音』と共に『現実感』が舞い降りて、逆に『意識』が遠ざかっていく。『霞んだ視界』の中で『ユズハさん』が『もがき苦しむ悲鳴』が響き渡り、『骨』が砕けて『肉』が引き裂かれる音が聞こえた気がする。
終わった。『ユズハさん』はどうやら『左肩』から『胸』にかけての『肉』を『食いちぎられた』ようで、もちろん『即死』。そしてその後は『私』も『食べられて』しまうことだろう。
このまま『私たち』は『恐竜の悪霊』に殺され、そのまま『恐竜』にされてしまうのかもしれない。これは『恐竜の悪霊』の『計画』だ。彼らは『全人類』を……『恐竜』に変えるために……『人間』を『レプティリアン』に…………、
ああ、意識が遠のく………………でも『あの足音』は今回は…………聞こえてこない??
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………………………………も……、
…………………………戻りたく…………………、
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……………………………、
………………………、
………………………………ないよ………………………………、
………………………、
…………………、
…………、
……………………………『私』こと『やっくん』が『目を覚ます』とそこは『病院』で、どうやら『私』は『生存』し、しかも『元の世界』に帰ってこれたようだった。
「…………生きてる??」と『私』
「生きてるわよ!! マジで死んだら殺してやろうかと思ったわよ!!(激高)」と『ナツメちゃん』
「ちょ、『藤堂』、お前の気持ちもわかる……いや、全く分からないがとにかく『病人』を労われ、『全治二か月』の大けがだぞ(良心)」と『姫川君』
目覚めた時なぜか『二人』がいたので色々と話を聞いてすぐに『事情』を聴くことができた。結論から言うとどうやら『私たち』は『ナツメちゃんと姫川君』に助けられたらしい。
そしてその後色々あって『ユズハさんの病室』に『私』が『点滴』を持ち歩きながら『訪問』することができるようになったのだが、初めて訪れた日に偶然『氷室さん』も『ユズハさんの部屋』に来ていた所に遭遇したのだった。
「…………『荒巻八潮』も来てくれたのならちょうどいいわ。まずは『二人』の『意識回復』を喜ばせてもらうわ…………………その次は『謝罪』させて頂戴。『あなたたち二人』が『非常に危険な行為』に及んでいたのにそれを『止めなかった』のは『私』の責任だわ………………」と『氷室さん』
「謝る必要ないっすよ『姉御』。『堰守衆』は散々『止めた』のに止めなかった『こいつら』が悪いんですからね(怒)」と『ノアさん』
「そうです『姐さん』。それで『悪霊』に襲われて『全身傷だらけ』になってりゃあ世話ないですよ。いっそ『過失致死』で訴えても勝てそうですよ本当に(イライラ)。『自爆馬鹿』もここまでいくと芸術ですね』と『悠さん』
「…………」と『ユズハさん』
『ユズハさん』は『顔や体』のいたるところに『大きな裂傷』が残り、『左目』を『爪』で切り裂かれたらしく『義眼』が嵌っていたのである。次回へ続く。




