12話 風紀委員会
今日も今日とて学校。
まだ誰も登校していない時間に、青月館へフィアスさんを迎えに行く。
ピンポーン
……
応答がない。
「やれやれ、仕方がないな。」
俺はフィアスの部屋の合い鍵で入り口のオートロックを解除し、フィアスの部屋に向かう。
ガチャ
カーテンの隙間から朝陽が差している。
その朝陽に照らされているフィアスの寝顔。
髪はだいぶ白くなり、光が当たることでキラキラと輝く。
「おーい、朝だぞ、フィアス」
「うーん……。もうちょっと……」
「はあ……」
フィアスはここからが長いので、とりあえずキッチンへ向かう。
パンをトーストに入れ、卵をフライパンに落とす。粉で売っているコーンスープをお湯で溶き、コップに牛乳を注ぐ。
「ほら、朝ご飯できたぞ」
「は~い……」
フィアスは目をこすりながら机に向かう。
朝食を済ませるとフィアスを着替えさせ、準備を整え、学校へ向かう。
「じゃあ、俺はあっちの教室だからここまでな。ばいばい」
「え~……まだチャイムまで時間があるし、一緒にいてよ」
「いや、まずいって! ドクロの俺と一緒にいたらフィアスの評判も下がっちゃうだろ」
「そんなのどうでもいいじゃん。ほら、こっち!」
ニコニコしながらフィアスは俺の腕をグイっと引っ張る。
Aクラスの教室に来てしまった。
雰囲気がCクラスと全然違う。
みんな大人というか、真面目というか、ここまで違いがあるものなのか。
「あら、フィアスに糸。どうしたのです?」
「おはよう。雪夜からも言ってくれよ、フィアスが離してくれないんだよ」
「よくやりましたわ、フィアス。さあ糸、私の隣で一緒に授業を受けましょう」
「なんで雪夜まで一緒になってんだよ!!」
「……あれ誰? Cクラスの制服に、しかもドクロがついてるわ」ひそひそ
「誰だあいつ。雪夜様にあんなフレンドリーな態度しやがって」ひそひそ
ざわ……ざわ……
教室に不穏な空気が流れ始めた。
「じゃ、じゃあ俺はこのへんで……。授業の準備をしないといけないし……」
「え~、もう行っちゃうの~?」
「まだ時間はありますのに」
俺は逃げるようにその場から立ち去ろうとした。
しかし…
「おい、待て」
俺を引き留めたのは黒髪の男子生徒。
胸に羽のバッジがついている。
「あの……もう教室に戻らないといけないので……」
「お前、何か用事があって来たのか?」
「いえ、特になにも」
「だったらこのAクラスに立ち入るな。お前みたいな底辺が気安く関わっていい場所ではない」
「そうだそうだ!」ぶーぶー
「二度と入ってくんな!」ぶーぶー
別にあんた達には関わってないだろうに。
「はいはい、分かったから……」
バシッ!!!
