第4話 くっ、こいつ頭に直接!
長い夢を見ていた。
長く、とても苦しい夢。
あの子を守りたかった。
何より大切で、全てを投げ出してでも守りたかった。
そんなことを考えているとき、声が聞こえた。
守りたかったあの子の、『悲鳴』が。
あの子が恐怖に震えている。
ならば、俺が守らなければ。
例え力がなくとも。
約束したのだから。あの子を、彼女を守ると。
「レイカに手出しする奴は、ってレイカお前背伸びたか?いや、そんなことより今はコイツだな」
そう言い影と対峙する。しかし、そこでしかめっ面になる。
「げ、お前何なんだよ。明らかに生き物じゃねぇし。倒せんのか?」
そう、相手は如何にも実態がなさそうな影なのである。
「まぁいい。俺はコイツを守るだけだ。おらっ!!」
影に殴り掛かる。しかし当然聞くわけもなく拳が素通りする。
「うおっとっと」
勢い余って転びかけ、バランスを取ろうとする。が、影がその隙を見逃す訳がなく尾を振る。
「っ!!……あれ?止まってる?」
何故か影の尾は少年に当たる寸前で止まっていた。
「一体何がどうなってるんだ?」
状況が全く理解できていない少年。その瞬間彼の頭の中に声が響く。
『何をしている。そのぐらい早くどうにかしろ』
「は!?誰だよお前!!つか実態がねぇんだぞ、どうしろっつうんだよ」
『お前……まさか我の力を貸し与えたのを覚えていないのか?』
「はぁ?何の話だよ!!」
『そうか、なら仕方ない。特別に我が手助けしてやろう。ちょいと体を借りるぞ』
「お前何言って――」
その瞬間少年が崩れ落ちる。しかしすぐに立ち上がる。
「ふむ、慣れない体だが……まぁ良いだろう」
そう言ってゆらりと手をかざす。
「我の力を存分に見るがいい」
サブタイトルちょっとふざけました。
最後まで読んでくれてありがとうございました。




