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【創作BL】戦う魔王様!?~魔王様は勇者の仲間に紛れ込みました~  作者: ラズベリーパイ@天安門事件
第8章 孫が出来ました

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何をやっているんだ

 なにやら部屋の隅で、カノンとルカが話しこんでいた。

「ここをこうしてこうで……」

「でも我はここをこうで……」

「なるほど! それでこうして……」

「ぐふぐふぐふ」

「ぐふぐふぐふ」

 二人に似合わない不気味な笑いを振りまいて、その辺り一体がやけに暗く見える。

 しかも料理を運んできたレオン達にも気付かないくらい話しこんでいる。

 料理をおいて、イオがとことこと二人に近づいて話を少し聞くも、すぐに戻ってくる。

「……話をしているのは分かるけど、何を言っているのかさっぱり分からない。なんか色々な単語が飛び交っているけど、それが何を意味するのか分からないから、あれはただの音にしか僕には聞こえない」

 と、困ったようにイオが言うので、試しにレオンが近づいてみて聞いていると、なるほど。

「……つまり、何らかの力を封じる魔道具を作ろうとしているって事か?」

「え? レオンの癖に分かるの!」

「……カノン、酷い。幼馴染なのに……」

「あ、うん、そうだね。でもほら、レオンは勇者じゃないか。剣を訓練してる方が多かっただろう?」

「……一緒に勉強したじゃないか」

「そ、そうか、そうだったね」

 焦るカノンは、必死で取り繕うとしているようだった。

 一方ルカはそんなカノンの様子を見て、次にレオンを見て、何か言いたそうにじっとレオンを見る。

 何となく何が言いたいのか分かったが、レオンは気付かなかったふりをした。

 それはいいとして、

「歓迎会、はじめようかと思ったんだけど。ほら、果物もあるよ、カノンちゃん、それにルカちゃんも」

「「わーい」」

 同時に嬉しそうな声を上げるルカとカノン。

 そしてレオンの傍にやってくるカノンはふとレンヤを視界にいれて、きょとんとした。

「誰?」

 その問いにレオンは疑問符を浮かべ、

「え? レンヤじゃないか」

「え? だってもっとこう……」

 困ったようにじーとカノンはレンヤを見て、それから少し顔を赤らめて俯く。

 それがレオンには気に食わない。だからからかい半分もこめて、

「何だカノン、顔を赤くして」

「な! 違う。……ただれオンに似た綺麗な顔だなと思って……」

「ふふ、俺はイケメンだからな」

「自分で言うな! まったく……その、レンヤか? さっきは済まなかった。何というか、凄く“敵”のように思えて……」

「いえ、ルカに危害が加えられたらと思って俺も殺気立っていましたから」

「……ごめんなさい」

 しょぼーんとしながら謝るカノン。

 本当になんでさっきまであんなに、嫌な存在に思えたのに。

 今は何にも感じない所か、レオンにそっくりといっていた理由も分かるくらい。

 本当に何でだろうとカノンは首をかしげる。

 そんなカノンを見つつ、そういえばさっきレンヤは自分の力を抑えていたなと思い出して、それの影響かと納得する。

 それを考えると、自分は勇者にも選ばれず、そしてそれだけの力がなかった事に感謝したかった。

 大好きなカノンにあんな態度を取られて嫌われたなら、立ち直れない。 

 そこで、レンヤにぎゅっとルカが抱きついた。

「どうした、ルカ」

「……レンヤは誰にでも優しいから、我は不安になる」

「俺はルカだけだよ」

 と、いちゃいちゃしだした。

 いや、別に良いんだけれどレオンは思いつつ、羨ましそうに見ていると、

「この! ルカから離れろ! やっぱりお前は敵だ!」

 とカノンが、お気に入りの物を取られた事に怒っている様に、レンヤからルカを取り戻そうと近づこうとした。

 けれど、それは後ろからレオンに抱きしめられる事で阻止された。

「レ、レオン?」

 戸惑うようなカノンの声に、レオンは答えない。

 代わりのカノンの華奢な体を抱きしめたまま、長くて綺麗な髪の隙間から見える、カノンの魔物特有の形をした耳を軽く噛んでやる。

 カノンがびくっと体を震わせて、あっ、と小さく声を上げる。

 そのままレオンはカノンの耳をぺろりと舐め上げて、それにカノンは更にびくんと震える。

 よく見ると耳が赤くなっている。

 可愛い。

 このままベッドに引きづりこんでやろうか。

 そんな物騒な考えがレオンに浮かんでくるも、ぎりぎり理性で踏みとどまる。

 レンヤとルカが目の前でいちゃいちゃしたから、レオンは当てられてしまったのだ。

 そのままぎゅっとカノンを抱きしめて体温を感じ取って、レオンはカノンの背に顔を埋める。

 そして、悪戯を思いついて、カノンの耳元でそっと息を吹きかけてやる。

「ひゃんっ」

「油断したな、カノン!」

「く、この!」

 カノンは肘鉄を食らわそうとするも、レオンはひらりと避けてしまう。

「無駄無駄無駄ぁー」

「レオン! 絶対やり返してやる!」

 そんな風にレオンを追い掛け回すカノン。

 そんな二人を見つつ、ルカがイオにこっそりと問いかけた。

「……いつもこうなのですか?」

「うん。そうだね。でもこれも二人の愛情表現の一種だから」

「そうなのですか……」

 そんな微笑ましい二人だが、追い掛け回す途中カノンが転んで、それをレオンが助け起こして、そのときにカノンがレオンの耳に軽く噛み付いた事で、その追いかけっこは終わりとなった。

 ちなみにそんな可愛い仕草をカノンにされたレオンが、するんじゃなかったと思うくらい忍耐を強いられた事を付け加えておく。

お気に入り、評価ありがとうございます。とても励みになります。


次の更新は21:00です。よろしくお願いいたします。

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