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【創作BL】戦う魔王様!?~魔王様は勇者の仲間に紛れ込みました~  作者: ラズベリーパイ@天安門事件
第9章 戻ってきた日常(4)

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君は知っているかい?

 カノンに服を着せていくルカ。

 そんな二人を眺めてからレオンも服に着替える。

 正直、ルカが来てくれて助かったとレオンは思う。

 なんかこう本当にあまりにもカノンが無防備すぎるから、理性で抑えるのがきつい。

 しかし、そのルカの首元に赤い跡がついているのが見えた時は一瞬レオンの着替える手が止まった。

 別に彼らが恋人同士だからそれはかまわないのだが……レオンはカノンにもそれをやっておけばよかったと思ってしまったから。

 きっと、虫に刺されたのだろうとでも言えば、カノンもそうなのかな?で終わりだろうし。

 そんな深刻そうなレオンの様子に、ルカが心配そうに、

「ええっと、レオンさん? カノンさんの着替えは終わりましたが……」

「……俺はもう駄目かもしれない」

「ええ! 何かあったのですか!」

「カノンが好き過ぎて辛い」

 そう深刻そうにレオンが呟くと、ルカが困ったようにレンヤを見上げる。

 そうするとレンヤがにこりと笑ってルカにキスをする。

「レ……レンヤ、さっきだっていっぱいしたのに……」

「可愛いルカが悪い」

 と言いながらいちゃつき始める二人。

 嫌がるそぶりをちょと見せつつも、嬉しそうなルカ。

 レンヤのルカを見つめる眼差しは優しくて。

 リア充爆発しろとレオンは思った。

 思ったけれど口には出さずにレオンは、カノンをルカから受け取って抱き上げる。

 やっぱり軽いな、とカノンの体を持ち上げながら思って、同時に持ち上げた拍子にカノンの顔がレオンの方を無意識のうちに寄せて、その様子にレオンは小さく笑った。

 そんな二人を見てルカが嬉しそうに、

「お似合いですね」

 と言うものだからちょっとだけレオンは愚痴ってみたりする。

「……俺、実はお見合いから逃げてきたんだ」

「え?」

「俺、従兄弟に求婚されているんだけどどう思う?」

 それにレオンは本物の勇者で無い自分はカノンの願いなんて叶えられない、それも含めてカノンを手に入れられるのだろうか、と、目の前の二人に憧れを抱きながら自分を重ねて、それ故に不安に思ってしまい零してしまったのだが……。

 その言葉にルカがとても戸惑ったように瞳を揺らす。

「そうなのですか?」

「ああ、それでどう思う? 従兄弟と結婚なんて」

 従兄弟のミランとなんてレオンは考えられない。そういえばホーリィロウが様子がおかしいと言っていたが……。

 そこで、ルカが難しそうな顔で考えつつ、答える。

「……我に従兄弟はいないから分らぬが、うむ……自分と性格もそっくりの従兄弟とか、我は魔族なので人間の場合その子供になる可能性も考えると恋愛対象にならない……レンヤ?」

 心なしかレンヤの顔から血の気が引いている。

 そういえば、レンヤは昔王族の血が入ったとか言っていたような。加えて魔王とも人の王は……。

「レ、レンヤは別だから!。我はどんなレンヤでも愛せるから! レンヤがレンヤだから我だって……むぎゅ」

「ルカ……」

 そう抱きしめあう二人に、レオンはもう何というか……運命の恋人達のように見えて、とても羨ましく感じる。

 あんな風にレオンもカノンとなりたい。

 けれどカノンとの距離が近づけば近づくほど不安が募る。

 レオンは嘘をついているから。

「……もっと強くなって、と言われても俺はそんなに強くなれない」

 それにルカとレンヤが顔を見合わせた。そしてルカが首をかしげて、

「……わざと手を抜いているのに?」

「……戦っている所を見せたこと無かったはずだよな?」

「大体相手がどれくらい強いのか、我もレンヤも見れば分る。そのレベルでは、カノンさんの話も含めて、貴方が弱すぎる。それに、他者の業を借りるという能力がどの程度レベルなのかも知っているから、それから推測するとある程度のことが分る」

「……この能力、そんなに有名なのか? 俺が知る限り、そんな力を持っている人間は見た事が無い」

「……経験値と魔力、加えてその人物の先天的な才能が必要だから」

「先天的な才能?」

 そこでルカはしばし迷ったように口をつぐんでから、

「……貴方はどうあっても、人の王の血を引く子なのです」

「つまり?」

「……一番、“光の神”に近しい存在なのです。だからその技をあまり使わないほうが良い。それは、経験値によって与えられた人間の持つ能力が、“光の神”が作り上げ、与えたものであるから借りることが出来る……一時的に、貴方の存在そのものが“光の神”に奪われる事を意味するから」

 そう深刻そうに告げるルカに、レオンは良く分らずに聞き返す。

「それの何が問題なんだ?」

「え?」

「確かに魔族にとっては敵かもしれないが、一応俺達人間を作ったはずだろう? それに人間に魔族と戦うための力をくれるような、“勇者”のような存在もあるわけで、そんな優しさもあるわけだから……俺がカノンという魔王を好きだから危険だと言いたいのか?」

 ルカはじっと探るようにレオンを見た。そのすぐ傍でレンヤはレオンの事をどこか複雑そうに見ている。

 そしてルカがレオンに問いかける。

「貴方は、“光の神”についてどのような認識を持っているのですか?」

次回、一時間後。よろしくお願いします。

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