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Limit Break Online  作者: 円連
第一章:不幸との戦い
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第二十六話 逆行

 サーシャ小隊に新しい仲間が加わった。

 茶色味かかった髪を黄色いリボンで結んだポニーテールの爽やか女子、ちょっと泣き虫な『サクラ』

 茶髪のショートカット、少し背が高く八重歯が特徴的、引き締まった体つきで運動が得意そうな『チナツ』

 亜麻色の髪を肩まで伸ばし、皆と同じ服装なのにおしゃれな印象を受ける清楚な『メイプル』

 艶のある黒髪、腰まで髪を伸ばし、切れ長の目に姿勢がいいのか凛とした『ホーリー』


 彼女達は操縦レベル4になったこと、AQA素体であること、盾は破壊されたままであること以外は初期と変わらぬステータスである。

 先ずはミッション1に参加可能か試してみることになった。テンザクチバクリュウとのイベントコンプリートにより以前のサーバーでは参加不可になっていたからだ。

 無い、ミッション選択画面にミッション1どころかミッション2、3も無い。あるのはミッション4とEXミッション1と2だ。

 これは拙いな、ミッション4の難易度★×7は彼女達を連れて戦うには未知の部分もあり危険だ。EXミッション1は未経験に加え参加条件も満たしていない。となるとEXミッション2の『修行』で地道に稼ぐ以外に手はないか、これだと皆を待たせる事になってしまい効率は悪くなりそうだ。


 こうなると、当初の予定通りにはいかない。、一か八かの★ミッション4に挑むか、俺抜きで☆ミッション4にするか、一人ずつEXミッションの修行で地道に稼ぐか、サーシャ達と再度相談し、先の事も考えるとあまり時間は掛けたくはないのだが、安全策を取って修行で地道にレベルを上げる案で決まった。

 彼女たち合流組の所持アイテム、その全てがR1素材で、ちゃんと宝石や鉱石も所持していた。生産コスト分の材料を残し、全てのアイテムを俺達とのトレードでガルマに替えた。彼女達はマスクオープン機能を得ていないそうなので、トレードで得たガルマで頭部機械装甲を外さなくても、開口しなくても良いR1AQAコボルを生産し、EXミッション『修行』に挑むことになる。

 強くなるには時間が掛かりそうなので、サクラが経緯を伝えに一人で待っているオヅヌの所へ向かおうとする。

「ん?サクラさん、ちょっと待ってくれ。」

 呼び止められたサクラは立ち止まりキョトンとした表情を浮かべている。

「君たちが別サーバーから来たのはそっちの扉なのか?俺が別サーバーから来たのはあっちの扉だ。俺がそっちの扉を抜ければどうなるんだ?」

 そりゃ皆、首を捻るよな。やってみなくちゃ分からない事だ。

「試しに俺が行ってみる。」

 もしも行けないのならエラーだと知らせるか、行けないようになっているかだ。ペナルティまで受けることはないだろう。

 サクラには待っていてもらい、俺は扉を開き別サーバーへと移動する。


『パイロットネーム:トウマ、黒3-10サーバーから黒5-5サーバーへと移動します。』


 予感は的中、条件さえ満たせば往復は可能になる。例え別サーバーだとしてもだ。

 司令室を見渡してみてもレスナー司令官の他は見当たらない。合流組の女子達にオヅヌの場所を聞こうと俺は一度戻る事にした。


『パイロットネーム:トウマ、黒5-5サーバーから黒3-10サーバーへと移動します。』


「俺でも移動は可能だったよ、ただ、司令室にはオヅヌはいなかった。どこにいるか心当たりはあるか?」

 メイプルが言うには自室か、食堂か、トレーニングルームに居るらしい。

 LBOでは飯を食わなくても何の支障もなく暮らして行ける。だが、飯を食うと稀にステータスが上がるそうだ。食ってばかりだと体形変化(肥える)を起こす。トレーニングで体を動かせば、こちらもステータスアップするが、トレーニングばかりでも体形変化(痩せる)してしまう。オヅヌは彼女たちが自分を迎えに来るのをただ待っているだけではなかった、運動や食事でステータスを上げながら待っている。つまり、希望は捨てていないのだ。


 俺は無性にオヅヌという男に会ってみたくなった。

「サーシャ隊長、俺達の居たサーバーの方でサクラさん達にレベルアップしてもらうのは無理だろうか?」

「どう言う事かしら?」

「例えば、☆ミッション1をサーシャ、キタ、サクラ、チナツの組で挑み、その間に☆ミッション2をナック、ウェス、メイプル、ホーリーの組で攻略する。そうすればマンツーマンで守る事が出来る。同じサーバーに6人が入れるならだけどな。皆が☆ミッションに出撃している間、俺はオヅヌと★ミッションをクリアしてくる。」

 試しに全員で俺達が居たサーバーへと移動する。


 結果は全員が移動できた。


「トウマの提案通り、最初はミッション1の組とミッション2の組に分かれて攻略、次は女子五人組でミッション3を攻略します。その後はマイナスステ組を除く八人でミッション4に挑みます。トウマは別サーバーでオヅヌと★ミッションを攻略しておく事、良いわね。」

 俺はサーシャの命令に力強く頷いた。

「ああ、任せてくれ。」


 ―  リミーット ブレ~イクッ  ―



 俺はオヅヌが居るであろう場所を巡ってみる。二階のトレーニングルームには居らず、同じく二階にある食堂を覘くと、一人で大量の食事を平らげている男を見つける。

「君がオヅヌか?俺はトウマ、君と同じマイナスステの男だ。」


 俺の呼びかけに白飯を頬張りながらオヅヌは振り返った。

「ん?とょうみゃ?どょこからきたゃんだゃ?」

 何処から来たのかと言ったんだろうな、飯を飲み込んでから言って欲しいものだ。

「別サーバーから、ミッションを進めると別サーバーに行けるんだ。そこでまた違うサーバーの奴と合流できる。俺はそのサーバーから別サーバーへきて、さらにここのサーバーにきたんだ。」

 オヅヌは食べ続けながら首を傾げている。こう言っても理解できないよな。説明してる俺も自分が何言ってるのか分からなくなるくらいだ。 

「何処から来たのかは置いておいて、直ぐにミッション攻略に取り掛かるぞ、着いてきてくれ。」

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