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■第21話:外の空
扉の向こうに、空はなかった。
あるのは——歪んだ光。
層のように重なり、ゆらゆらと揺れている。
固定されていない。
まるで“世界そのもの”が安定していないようだった。
「……なに、これ」
カナの声が震える。
足元は存在している。
だが、それは地面じゃない。
透き通った層が幾重にも折り重なり、その内部を光の粒が流れている。
データの流れ。
そう表現するのが一番近かった。
レイは一歩踏み出す。
その瞬間——
視界がズレる。
「っ……!」
頭の奥にノイズが走る。
直接“触れられる”ような違和感。
ここは宇宙じゃない。
「……構造の、外側だ」
カナがレイの腕を掴む。
「戻ろうよ……ここ、おかしい」
レイは首を振る。
恐怖よりも、確信が勝っていた。
「違う。ここに“答え”がある」
光の奥で——何かが、こちらを見ていた。




