↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地獄の使者はモテたいです!  作者: カネキ
act.7 嫁を大事に

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/105

第66話 直撃!サニー拳

絶体絶命のライネのピンチに表れた人物、ソレは……

山中、森の中――


「だ、誰?」

 暴行を受けた自分の前に飛び出してきた人物をライネが虚ろな目でみる。

 黒いシルエットがぼんやりと見えた。

 その黒いシルエットが手を差し出してきた。

「お嬢さん、酷い目にあったね」

 安らぎを覚えるその声に安心したのかライネは、そのまま気を失ってしまった。



「お嬢さん…… フフ、気を失ってしまったか」

 謎の人物がライネを見て呟く。


「何だ、てめぇは?!」

 山賊のお頭が、突如現れた人物に自身の武器である斧を向けて言った。


 ライネの傍で片膝をついていた謎の人物が山賊のお頭に顔を向け、立ち上がった。

「俺? 俺か?」


 その人物は、男。

 その人物は、天然パーマで浅黒い肌。

 その人物は、黒の革のズボンに上半身は黒のアミアミの半そでの…… 服なのか? で、心臓を守る様な中途半端な防具をつけている。

 その人物は、黒のリストバンドをしている。

 その人物は、黒のブーツを履いている。

 その人物は、濃く太い眉をしている。

 その人物は、眼光鋭く濃い顔をしていた!


「コッ! コォーー! コッ!」


 その人物は、人差し指と親指を伸ばした状態で両手で円を描き、腕を前に突き出す、呼吸法なのか?

 そして、目を見開く!


「俺の名は、サニー! 空手の達人にして…… 忍者!」

 濃い顔で、山賊に言い放った!


「……お、おう。

 いや! サニーだかなんだか知んないけど、邪魔しようってのか、てめぇ!

 野郎ども、この頭のイカれた野郎をぶっ殺せ!」

 怒り心頭のハゲのお頭が巨体を揺らし部下に命令すると、山賊の部下が一斉にサニーに向かって走りだす!

 しかし、サニーはニヤリと笑う。


「フフフ、降りかかる火の粉は振り払うべきだろう…… コッ!」

 サニーは、言い終わるかどうかのとこで、向かってきた山賊に正拳を叩き込む!


ボッ!


 吹き飛ぶ山賊。

「え゛ぁああああーー! だぁりゃぁあああ! きえぇええええ!」

 サニーの拳が蹴りが暴力が火を噴いた!

「な゛ッ!」

 ハゲのお頭が驚きの声をあげた。

 サニーに向かって行った手下の山賊達が、次々と殴る蹴るの暴行を受けバタバタと倒れていった!


「隠れてる皆も出て来い! 総攻撃だ!」

 たまらず、森に隠れていた残る戦力を投入する山賊のお頭。

 だが、サニーの暴力の餌食になる人数が増えるだけであるようだ。

 

 そして、遂に残る山賊は、おハゲのお頭一人となった……


「……こ、この野郎! ぶっ殺してやる!」

 斧を振り回しながら、ハゲがサニーに向かって突進する!

 仲間をやられた怒り、手下達との友情、今まで悪事を沢山頑張って努力してきた思い、それらがハゲを後押しする!

 そう、そのパワーは何倍も凄くなっていた。

 その攻撃力、正に一撃必殺の威力であろう。

 そんな攻撃を連続で繰り出すハゲ!

 そんな攻撃を受ければ、常人であれば、即死間違いなし!


「フフフ、笑止!」

 なんと、サニーはハゲに向かって走りだしたのだ! 


「あだだだだだだだあ、きえぇぇぇぇええ!」

 奇声を発し数百発のパンチを繰り出すサニー!

 攻撃を受けた山賊のお頭は、斧を振り下ろす事が出来ずに暴力を受け続ける。

 頑張るサニー!

 落ちてた棒で殴打するサニー!

 貫手で目つぶしするサニー!

 睾丸を握り潰すサニー!


