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【創作BL】戦う魔王様!?~魔王様は勇者の仲間に紛れ込みました~  作者: ラズベリーパイ@天安門事件
第10章 裏でお話中

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猫は一途かも

 茂みから出ると、レオン達が待っていた。

 レオンが気付いてカノンに手を振る。それがカノンには嬉しくて走り出して、

「帰っていていいって言ったのに」

 そこでレオンが照れたように頬をかく。

「いや、まあ、なんとなく。所でどうしたんだ?」

「あ、うん。父様にルカと一緒に少し会って話してきたんだ」

「なるほど、じゃあその内、絶対にご挨拶に行くぞ!」

 そう、何故か張り切るレオン。

 それに、ルカは首をかしげながら、

「? 意味が分らないけど、なんかレオンが言うと嫌な予感がする……そういえば、父様がレオンの事を泥棒猫って言っていたんだけど、どういう意味なの?」

 レオンがピシッと固まった。 

 そしてレオンは助けを求めるように周りも見るが、全員がすっと顔を背けて視線をそらす。

「味方がいない……。というか、普通逆のような気がする……」

「猫って、レオンて猫っぽくないよね? 何でそんな事いうんだろう」

 まったく分っていないカノンに、レオンは話をそらす作戦に出た。

「カノンの方が猫っぽいものな」

「何それ」

「俺、猫は好きだぞ?」

「な! ……で、でもいい加減な感じが確かにレオンは猫っぽいかも」

「酷い、カノン。俺って質実剛健そのものなのに!」

「ふふ、嘘だな」

「意外に一途なんだぜ」

「はは……そうだね、レオンは今でも銀髪の人が、昔から好きな人がいるんだものね」

 そう言いながら、カノンは暗い気持ちになる。

 レオンの一言一言の台詞にカノンは揺さぶられる。

 どうして僕じゃないんだろう。

 いっそ、レオンの想っている相手を……でも、誰かも分らないし、そんなことがもし、レオンに知られてしまったのなら……そもそも今だって偽りの記憶で偽りの関係を築いているだけで。

 そしてそんな風に色々考えてしまうのもカノンがレオンに囚われてしまっている証拠の他ならない。

 まだ、カノンは自分を誤魔化せるだろうか?。

 そんな急に黙ってしまったカノンを心配そうにレオンは覗き込む。

「カノン、大丈夫か?」

「……大丈夫じゃないよ」

「え?」

「何でもない、それよりも早く戻ろう。僕、ちょっと疲れたかも」

 そう笑って誤魔化すカノン。

 けれど追い詰められているのがレオンには分った。

――酷い事をしてごめん、でも、俺は、カノンの事がどうしても欲しいから。

 そう心の中でレオンは謝りながら、気付かない振りをして歩き出す。

 そんな二人の状況を、二人以外の全員が、うわー、と心の中で呟いたのだった。 


 その後は、宿に戻ったのはいいのだが。

「じゃーん、性格の悪くなる薬という変なアイテムがおまけで手に入ったよ!」

 村に戻ったついでに、回復の薬とか色々買ったわけだが、イオが変なアイテムを取り出した。

「と、言うわけで誰が飲む? 二本あって、効果は十分くらいで切れるらしいけど」

「じゃあジュースに入れて、誰がそれを引き当てるかでいいんじゃないか?」

 そこで、ルカが我はちょっと用事を思い出したので、と逃げようとするがレンヤに引っ張られて、

「性格の悪いルカってどんな風になるのか見てみたいな」

「うう、でも我は性格の悪いレンヤは嫌だ」

「何故?」

「だって、しつこそうだし」

 といったその他のやり取りをしてレンヤがルカに何かを囁いた後、顔を真っ青にしたルカとにこやかなレンヤも参加することになった。

 そして案の定、その薬はルカとカノンに回ったわけだが。

「前から思っていたのですが、レンヤは“ものすごく下手”だと思うのです」

「ほう」

 そのルカの一言で、レンヤはにこやかに笑ってルカを連れて行ってしまった。

 何かルカが連れて行かれる間も、ルカがレンヤに酷い事を言っていたような気もしたが、レンヤの笑みが怖すぎて誰も何もいえなかった。

 そしてもう一人、カノンといえば。

「べ、別にレオンの事なんて好きでもなんでもないんだからね!」

 と、レオンに言っていたりする。 

「……ツンデレ?」

「レオンの寝顔が綺麗だなんて思っていないし」

「そうかそうか」

「僕だけを見てとか、銀髪の人の事なんて忘れちゃえばいいなんて思ってないんだから!」

「ふむふむ、なるほど」

「だからなんでそんなに頷くんだ! レオンの馬鹿ー!、変態、鬼畜ぅぅ」

 とか何とか言っているので、レオンはにやりと笑って、

「鬼畜になってもいいのか? カノンに対して」

「お、脅しには屈しないからっ」

 そんなカノン手をぎゅっと握って、レオンは吐息がカノンにかかるほど近づいてから、囁いてやる。

「カノンって本当に綺麗だよな、こんなに可愛くて、俺、そんなカノンが大好きだよ。それに優しいし」

「褒めたって駄目なんだから! 綺麗な言葉で装って結果だけ見るととんでもないなんて良くあることで、別に嬉しくともなんとも無いんだから!」

 カノンは耳まで真っ赤にして、わけの分らないことを言っている。

 どうもこの薬はその人の本質まで変えてしまうものではないらしい。

 つまりカノンはレオンのことが好きだということで。

「カノンは俺の事が大好きなんだな!」

「うわーん、レオンなんか、大嫌いぃぃぃ」

 レオンがそう言って抱きつくと、カノンが涙目になりながら叫んだのだった。

次回、一時間後。よろしくお願いします。

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