突然フィアスが走り寄り、男の胸ぐらを掴んだ。
「なんであなたがそんなことを勝手に決めるの?」
フィアスからは先ほどまでの笑顔が消え、鋭い視線を向けていた。
「お前がこいつを連れて来たのか。ここは俺達Aクラスを高める神聖な場所だ。実力も向上心もないこんな底辺が入ってくるだけで虫唾が走る」
「あなたが糸の何を知っているの? 無知にも関わらず暴走するなんて貴方の方がよっぽど人間として底辺だ」
羽のバッジをつけた者同士の、黒髪と白髪の男女はバチバチと火花を散らしていた。
「貴方たち、いい加減にしなさい。糸、嫌な思いをさせてしまいましたわね。またお話しましょう」
「うん……」
雪夜が仲介し、その場は収まった。
Cクラスにて。
ガラガラ
「おー! 九重くん、おはようでやんす!」
「九重くんおはよぉ」
「おはよう。ねえ、二人は羽のバッジがついた生徒のこと、何か知ってる?」
「同学年の羽バッジでやんすか? まずは松蔭雪夜ちゃんでやんすね! 【闇の次元】の超能力者で学年主席。ぐふふ、実はおいら、この前の新歓コンパでちょっとお話したでやんす!!」
「えっ!? 尻口くん、松蔭さんと話したのぉ!? いいなぁ」
「へへ、それほどでもないでやんす! そして二人目は、【成瀬 信長】でやんすね。完璧主義者で負けず嫌い、努力は人の何倍もするという、熱血実力派の生徒って噂でやんす」
「成瀬信長……か……」
「そして最後は……えーっと、カタカナの名前だったような……」
「フィアスだろ」
「そう! フィアスちゃんでやんす! おいらはまだ見たことないでやんすが、白髪でめちゃめちゃ美人って噂でやんす!!」
「そうなんだ、尻口くんは物知りだね」
「新聞部の新聞を読んでるでやんす! 結構面白いネタ満載でやんすよ」
「おい、秋川」
「どうしましたか、信長くん」
「同学年のドクロの生徒の情報、何か知ってるか?」
「そうですね。まずは尻口治虫。1 m近くある長いリーゼントが特徴で、語尾が「やんす」。ムッツリな性格の持ち主だそうです」
「1 mのリーゼント? それはギャグか?」
「続いて幸坂呪。身長は140 cmと小柄で前髪が長く、とても愛らしい容姿をしているため、一部の女子生徒や男子生徒には隠れた人気があるそうです」
「ふむ。そいつでもないな」
「最後に、九重糸。昔からたくさんのバイトをしていたこともあり、特技は料理らしいです」
「九重糸……。松蔭やあの白髪はあいつのどこに魅力を感じているんだ……。というか、秋川はどうしてそんな細かく知っている?」
「新聞部の新聞を読んでいますので」
Aクラスの【秋川 進太郎】は眼鏡をくいっと上げた。
◇◇◇
Cクラスのホームルーム。
「よーし、授業に入る前に、クラス委員を決めるぞ。学級委員長、風紀委員の各1名だ。立候補はあるか?」
「はい、アタシ学級委員長やります」
「おお! ありがとう、千陽。他に立候補がなければ千陽にやってもらうが、異論はないか?」
「賛成でーす」
「千陽さんしかいないわ」
「よし。それでは学級委員長は千陽で決定だな。次に風紀委員だが、立候補はいないか?」
シーン……
「おいおい。そんなに重い仕事でもないぞ。毎週金曜日の風紀委員会に出席してもらうのと、日常的に風紀を乱す生徒に注意するくらいだ」
(それ、結構重くないか……?)
シーン……
「学級委員長、最初の仕事だ。風紀委員を決めてくれ」
「分かりました。立候補や推薦はありませんか?」
シーン……
「まあまだ学校はじまって3日目だものね。いいわ、アタシが決めます。糸、お願いできるかしら」
「えっ、俺!?」
「仕方ないじゃない。誰もいないんだもの」
「さんせー!!」パチパチ
「サンキュードクロ!」パチパチ
「はあ、分かったよ」
「よし、決まりだな。千陽と九重、頼んだぞ」
成り行きで風紀委員になってしまった。
「あ、九重。早速だが、今日は金曜日だから風紀委員会あるぞ。放課後、中央地区2号館の風紀委員会室だ」
「ええ……」
その後、授業が始まった。
今日の最初の授業は生物化学。
この授業では、教科書とたくさんの生物が乗った図鑑が配られた。
しかし、内容はゴリゴリの化学へ進み始めている。
化学なんて、小学生レベルのバックグラウンドしかない俺には難しすぎる。
なので授業中、俺はずっと図鑑を眺めていた。
「高次元世界には面白い生物がたくさんいるんだな。ここは幻獣の一覧……ユニコーンに、ペガサスもいるの!? あ! 九尾狐さんも乗ってる! かっこいいな~。お、植物も綺麗なものがいっぱいだ!」
ゴツン!!
