196 告白コーナーがやってきた!どうなる?
ラスト5話がはじまります。
次回の197話は12月12日(土)、198話は12月19日(土)、199話は12月26日(土)、最終回200話は大晦日の12月31日(木)を予定しています。よろしければ、最後まで読んでくださいね。
太田和音です。
私が「姫」として出演した初めてのブロック大会は、全国大会への出場権を得られないという結果になりました。
私はかなり落ち込みました。
(やっぱり、小出先輩に比べると未熟なんだ!)
と落ち込みます。
同様に、良太も落ち込みました。
「俺、抜けた3年生の穴を埋められなかった!」
と、かなりショックを受けてます。
でも、いつまでも落ち込んでいられません。
「ねえ、もう引きずるのよそうよ、良太。まだ1年なんだから、ここからがんばろう!次の劇のこと考えようよ。次の劇は私たちがゼロから完成させる劇になるんだから、じっくり育てられるよ。」
「そ、そうだな。
・・・次のことを考えるか・・・。
次は俺、主役ができるように頑張る。
確か、友利先輩って新歓出演したら引退するって言ってたな。よし、その後釜を狙うぞ。」
「そ、その調子。クリスマスパーティは楽しもうよ。」
「おお、誰か告白して盛り上がるかもしれんしな。」
そうだ、クリスマスパーティって告白が続いてるんだ。
今年は誰が告白するんだろう?今年はそんなことする人、いそうもないけど。
まさか、良太は誰かに告白しないよね。
私のこと差し置いて、そんなことしないよね?
でも、私にはしないだろうな。だって、私は今のところ男性だもん。
いくら仲良くても、難しい関係だなー。
でも、主張することは主張しておこう。
「そうだ。良太、いいことがあったよ。」
「何だよ。」
「私の胸、ついに、完全にBカップになったの。すごいでしょ?
女子高校生の胸として恥ずかしくない大きさだよ。」
「そ、そうか・・・そりゃよかったな。
でも・・・
あんまりそういう事言うなよ。
何となく、胸見ちゃうだろ!」
「ふふふ、見ていいよ。前にも言ったでしょ?
見てくれる人がいないとつまんない。」
「おい、変な事いうなよ。俺を動揺させるな!」
良太、けっこう焦ってる。これで、私の胸を意識するだろうなあ。
エッチなことも考えるかも。
乙女はがんばらなきゃ。
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佐々木あいくです。
ついに、クリスマス・パーティーが始まってしまいました。
司会はしっかり者の友理奈と人前で話すのが得意の児玉君。
うまく進行してます。
おまけに、
「スケジュールには入ってないけど、
今日のパーティーの後半で、告白コーナーを設けるつもりです。
やるぞ!っていう人がいたら、準備しておいてください。
昨年、一昨年の流れから、今年もする人がいるって信じています。
よろしく。」
などと、パーティが始まった直後に児玉君、発表しちゃいました。
おおーっと歓声が一回湧きますが、その後は、戸惑いの声が聞こえます。
「おおーっ、まじかよ。」
「公式行事化しちゃっていいのか?」
「でも、誰が告白するんだ?」
「そうそう。昨年も一昨年も上手くいったからいいけど、失敗したら、辛いぞ。」
「そうだな、失敗する可能性が高いよな。相手に気持ちが伝わっていない限り。」
「女の子としては、告白されるのはオッケーだけど、告白する側はないなー。振られたら立ち直れないもん。」
「そうね。男の子なら振られてもいいんじゃない?」
うわっ、みんな勝手なこと言ってる。
それにしても、児玉君、かっこいい。
私の好み。
格闘技で鍛えられた肉体はたまらないよ。
もし、私以外の女の子が児玉君に告白したらどうしよう?
そんなの辛すぎる。
でも、私は・・・とても、告白する勇気ない。
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落合友樹です。
告白コーナーがあるの?
誰か告白するのかな?
篠原さんは誰かに告白しないよね?司会だもん。
でも、篠原さんに誰か告白するかも。
あのおっぱいにやられた新入生がいるかも!
俺が篠原さん好きな事を1年生は知らないからなー。
もしかして、篠原さん、1年生に告白されるかも。
うわーっ、もうパーティー後半だ。
けっこう盛り上がってるけど、俺はちょっとドキドキしっぱなしだ。
俺は・・・ダメだ、告白できない。
あ、何だ?!
