マネジメント
「台地将眞ー…先輩ー」
「おー、彩樹ちゃん。しゃあなしつけた感じの先輩でも嬉しいぞ~」
「ありがとうございますー」
イライラしながらサッカー部部室の扉前に立つ私。
とうとう来てしまった。
あーああ。めんどくさいー。
「お、彩樹じゃん。どうしたの?」
「台地将眞ー……先輩に脅されたの」
部室にいた1年の1人に、声をかけられる。
確かあれだ。
中学の時、同じクラスで1回だけ、一言だけ言葉をまじわしたことのあるアイツ。
「空生 崇哉だっけ?」
「当たり。1-E の秀才な」
「1-E しかあってないと思うよ」
「なんだ知り合いか?彩樹ちゃんは今日からマネージャーだからよろしくなー。」
「先輩黙ってくださいウザイです。」
台地将眞に暴言を吐きつつ、空生と会話する。
意外とはなせるものだ。
「で?彩樹マネージャーなの?助かるぜー」
「いや、ちげぇし。」
「じゃあとりあえず部室の掃除頼むわ」
「いやです、あぁー、お兄ちゃんぁぁぁぁあ」
思わずお兄ちゃんと叫んだ。
「なんだ花夜」
すると、お兄ちゃんが現れた。
「なんでいるの…」
お前は呼ばれて出てくる仮面ライダーか。
思わぬ登場に驚く。
「ちょっとそこ通ったから。何やってんだ?お前。」
不機嫌そうに首を傾げる。
「サッカー部のマネージャー頼まれたの。でもやりたくないの」
「へぇ。」
……反応薄いっっ!
仮面ライダーと偽った悪だったか……
なんて、馬鹿なことを考えてると、お兄ちゃんが私の頭に手を置いた。
「頑張れよ。なんかあったら助けるから」
そのまま、くしゃくしゃと、頭を撫で回す。
だから私は、頷くしかできなかった。
今日からサッカー部のマネジメントが始まる。




