15/26
■ 第14話:閉じられた通路
「待て!」
レイが叫ぶ。
だが男は止まらない。
通信機に何かを伝える。
その瞬間——
遠くで、重い音。
「……ロックされた?」
カナが振り向く。
通路のシャッターが降りていく。
逃げ道が閉ざされていく。
「やばい……!」
レイは走る。
カナも続く。
だが、すでに遅い。
前後の通路が完全に閉じられた。
「……終わりかよ」
息を切らしながら、レイがつぶやく。
そのとき——
天井の一部が開いた。
細い通気ダクト。
「上だ」
迷う時間はない。
レイは手を伸ばし、無理やり体を押し上げる。
カナも必死に続く。
狭い空間。
暗い中を、這うように進む。
下では、誰かが動いている気配。
捕まれば、終わり。
それだけは、わかっていた。