篠原さんと児玉が前にでてきたぞ!
ついに告白コーナーか?
「さあ、盛り上がってきたところで、今年の告白コーナーと参ります。みんないいですか?」
「うん、昨年、一昨年と告白で盛り上げました。今年も盛り上がりましょう。
さてさて、告白するぞっていう勇者の人!ここまで出てきてください!
やらせはしていないから、俺も誰が出てくるかわかりません。」
「さあ、どうぞ!」
「早いもの勝ちですよ!」
少しの間、ざわざわする。(お前行けよ。好きな子いるんだろ?)(私、告白したいけど、こんなとこじゃ、ちょっと無理。)なんて声が聞こえてくる。
そして、いつも間にかシーンとなってしまった。
どうも、今年は告白する男女はいないようだ。
なんか拍子抜けだな。
この企画は失敗だな。
何か安心した。
「こんなこともあろうかと思って!」
「ちょっと対策考えてました。」
「誰かが告白するんだったらこの手は使わない予定でした。」
「うん、ちょっとした賭けだったんだ。」
「そう、誰も告白しないから奥の手を使っちゃいます。」
そして、児玉と篠原さんが向かい合った。
二人は神妙な顔になる。
「篠原さん、実はね・・・伝えたいことがあるんだ。」
「なーに?児玉君。そういえば、私も伝えたいことがあるんだ。」
(ええっ、まさか、あの二人!好き合ってるの!!)
(そういえば、仲いいよね。)
(ここで、お互いが好きっていう告白をみんなに見せるつもり?)
俺は、そんな女子のヒソヒソ話を聞きながら気が狂いそうになった。
そんなことないはず、児玉が俺を裏切るわけはない。
でも、でも、あの二人、見つめ合っている!
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佐々木あいくです。
嘘でしょ?
みんなの前で、児玉君と友理奈が見つめ合ってる。
まさか、みんなの前で告白し合うなんてないよね!
そんなあ?
ちょっと、待ってよ!!
「じゃあ、お互いに、好きな人のところに行こうか?」
「そうね、断られたら、後はなぐさめてね。」
「そりゃ、こっちのせりふだ。」
へっ?何それ?好きな人って?
二人は突然、走りだします。
そして、児玉君が私のところへ、友理奈が落合君のところにかけつけました。
「佐々木さん、付き合ってください。」「落合君、私と付き合って!」
ええっ?!
まさか!!
私は思わず、倒れそうになります。急展開についていけません。
そしたら、児玉君が受け止めてくれました。
「だめだよ、空手少女がこのくらいのことで、倒れちゃ・・・
鍛えなおさないといけないなぁ。
それで、返事は?」
「あ、その・・・、ちょっと・・・なんて言うか・・・お願いします!」
私は何とか声を絞り出します。突然のことでそれが精一杯でした。
おおーーっ!!!
その瞬間、凄い祝福の声と拍手が沸き起こりました。
私は児玉君からいったん離れます。そして、顔を上げて彼の顔を見るとニコニコ笑いながら、友理奈がいる方を指さします。
呆然としている落合君が信じられないと言った顔で、言葉を発してました。
「ええっ?俺でいいの?ウソだろ。今年、男子校は女子校に負けちゃったんだぜ。」
「そんなの恋愛に関係ないでしょ。落合君の演劇に対する情熱が私、気に入ったの。
私も大変だったけど、女子校以上に大人数で、個性派がそろっている男子校演劇部はもっと大変ってわかってる。
落合君の努力を自分の目で確認したから、落合君と付き合いたいって思ったんだ。」
「でも、そんな感じじゃなかった・・・。俺を好きだっていう雰囲気ゼロだった・・・」
「それはね、全国大会出場が決まるまでは、すべて気持ちを隠したの。演劇に集中するため。それに、ライバルだったしね。でも、ブロック大会終わったし、もういいかなって思ったんだ。
それで、どうなの?私の告白、受けるの受けないの?」
「う、受けるよ。もちろん受ける。」
「よろしいっ。それでこそ、落合君だよ。」
そこで、またわーっと歓声があがります。
「部長、ケツに敷かれますよー!」
「もう、恐妻家って感じ。」
笑い声も起こります。
何と、私と落合君の恋が実ってしまいました。
すごいサプライズです。
私も、落合君も児玉君と友理奈にしてやられました。
ちょっと恥ずかしところ見せちゃった。
でも、でも、幸せ!




