27. 美希
美希は、家に帰って、早速戸ノ岡から教えてもらったレシピで作ってみていた。
説明がとてもわかりやすく、順番通り作っていったら、オーブンからとってもいい香りがしてきた。
「初めてにして、成功かもしれない!!」
美希の心は跳ねる。
あの味とてもおいしかったから、彼氏びっくりするだろうなぁ。
しかも、私の手作りって言ったら!!
想像するとワクワクする。
喫茶店で働いているし、あそこのデザート、とってもおいしいから、なかなかバレンタインとかもチョコレート作ったりしづらかったけど、この戸ノ岡君特性レシピなら!
戸ノ岡君が作ってくれたクッキー、とってもおいしかったから、あれなら絶対に喜んでくれるはず。
同じ味にできてるといいなぁ。
オーブンが焼き上がりの音を鳴らしている。
できた!!
オーブンの扉を開けるとふわっと甘いいい香りがした。
匂いは、戸ノ岡君のと一緒な気がする。
粗熱をとってから、ひとつ食べてみる。
「うわぁ!おいしい!!大成功!!」
私にしては、とっても上出来。
しかも初めて作ったクッキーが、だ!
うれしい。
戸ノ岡君ありがとう。
奮発してオーブンレンジ買っといてよかった!
2つ3つと進んでしまう。
ああ〜美味しい!
でも、やっぱり戸ノ岡君が作ったほうがおいしいなぁ。
何が違うんだろう?
同じレシピで戸ノ岡くんのがしっとりサクサクだったなぁ。
私のはちょっとサクサク感がない感じがする。
ちょっとかたいかな。
でも全然食べられない硬さじゃないし、味がとにかくおいしい!
絶対に喜んでくれるはず。
早速約束しなくちゃ!
美希は、すぐに彼氏に電話をかけた。
「もしもし、これから会える?予定空いてる?」
「うん、わかった。じゃあ今から行くね。」
よーし!ちょっと可愛くラッピングしてみようかな。
戸ノ岡君からもらったクッキーの箱が、あまりにも可愛くて、お部屋にまだ置いてある。
ちょっと真似して、ラッピングして持っていこう!
確か近所のスーパーに、ラッピング用品が売ってた気がする。
さてと、そうと決まれば、ラッピング用品を買いに行こう!
彼氏の喜ぶ顔が目に浮かぶ。
美希の心は弾んでいた。
そうだ!戸ノ岡君にも食べてもらおう!
よし、レシピありがとうってお礼とともに、戸ノ岡君にもラッピングをして、今日作ったクッキーを持って行こう!
明日も楽しみだなぁ。
学食で戸ノ岡君に会えるといいんだけど。
財布を片手に、スーパーへと走ったのだった。




