↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地獄の使者はモテたいです!  作者: カネキ
act.8 エルヴァスティ王国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/105

第78話 朝食 その1

いやぁーー、宴会は楽しい!

もう、飲んで食って楽しいったらありゃしないぜ! って事で、ぐでんぐでんになるまで飲んだ俺でした……

 目が覚めた。

 天井が見える。

 自宅…… では、無いな。


「ここは…… ?」

 ボーっとする。

 胸やけ、頭が重い、思考が定まらない。


 薄暗い部屋。

 俺は、布団の中にいた。

 体を起こした。

 裸だ。


「……ああ、そうか。

 昨日、宴会してそのままこのホテルに泊まったんだ。」

 俺の左右で寝息を立てているライネとペトリをみて思い出した。


「よっと」

 二人を起こさないように、ヨロヨロしながらベッドを降りた俺は、焼けつくような喉の渇きを癒そうと、テーブルに移動した。

 置いてあるペットボトルに入った水をコップに注ぎ入れる。

 真新しいペットボトルでは無い。

 フジノ街で使用された物をリサイクルして使用しているのだ。

 俺やサニーの感覚だと抵抗があるのだが、この世界の住人にとっちゃガラス瓶などより軽く丈夫で蓋も出来るペットボトルが新鮮らしく高級な感じなんだと。

 価値観なんて、その場所によるって事なんだな。

 だが、洗ってあるのだろうけど、誰が使ったか解らないペットボトルには抵抗あるな。

 そう思いつつも、俺は水を飲んだ。

 1杯、2杯。

 喉が凄く乾いている。

 ガブガブ水を飲んだ。


「4時45分…… まだ、こんな時間かよ」

 壁に掛けられた日本製の時計を見た。

 高級ホテルであるオールストレームホテルには日本製品が多く使用されている。

 中には使用済みペットボトルの再利用品などという、日本のホテルで出したらクレームがくるだろう物もあるがな。


「さて、パンツくらい履こう!」

 二日酔いで気持ち悪く、凄く横になりたい俺だが頑張って着替える事にした。


「う、うぅ~… ン」

 ベッドの方からライネの声が聞こえた。

 もう直ぐ起きるのかな?

 いや、寝ぼけてただけか?

 兎に角、シーツがはだけて白いお尻が出ているぞ。


「ライネ、ちゃんと掛けてないと風邪ひいちゃうよ」

 お尻にキスして、シーツをかけてあげた俺は、紳士。


「さて、着替え…… いや、せっかく裸なんだから、 ……ちょっとだけ」

 シャワーを浴びたいし、汗をかいた方が二日酔いに良いだろう。

 うん、健康のためだ。

・

・

・



 汗などの体液を出した俺は、ライネとペトリとシャワーを浴びた。

 洗いっこして、綺麗さっぱりした俺達。

 さっさと着替えを済ませるか。

 ふと時計を見ると、時刻は7時近くになっていた。

「食堂でも行くか?」

 コーヒーが飲みたい。


「もう、ヒロシさんったら、朝から元気なんだから」

「そうだよ、昨日の夜も激しかったのに、朝からなんて」

 着替えの最中二人に言われたけど、

「ライネもペトリも嬉しそうだったじゃん」

 と返してあげた。

 しかし、気にするな。

 運動は、体に良いからな。

「も、もう! カズヤさん」

「そうだよ、カズヤ様」

 二人共真っ赤になって、そんなこと無いとかなんとか言い訳してたのが可愛い。

 さてと、汗かいたら二日酔いがだいぶマシになったし、俺達は部屋を出てホテルのレストランに向かう事にした。



ガチャ…


 廊下を歩いていると、カインとクアラに両脇を抱えられたラージャが部屋から出てきた。

 眠そうにして…… いや、寝てるんじゃないか?

 

「おはよう、ちゃんと眠れたか?」

 一生懸命なカインとクアラに声をかける。

 ラージャは、凄く眠そうだが必死に起きようとしていた。


「ああ、カズヤ様、おはようございます」

 カインが挨拶を返してくれた。

 大変そうだな。

「僕達はちゃんと眠れたけど、ラージャ様が……」

 クアラがラージャを心配している。

 優しい奴だ。

「ああ、もう、ラージャ様、力抜かないでくださいよ」

 クアラが必死だ。

 すまん、俺のラージャが迷惑をかけて。


「二人共、ごくろうさん。

 ちゃんと靴まで履かしてくれて、ありがとな」

 そう言うと俺は、二人から受け取ったラージャを抱っこしてやった。


「ぬあ? おお、カズヤか?