「コッ! コォーー! コッ!」

 独特な呼吸法で落ち着いたサニー。

 暴行が終わった。


 目が飛び出ている。

 頭と体に無数の陥没傷。

 山賊のハゲは、倒れ、絶命した。 

 サニーは、空手なのか解らないが、兎に角、暴力でどうにかした。



「お嬢さん、しっかり! 暴漢は片付けましたよ」

 倒れているライネに声をかけるサニー。

 しかし、気を失っているライネが答える事は無かった。


「……」

「……」

「……」

「……助けたんだから良いだろう、起きる前に!」


カッ!


 目を見開き横たわるライネのパンツを凝視するサニー。

 地面に横になったサニーは、自分のズボンに手をかけた。

・

・

・



「コッ! コォーー! コッ!」

 独特な呼吸法で落ち着いたサニー。

 ライネのパンツは脱がされた形跡など無い。

 なぜなら、サニーは触っていないから。

 触ったというか、握ったのは自分のモノ。

 気を失っている女性に手をかけるなど、彼の美学に反するのだ。

 何処までも紳士な男、ソレがサニー。


「フフフ、無駄な体力を使ってしまったが、スッキリ冷静になれた」

 ズボンを履きながら呟くサニー。

 死体が周りにあるのに欲望をほとぼらせたサニーは艶々してスッキリ。

 そして冷静になった事で、今の状況を考える余裕が出来た。


「えーと、依頼主に頼まれたターゲットをビルに追い詰めて一味もろとも撲殺しただろ?

 それから…… ビルの階段で転んで…… 頭を打って首がゴキッてなって……

 気が付いたら、森の中にいた。

 近くで女の子が襲われてて…… うん、ここ何処?」

 甲賀忍者ハットリ家 56代目当主にして暗殺者。

 拳法、空手、忍術の達人、サニー。

 幾つもの名前を持つ者。

 サニーと言う名もコードネーム的に使っていたものだが、本当の名などとうの昔に忘れたサニーにとって、サニーと言う名が本名的になっている。

 彼は、私立探偵として顧客の依頼で暗殺、諜報活動、浮気調査などを行って生計をたてていた。

 何時ものように仕事として、政界の大物にして国際シンジケートのボスの暗殺及び組織の壊滅の任務を受けた彼は、順調に暴力で解決したのだが…… 階段で転んで死んで異世界転移したのだった。


「ここは、日本では無い。 俺は賢いからな。 ピンときた。

 ……なろうの小説で読んだ。 これは異世界転移って奴だな、フフフ」

 すんなり受け入れたサニー。

 それが、サニーのサニーたる所以であろう。

 うん、何言ってんだ?

 まあ、話が早いので気にしてはいけない。


「おっと、ちょっとかかってしまったようだ」

 ライネの太ももについた白い液体を……

「……」

 指で拭き取ろうとしたが躊躇したサニー。

 自分のだが触りたくないようだ。

 あっ、何かに気づいたようだ。


「これ使おう」

 死んだ山賊の衣服を剥ぎ取ったサニー。

 そしてその布を使い、そっとライネにかかった液体を拭いた。

 どこまでも紳士的な男である。


「これでよ」


ドガァアアアアーーーン!


 走ってきたトラックに轢かれたサニー。


キキィィィイイイーー!


 トラックが急停車、中からカズヤが降りてきた。


◇◇◇


数分前――


ブロロローー……


「おい、あそこ、人が沢山倒れてる」

 運転してたら、沢山人が倒れていた。

「何か黒いのがモゾモゾしてるよ、カズ君!」

 ボリスが言ったが、確かに、いる!

「アイツがやったんだな、そうに決まってる!」

 山賊に情けは無用!

「どうするのじゃ、カズヤ?」

「そんなもん決まってるだろ」

 って事で躊躇なくサニーをトラックで轢いたカズヤだった。


◇◇◇


「山賊だろう、お前! はい、そうですと言え!」

 俺は、トラックから降りると、黒光りしてる奴に言った。

 倒れてるこの野郎、無視か?

 俺の尋問に生意気にも黙秘する気か?

