45.明日があるさ!
多摩近場高校監督の視点
試合後インタビュー記者の多さに驚いた。
さすが相手が選抜優勝校だな。
結果には皆納得しているようだ。予想通りという事だろう。
国営放送で中継したようだが、コールドでも良かったのかな?
抵抗すらできなかったとか、隙が無かったとか当たり障りのない事を言って
相手を讃えておく。
実際その通り実力の差は如何しようもなかった。
記者達は13三振の翔太をインタビューに引っ張りだしたかったようだが
翔太は試合終了後、膝や上半身のアイシング中に立ち上がれなくなった。
相当粘られ、当人の状況を見せる羽目になったが納得させた。
珍しいスコアラー主将の中村や副将の五十嵐がソツなくインタビューに答えている。
こうしてみるとコールドで良かった。実力差がある割には良い試合だった。
死に物狂いで守っただけだし、9回までやっていたら悲惨な事になっていただろうけど。
翔太には時間を置いてもう一度確認してみよう。
「本当に野球を辞めたいか?」
今日はダメでも明日もダメとは限らないぞ。
W実業監督 太田の視線
やれやれ、どうなる事かと思ったが大体予定通りに終わった。
1回表 各打者から手も足も出ない。という報告を受けた時は焦ったが
どんどん乱れていった。あれは膝だな、当人は普通に投げようとするが体が拒否する。
重心移動が出来なくなる。それでも回転の良いストレートが来て、何球かに一回は
消えたように感じる球が来たらしい。
来年以降はマークが必要だが、多摩近の打線じゃ脅威にならん。チーム力低だ。
さて面倒なインタビューか適当な事を言っておけば良い。
主戦投手を休められた。今日投げた木内は3年間真面目にやってきたが、
今日が高校の試合で投げる最後の試合になるだろう。
とにかく褒めておこう。完封だしな。




