頼み♡♡
「先輩!いい加減にしてください!!!」
「怒らないで~」
「あー!ちょっとそこ!早く練習して!」
マネージャー生活初日。
最悪だ。
「なんであんた達はそうやって、アホなことしかできないんですか!?」
「俺達がアホだから~!」
「でしょうねぇ!!」
練習試合まで、日にちは少ないのにこのだらけっぷり。
有り得ないから!!
「彩樹ちゃんが『先輩頑張って♡』って言ってくれれば皆やるよ~!な?お前ら。」
「「「はいっ!!!」」」
なぜだ。
そうゆう時だけ声を揃えやがって。
「本当ですか!?ぜっっっっったいですか!?」
「あぁ、勿論。」
ニヤニヤ笑ってる先輩にイラッときた。
もう、知らないからな。
「……先輩、頑張って練習してください♡」
「ッッッッ!!!!!」
上目遣いで、手を合わせてお願いした。
奈寧華に習ったお願いの方法だ。
どうやら効果は絶大だったようで。
みんなは真面目に練習してくれた。
「……馬鹿だけど、サッカーはやっぱり上手いなぁ…。」
思わず、呟いてしまう。
ウチはサッカー強豪校らしい。
今まで負け無しだって、奈寧華が言っていた。
部員がチャラくなければ完璧なのになぁ……。
その思いを飲み込み、私は部室の掃除を始めた。
それから毎回、そのお願いを使っている。
「お願いっ♡♡」
「いい、けどよ?彩樹ちゃん、ノリノリじゃん」
「人は1度嫌なことをやったら、どうでも良くなる様ですよ、先輩」
毎回お願いをやるのは嫌だ。
先輩の反応が面白いとか思ってるのはない。
断じてない。
……多分ね。