「俺が話しかけているのに失礼な奴だ」


「おい! カズヤ、ライネなのじゃ!」

「あ?」

 ラージャに言われて、俺は

「って、ライネ!」

 血を流しぐったりしているライネがそこにいた。

 辺りには、獣の革をつけた人相の悪い死体がゴロゴロと……


「……そうか、ライネ。

 山賊に襲われて…… 頑張って倒したんだな」

 そして、ラスボスのアイツに最後やられてしまったんだ!


「許さん!」

 俺は、倒れてる黒光り野郎に向かって歩く。

 一発ぶん殴らないと気が収まらねぇ!


「コッ! コォーー! コッ!」

 なんだ?

 黒光りがコー、コ言ってる。

 痰がらんでるのか?


「てめぇこの野郎、起きやがれ、この野郎!

 この野郎、俺のライネに良くもやってくれたな、この野郎!」


「カズヤ様、この野郎が多いです」

 ペトリが言った。

 確かに、でも、この野郎は許せない。


バッ!


 黒光り野郎が飛び起きた!


「不意打ちとは卑怯だな、心配するな、その女は、ぎゃあああ!」

 俺は、黒光り野郎の頬っぺたを抓る。

 おらッ!


「や、やめ、千切れるからぁ! 俺は、敵じゃ、ぎゃあああああああ!」

 ライターを使って黒光り野郎の顔を焼く。

 いや、抓ってない方の手が余ってるから。


「カズ君! ライネの意識が、意識が戻ったよ!」

「なにぃ! ボリス、直ぐ行く!」

 俺は、黒光り天パーから手を離し、ライネの元へと駆けた!


「この野郎、俺を舐めやがって……」

 サニーは、ズボンから手裏剣を取り出した。

 ライネの元に走るカズヤ目掛けて、

「ドーーン!」

 ラージャの声と同時にドロップキックがサニーに炸裂!

 吹き飛び、向こうの大木に激突するサニー。


「後ろから狙うとは男らしくないのじゃ」

 キリッとして言うラージャ。

 トラックで轢くのは男らしいのかという疑問が残るが、気にしてはいけない。



「ライネ、ライネ! わかるか? 俺だ、カズヤだぞ」

 俺はライネを抱いて叫んだ。

 届け、俺の声!


「カ… ズヤさん…… 僕、穢さ… れて… ないから、ちゃん… と、抵抗した。

 そ、それで…… 黒光りし… た、男… 助け… られた」

「お、おう! 解ってるから、もう喋るな! 後は任せろ! ゆっくりしろ!」

 俺は、ライネを抱きしめる。

 胸の中のライネは、安心したようで眠ってしまった。


「ラージャ! ほら、アレ! アレだして! 一杯買ってあるだろ?」

「おうさ!」

 ラージャが空間収納を開いて、回復出来るって万能薬、ヒールポーションを取り出した。

 怪我の回復が凄く出来るって凄い薬だ。

 この世界には、こんな反則的なものが存在してるんだからな! 薬に関しては日本より凄いよ。

 ただし、効果が高い物は、アホみたいに高価だがね。

 金持ちの俺には関係ない。

 ドバドバ使う。

 もう、ドバドバと!


「ライネ、飲め! 飲むんだ、ライネ!」

「ガボラ、おぼ、溺れる!」

 俺は、ライネの口にポーションの瓶を何本も突っ込んだ!

 元気になって、ライネ!


 ライネについた傷がどんどん修復されていく。

 腫れあがった目の辺りも修復が進む。

 あの可愛い顔のライネが戻ってきた! もっと飲ませよう!


ドバドバドバーー!


「ゴボゴボ… 溺れ… 殺す気か!」

「ぶべら!」

 俺は、気がついたライネにぶん殴られた。


 でも、ライネが元気になって良かった。

ライネを見つける事が出来た。

怪我してて可哀想に……

何とか回復出来たようだが、俺がもっとしっかりしてればこんな事にならなかったのに。

でも、実行犯の山賊が一番悪い。 山賊と言えば、なんだ、あの黒光り野郎は?

って事で、次回も、乞うご期待!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。