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157 クリスマス・パーティ、今年も恋が実るのか?

尾崎皆です。

今年も男子校・女子校合同のクリスマス・パーティの時期がやってきた。


昨年は安藤の突然の告白で、すごく盛り上がったな。

まさかの安藤の告白だったし、三塚さんがその場でオッケーしたのもすごかった。

劇的な瞬間を目の当たりにして、男子校部員、女子校部員、全員ちょっと感動しちゃったっけ。

あの事件のおかげで、今年のクリスマス・パーティーも誰かが告白するんじゃないかって噂になってるもんな。

特に1年生は勝手に、クリスマス・パーティーで告白すれば成功するなんて伝説を作っちゃってる。

俺は後輩相手に、「そんな甘いもんじゃない。安藤はラッキーだったんだ。気を付けろよ。」と熱を冷ましている。

まあ、その場を見てないから、美化しちゃってるし、期待しちゃってるのかも。


でも、・・・俺には関係ないことだ。

俺が大好きな祐希は、演劇部を引退したら普通の女の子に戻るけど、その後は受験勉強に集中したいって言ってたから、まだまだ告白はできないんだ。

もし、告白するとするなら、二人とも受験を突破してからだな。次の次の春か?

それまで我慢。

でも、祐希は医学部希望だからな。俺とは違う道だ。

告白してうまくいっても、離れ離れか?

そうだ、祐希はK大の医学部希望っていってたから、せめて、おれはK大の違う学部を狙おう!

K大の演劇部はけっこう有名だし。


そう考えると、うかうかしていられない。一応6月の定期公演まで部活続けるけど、早めに落合に今の仕事を引き継いで、勉強に集中できる態勢にしないとやばい。

良し、勉強するぞ。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


新川梨亜です。

きょうはクリスマス・パーティーです。

私、ちょっと今日はドキドキしています。

それは・・・

ある発表をするからです。

実は・・・4月から、藤原祐希さんの後を継いで「王子」となることを発表することになりました。

先日、藤原先輩と顧問の福島雅先生に呼ばれて頼まれちゃいました。


「別に王子になるからって、藤原さんみたいに、男子の制服で学校に通う必要はないし、恋愛を我慢しなきゃいけないってことはないのよ。制服と恋愛我慢はルールじゃなくて、そうしてもいいっていう程度のものので、強制じゃないの。

ただ、髪の毛はショートにしないとダメかな?やっぱり男役だから。

それで・・・

何で新川さんに頼むかっていうと、やっぱり今の2年生では一番演技が上手いし、背も一番高いってことが理由。

来年の1年生に期待するのもいいけど、できれば早く決めた方がいいもの。

どうかな?」


「ごめんね。急に頼んじゃって。私、私の後の王子には、やっぱり演技力のある人がいいなって思ったの。新川さん、圧倒的に演技上手いし、それに、美人で凛々しい顔してるもの。

男役が似合いそうって、感じたんだ。できれば引き受けてほしい。」


「えー?私が王子。

あの・・・男装で通学するとかはちょっと・・・

恋愛もしたいです。好きな男子・・・いるし・・・

髪の毛を短くするくらいはいいですけど・・・

うーん、男装通学と恋愛禁止を免除してくれるなら、男役を引き受けても・・・いいです。」


「ははん、友利君が好きなのね。バレバレだもんね。例の一件以来。」

「うん、友利君と付き合うのはいいと思う。私も恋愛我慢しなくてもよかったかな?って今では思ってるし。」


「ははは、ばれてますね。

まあ、付き合えるかどうかわからないけど、今度のクリスマスパーティで告白しちゃいます。

男役の王子の発表と合わせて。」


「ちょっと、待って。告白しちゃうの?うそ!まじ?

それなら・・・」


藤原先輩、ちょっと驚いてました。なにかもごもご小さい声でつぶやいていたけど、私を止めることはできません。

私、髪の毛が長いうちに、告白したいんです。男役になる前に。

この間、悪いやつらから助けてくれた友利君に守ってほしいって言って、オッケーもらったけど、別に交際してくれることになったわけじゃない。

何か中途半端な気持ちなんだ。

はっきり言えば早く恋人になりたいんだ、私。

友利君は部活が優先っていうだろうけど、私だって部活優先。演劇には本気。

お互い本気で演劇に取り組む同士だもん。付き合ったっていいじゃない。

とにかく、髪の毛を短くして、男役の演技に集中すると、告白できなくなっちゃう気がする。

昨年カップルが誕生したクリスマスパーティーだもん。

ここは勝負だ。

友利君。私、思いを伝える!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


葵です。

クリスマス・パーティが始まりました。

男子校、女子校のメンバーが仲良く歓談しています。

今年の1年生は、男女の仲がいいみたいで、話している姿は男女共学高みたいです。

うーん、いい傾向だ。

もしかしたら、昨年の安藤君と三塚さんみたいにカップル誕生ってことになったりして。


「あ、祐希!ついに女子の制服だね。似合ってる!やっぱり女の子だね。髪の毛も伸ばすの?」


私は、思わず祐希の姿に注目してしまいました。

祐希はブロック大会終了後、男役を卒業してしまったのです。そして、女子の制服姿ですごすようになったのです。

私は、祐希の女子制服姿を久々に見ました。

背が高いので、モデルみたい。

スカート姿も全然違和感ない。

私と違って、私服の時はすごく女の子っぽいかっこしてたしね。

私はもう男子の服は無理だ。

体型も女性の体型になっちゃたしね。


「ふふふ、女の子っぽく見える?

でも、髪の毛が短いのが不満。もちろんこれから伸ばすよ!

大学に入るころにはセミロングくらいになっていたい。これからはロングヘアを楽しみたいんだ。」


「やっぱりそうなんだ。

で、男役はどうするの?新歓公演の時は男役なし?

祐希の時みたいに、新1年生の中から選ぶの?」


「いや、実はね、もう決めてるんだ。新しい男役。

あと15分くらいたったら、福島先生がみんなに声をかけて発表するよ。

そして、本人からも挨拶があるはず。」


「そうなの?て、いうことは今の1年生から選ぶってこと?

一体誰にするの?

全然、見当つかない。誰?」


「ふふふ、もうちょっと待って。」


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