「授業に集中しなさい」
「はい……」
そんなこんなで、今日も全ての授業が終わった。
放課後、風紀委員会室に向かった。
すると、そこにいたのは……
「なんでお前がいるんだよ……」
「こっちのセリフだ、底辺」
なんと1年Aクラスの風紀委員は成瀬信長だった。
「それでは、今年度第一回の風紀委員会を開催します。僕は3年Aクラスの【志賀浦 友樹】と申します。毎年、3年Aクラスの風紀委員が風紀委員長になる風潮がありますので、異論がなければ僕が風紀委員長ということで進めさせていただきます。心機一転新しいメンバーですし、みなさん自己紹介でもしましょうか」
自己紹介が始まった。
風紀委員会は、高校に相当する低学年と大学に相当する高学年で分かれている。
ここは低学年の風紀委員会で、各3学年3クラスから一人ずつ、つまり合計9人がいる。
「1年Aクラス、成瀬信長です。風紀を乱すようなやつは徹底的に排除します」
「わっちは1年Bクラスの【沖田 桜】じゃ。風紀を乱すやつにはこの手裏剣をぶち込んでやる」
マスクをしたポニーテールの彼女はキラリと手裏剣をちらつかせた。
ていうかなんでみんなそんなに怖いの。手裏剣は風紀違反にならないのかよ。
「えっと……1年Cクラスの九重糸です。よろしくお願いします……」
「なんじゃお主、ドクロの生徒じゃないか。なにゆえ風紀委員に? 勉強が先じゃろう」
「全くだ。底辺のお前が他人を取り締まろうなんて、身の程をわきまえろ」
「おい、お前たち辞めないか。風紀委員には意識が高く進んで来る者もいるが、希望してなくても来てしまうことだってある。それに、ドクロであろうが関係ない。勉強が苦手なやつが風紀を正そうとすることの何が悪い」
「すみません、委員長。でも、俺はこいつを認めない。ドクロなのに危機感が感じられない、自分を高めようとしない! そんな奴が他人に口出しする権利はない!」
「うむ、委員長の言うことは最もじゃが、ドクロの生徒は周りから舐められる。それが風紀委員となると、風紀委員全体が舐められかねないぞ」
「いい加減にしろ。まだ風紀委員会は始まったばかりだぞ。これからの仕事ぶりが悪ければ非難されても仕方がない。だが、まだ何もしていない時点でそこまで言うのはおかしいだろう。さて、あとは仕事の確認だけしておきましょう。まずは、手元の風紀委員のマークを左腕につけてください。風紀委員の印です。次に紙を見てください、校則を簡単にまとめたものです。これらを守っていないものには注意を、またここに書かれていないことでも明らかな風紀を乱す行為は取り締まってください。それが私達の基本的な仕事です。質問がありませんでしたら、本日はこれで終了とします。お疲れさまでした」
周りが解散した後、風紀委員長が俺に声を掛けてきた。
「九重くん、すみません。不快な気持ちになったかもしれませんね。でも、彼らの言うことはあまり気にしなくていいですよ。きっと一緒に仕事していく上で分かり合えると思います」
「お気遣いいただきありがとうございます……」
本当にそんな未来は来るのだろうか。
カラス鳴き、夕日照らす帰り道。
異探サークルは火曜日と木曜日だけなので、金曜日の今日はお休み。
さんざん言われた俺は少しショックを受け、トボトボと赤砂寮に向かって帰り始めていた。
「おや? あそこに人だかりができているな」
学校の池のあるところ。
10人ほどの生徒が集まっていた。
「あれは……花?」
大きくて奇妙な花。
それにしてもあの花、どこかで見たような……。
「おい、お前たち! ここに集って何をしている! 池に落ちたらどうするんだ!」
成瀬が注意に向かう。
「すみません。この花に変な魅力を感じてしまって」
「……花だと?」
3 mくらいの大きな花。
色は赤紫で、白い斑点がある。
かなり遠いこの位置からも、甘く誘惑されるような香りを醸し出している。
「こんな花あったかの? それになんじゃ、この匂いは……」
沖田さんも現れ、花に触れた。
すると次の瞬間、ツルがスルスルと伸びてきて、沖田さんと成瀬をはじめ、周りの生徒を全て絡み上げた。
「な、なんじゃ……!? 動けんぞ!!」
「抜けない……!! まずい!!」
そして花の中央から大きな口が飛び出し、次々と生徒たちを丸のみにしていった」
「た、助けてくれ……! 誰か!!!」
「くそっ!!! 杖さえ握れれば……!!!」
生徒たちの叫びもあっけなく、沖田さんや成瀬をはじめ、全て消化されてしまった。
…………
ゴツン!!
