試合中の話。
「やっほぉ、花夜っ!」
「あ!奈寧華!おはよう」
土曜日。朝7:30。
「ほんとに来たんだね!奈寧華嬉しい!」
「花夜も奈寧華に会えて嬉しいよ~」
ジャージの袖をまくり、スニーカーの紐をきっちり締める。
「あ、奈寧華今日はピアスしてないね」
「試合の時はしないの!その代わりに、ミサンガ足につけてる!いいでしょぉ?」
「可愛いよ」
いつもの調子で喋る。
準備は大体終わっているから、大丈夫なはずだ。
「おーい、その2人!イチャついてねぇでこっち来い!」
私たちの会話は、でかい台地将眞先輩の失礼な声でストップされた。
「イチャついてねぇよ!ばぁーか!今行きますよっ!」
べェっと舌をだして、奈寧華と向かう。
「先輩にあんな言い方していいの?」
「ダメじゃない?」
「うわぁー花夜いけないんだー」
「いいから!静かにしようよ!」
「はーい」
先輩の言った内容は別に重要でもなかった。
サッカーの試合中。
「この学校のサッカー部、強いよね」
と、呟いた。
「そうだね。」
って、返した。確かに、強かったから。
「ねぇ、あの子誰?1年でしょ!?」
奈寧華が指を指したのは、1番背が低いけど、1番動きのいいアイツ。
「アイツは空生崇哉だよ。1年E組。」
「凄い上手だよね。さすが当たり年。」
「は?」
当たり年とはなんだ?
「知らないの?有名なのに。」
初耳だ馬鹿。
「今の2年と、1年は、生徒が豪華だから当たり年って言われてるの。2年は諒夜君がいるし、1年は、その妹の花夜がいるでしょ?」
「で?」
「1年には、その他にも帰国子女の荻原?って人とかいるんでしょ?」
「え、荻原帰国子女なんだ。」
「なにも知らないのね。まぁ、だから当たり年なのよ」
初めて知った、当たり年の仕組み。
後で誰かに聞いてみよって思った。




