47.叩け、叩け、叩け
スタンドで我が子を見守っていた礼華ママの視点
試合負けたか残念残念。
まあグランドに我が子が出たのは試合開始時と終了時ベンチ前にだけど。
依頼者の子供二人が居る。
可愛い女の子二人だ。
昨日、娘から下の子の話を聞いた。
内容はメモったが、なるべく裁判所で子供たちに細かい事を証言させたくないな。
裁判は勝てる、負けようがない。
証拠はどんどん集まる。今までの法律事務所は何だったんだ?
間抜け、怠慢以外に言葉がない。
年寄が一人でやっている事務所にもめ事を依頼しない方が良い。
まず、二人の父親の母、彼女たちの祖母が20カ月前に亡くなっていた。
依頼者は驚いていたが、
その遺言書謄本を入手した。
公正証書のある正当なもので、これさえ入手していなかった弁にあきれ果て
手数料をいくらか払っても切るように依頼者に助言した。
私の所属する事務所は業界のハイエナと呼ばれている。
相手に逆らう度胸など無かった。
遺言書の内容を確認すると、財産を孫娘に渡したかったようである。
道理で子供達に執着するわけだ。
夫婦共同経営という事になっている美容室は、結婚後に立ち上げている。
依頼者はしっかり帳簿を付けていて、税理士も入っている。
興信所の調べによると、相手は証拠を隠そうとしているらしい。
バカか! お前は既に死んでいる!だ。 状況が悪くなるだけだぞ。
面白い話が山のように出る。
遺産放棄の書類を勝手に作ろうとしたらしい。
依頼者夫の弁、腰抜かしたろうな。いきなり犯罪だ。
亡くなった後の資産を勝手に使っている。
依頼者の住んでいた居所も第三者に貸しているようだが、
名義はそのままだ。
昨今珍しい位の馬鹿だ。
今まで養育費も払っていない、教育に関与していない、一体いくつ項目があるだろう。
証拠集めにぬかりが無いようにしなければ。
一回だけチラッと見た依頼者の夫(戸籍上はまだ)の顔を思い浮かべる。
叩く、叩く、叩く。
ありったけ絞ってやる。
ハイエナ事務所のメヒョウと呼ばれた私に隙はない。
(このあだ名だけは何とかならないだろうか?意味不明だ。)