「九重!!! 一番前の席で何寝とるんだ!!!!」
「はっ!? す、すみません!!!」
気が付くと、授業を受けていた。
黒板には見慣れた板書。
そう、それは今日受けたはずの生物化学の授業だった。
「今のは……」
久しぶりに見た、正夢だ。
しかも、またもや人がやられるとんでもない夢。
「あの化け物植物を倒すにはどうすればいいんだ……」
と下を向くと、手元には高次元世界のあらゆる生物の情報が載った図鑑が。
「これだ!!」
◇◇◇
その後は夢の通りに事が進んだ。
授業が終わり、放課後には風紀委員会が始まり、沖田さんと成瀬にことごとく非難された。
そして風紀委員会が終わった後、あの場所へ急ごうとしていた風紀委員長が俺を呼び止めた。
「九重くん、すみません。不快な気持ちになったかもしれませんね。でも、彼らの言うことはあまり気にしなくていいですよ。きっと一緒に仕事していく上で分かり合えると思います」
「お気遣いいただきありがとうございます!」
俺は委員長に手を振り、走って行った。
「真っ直ぐした目。どうやら、僕は少し心配しすぎたようですね」
委員長は少し微笑んで見送ってくれた。
俺は急いであの花の場所へ向かった。
しかし成瀬が一目散に異変に気付き、先に注意に向かっていた。
「おい、お前たち! ここに集って何をしている! 池に落ちたらどうするんだ!」
「こんな花あったかの? なんじゃ、この匂いは……」
素早い沖田さんも現れ、花を触ろうとする。
「おい!!! その花から離れろ!!!!」
「えっ?」
俺の声を聞いて成瀬は咄嗟に距離を取ったが、沖田さんは触ってしまった。
シュルルルル!!
「きゃ、きゃああっ!!!」
「なんだ!? ツルが急に伸びてきて、沖田を吊るし上げたぞ…!」
「遅かったか……!! そいつは『ヌビアラフレシア』って言う、人喰い植物だ!!」
「なんだと!?」
吊るし上げられたのは沖田さんだけで、周りは走れるはずなのに、誰もその場から逃げようとしない。
「おい!! 聞いてたか!? 全員逃げないと喰われるぞ!!」
「い……良い匂いで……ここから離れられない……!」
「はあ……はあ……」
生徒たちは離れようとしない。
図鑑の通り、人間を引き付ける特有の香りを放っているようだ。
どうやら、長時間浴び続けると翻弄されてしまうみたい。
大輪の中央が大きな口になり、開かれた。
このままだと吊るし上げられている沖田さんが食べられてしまう!
「きゃあっ……たっ助けてくれ……!!」
「やるしかないか……!」
俺は杖を取り出す。
(あいつの杖からかなりの凄みを感じる……あの杖の色……まさか……!)
どうする、図鑑によるとこの匂いは麻薬成分入っていて、吸い続けると大変なことになる……!
まずはこの人たちをここから遠ざけないと……。
でも、そうこうしているうちに沖田さんが喰われかねない!!
「九重!! 沖田は俺に任せろ!! お前は周りの人を正気に戻してくれ、その【生命の次元】に通ずる杖を使ってな!!」
成瀬も杖を取り出している。
その胸には、羽のバッジが夕日に照らされて煌めいている。
同じ羽のバッジを持つ雪夜とフィアスの実力は死ぬほど見てきた。
その実力に疑いはない!