 …我は、カインとクアラに朝食を食べさせに向かって…… ぐうぅ」

 ラージャが最後の力を振り絞って言ったようだが、力尽き寝てしまった。

 やっぱ、コイツなりに頑張って起きようとしたんだな。


「カインにクアラ、 ラージャの着替えとか、ありがと。

 後は俺に任せて、お前等も一緒に俺達とレストランに行こうぜ」

 俺達は朝食を取るべくレストランへと向かう。



◇◇◇



オールストレームホテル内レストラン『松風』


 ホテルの宿泊客の食事は通常ここで行われる。

 シェフは、一流料理人。

 カズヤの自宅で修行を積んだゴブリンが料理長を務め、エルフやオーク達が脇を固めている。

 人間の料理人は、その技術を身につけんと必死に修行するのだ。

 人気のレストランで、宿泊客以外にも街の人達がお祝い事や法事に使ってるし、商人は商談や接待に利用してるので結構売り上げが良いらしい。

 今の時間帯は、対外的な営業時間外なので朝食を求める宿泊客しかいない。


「みんなに朝食頼むわ、それと、俺にコーヒー頂戴」

 レストランに入った俺は注文を言うと座敷席に移動した。


「オーダー、朝定食 6つに、コーヒー1つ」

「はいよー!」

 厨房の方から元気な声が聞こえてくる。

 全くもって、朝から働き者達だこと。


「そういや、ボリスどうした?」

 ベッドに居なかったし、昨日の夜の俺は誘わなかったんだろう?

「自分の部屋にいるんじゃないですか?」

 ペトリが言ったけど、そりゃそうだな。

「あ、そっか」

 バカな質問だった。

 みんなに個室が用意されていたけど、俺がライネとペトリを自分の部屋に呼んだんだから、呼んでないボリスが部屋にいるのは当たり前か。

 そうか……

 やっぱ、食事は家族そろっての方が良いだろう!

 仲間外れは可哀想だ。


「カインとクアラ、お前等でボリスを呼んできて。

 それから、厨房にさっきのオーダーみんな揃ってから持ってくるように頼んできてくれ」

「うん、解ったよ、カズヤ様!」

「言ってくるから待っててね!」

 カインとクアラが快く引き受けてくれた。

 俺は、素直なこの二人が大好きだ。

「厨房いったら、好きなジュース注文して良いからなーー!」

 走ってく二人に言うと、手をあげて喜んでた。

 可愛いもんだ。


「はい、コーヒーです」

 厨房白衣に白の三角布をつけたおばちゃんがコーヒーのカップを俺の前に置いて、さっさと戻っていった。

 作ってる途中で待ってくれとか言ったから機嫌が悪くなったのか?

 せめて、お盆に載せて運ぶとかすれば良いのに……


ズズズ……


 コーヒーを啜ると、インスタントのいい匂いが鼻に抜けた。

「やっぱ、コーヒーはネス〇フェにかぎるな」

 俺は、コーヒーにはちょっとうるさい男なので、コーヒーはネ〇カフェと決めていた。


「ライネ達もいる?」

「僕は、このお茶でいいから」

「俺も」

 テーブルに置いてあるポットにお茶が入っているらしい。

 二人とも置いてある湯飲みに淹れて飲んでた。

 ラージャは座布団を枕に寝てるし。

 昨日、部屋でも飲んでたんだろう? 困った奴だ。


「あー、美味しい」

 なんか落ち着くな。

 

ぬっ


「おい、カズヤ……」

「おわっ!」

 ヌルっと俺の前に生気の無いオスモがやって来た。


「お、おはよう、オスモ… 大丈夫か?」

「お前、コレが大丈夫に見えるか? おかげ様で、一睡もしてねぇよ」

 オスモがボソボソ言った。

 かなり憔悴している。

 昨日は、王子の相手して神経をすり減らしたのだろう。

「とりあえず、そこに座って休みなよ。

 ライネ、オスモにお茶、淹れてやって」

 テーブルに重ねて置いてある湯飲みを取ってライネに渡した。

 オスモが靴を脱いで座敷席にあがり、そのまま俺の向かいに座った。

朝ごはん、大切だよね。

パンなどの洋食より和食派の俺。

日本にいるときは朝食の大切さに気付かなかったが、こっちに来て朝食を食べるようになって気づかされた。

しっかり食べたら、お昼までお腹が空かなくなったのだ。

と、読者にお得情報を教えてあげる俺。

って事で、次回も、乞うご期待!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。