「分かった! 沖田さんを頼む!!」
俺は杖に神経を集中させ、【生命の次元】を感じ取る。
杖を伝って、動けなくなった生徒の精神にリンクする。
集中……集中……。
生徒たちの正気を失わせている悪い生命のモヤを取り除くように杖を扱う。
「はっ!? 私は……!」
「急いでここから離れてください!!」
「あ、あなた達は……」
「俺達は風紀委員です! さあ、早く!!」
「ありがとう、風紀委員さんたち!!」
スパン!!!!!
「……!」
その間、後ろで成瀬はヌビアラフレシアのツルを切り裂き、沖田を救出していた。
ドサッ
「か、かたじけない! 助かったぞ……!」
「まだ気を抜くな! 切っても切ってもツルは再生している! こいつ、急所を突かないと枯れないんだ!」
「植物の急所といえば……根っこじゃな! しかし、根っこは土に埋もれているから手裏剣では届かんぞ」
「俺に任せろ。沖田、俺があの花の真下にいけるように援護してくれ!」
「了解じゃ!」
成瀬はヌビアラフレシアの中央へ走っていった。
しかし、それを拒むように、ヌビアラフレシアのツルが成瀬を攻撃しようとする。
シュッシュッ!!! スパン!!!!
そのツルを沖田が手裏剣で切り裂く。
その隙に成瀬はヌビアラフレシアの根元へ入り込んだ。
「これが俺の力だ!!」
成瀬はヌビアラフレシアの生えている土に向かって杖をぶっ刺した。
すると、一瞬地面が鉄板のように熱くなった。
「熱っ!? 成瀬の奴、一体何をしたんだ……!?」
ヌビアラフレシアの根は焼け、全身がパラパラと枯れ始めた。
その間に、全ての生徒たちを麻薬成分の混乱から解放できた。
「よくわかんなかったが、なんとか無事に終わったな……」
「……おい。どうしてお前みたいな底辺が、そんな力を持っている」
「ああ、あの杖は貰ったんだよ。作ってくれた人が凄いってだけで、俺の実力じゃない」
いいや、お前の実力だ。いくら杖が凄かろうが、それだけでは次元に通じることはできない。きっとお前は、過去に大きな試練を乗り越えたんだろう。それなのに……
「お前はどうして……こんな底辺に甘んじているんだ!!」
「……!」
俺は【エネルギーの次元】の能力者で、熱としてのエネルギーを認識できる。
杖を使えば、それなりに温度を操ることができるが、それが出来るようになるまでにもかなりの試練を有した。
杖で次元に干渉するには、杖と自分のマナと共鳴させるという、かなり高度な技術が必要なのだ。
無能力者にも関わらずそれができるあいつが、ドクロをつけているCクラスの生徒だということが許せない。
成瀬は言葉を発することなく去っていった。
「……わっちは謝らせてくれ。お主がおらんかったら今頃喰われていたかもしれん。それだけの行動力と実力があるのなら、わっちも胸を張ってお主と風紀委員を名乗れる。これからもよろしく頼むぞ、九重」
「ああ、よろしく」
こうして初めての風紀委員の仕事は終了した。
しかし、あんな危険な人喰い植物はどこからやってきたのだろう。
自然発生? それとも誰かが意図的に……?
◇◇◇
「……弥生くん、君はあんな生物をいったいどこから連れてくるんだい?」
「ふふ、それは理事長にも秘密ですよ。 問題児だったので糸くんの特訓用に連れて来ちゃいました!」
「まあいいが、彼はまだ正夢しか使えないようだね。彼の本当の力が出せないのは、おそらく自分の能力に自信が持てていないからだろう。つまり、これは彼の精神的な問題だ。次は彼の心を成長をさせる一手を考える必要がありそうだ」
「心の成長ですか。また今度、彼の心でも覗いてみようかしら、ふふ」




