144 合宿前3
1年生の恋愛模様、書いていて楽しくなります。
友利豊です。
今日は合宿前日。
合宿会場にもっていく荷物等を点検するために、学校に来て、
その帰りに、仲のいい同じ1年生二人と、あるラーメン屋にきている。
学校の近くにあるラーメン店で、運動部の連中に大人気の店だ。
安くて量が多いんだよね。
我々は運動部ではないけど、よく食べるほうだから、たまに食べに来る。
俺たちはラーメンをすすりながら、3人で、明日からの合宿のことについて話をする。
「ついに、明日から合宿だな。気合が入るよ。」
「うーん、女子校の女の子と会える日がやっと来た。
女の子と仲良くなれるかな?
俺、中学の時は少林寺拳法に夢中だったから、全然、女の子と仲良くなる機会なかったからなー。
スゲー楽しみ。」
と、すごくニコニコしているのは山崎中学出身の児玉勝利。
ちょっと悪っぽい感じの雰囲気をしているし、格闘家独特の危険な香りをもっているが、話しをしてみるといたって普通のやつだし、真面目だ。
ただ、少林寺の腕はすごそう。
入部したときに、廻し蹴りとかいろいろ少林寺の技を見せてもらったけど、キレがすごい。迫力満点だ。
身長は俺よりちょっと低いけど、鍛えられた体は鋼のようだ。
なぜ演劇部に入ってきたかというと、舞台で、アクション、殺陣をやりたいというのが夢だったそうだ。
「特撮の俳優って、けっこう武道出身の人が多いみたいなんだ。俺、学生演劇でも武器になるんじゃないか?て思ってる。」
そう、彼は体も柔らかく、バック転、バック宙も得意。舞台の上でやったら、ちょっとアクセントになるかも。
「女子とも演劇の件で討論してみたいな。
男ばかりと話していると視野が狭くなる。」
と言うのは演劇オタクの落合友樹。日の出中学出身。
冷静沈着な学者風な雰囲気を持つ男で、俺と同様、中学の時に演劇部部長だ。
中学の時の俺がどちらかというと体育系のノリの部長であるのに対し、彼は、一歩下がって全体的な視野で物事を捉える部長だった。
雰囲気から言って、小出先輩の次の部長は彼しかいないと俺は思ってる。
みんなをまとめるリーダーシップは俺より強い。
「そういえば、友利は女子高の1年生の新川さんと仲良くなったみたいじゃないか?
毎日一緒に登校してるんだろ?
新川さんって、すごい美人だって評判だぞ。
みんな羨ましがってるよ。
ただ、新川さんって、おっぱいは小さいみたいだから、そこが残念かな。」
「おお、西中の新川か。あいつの演技はすごかったな。さすが、県内一の中学生女優だったよ。
でも、その評価はあくまで中学までだ。
精神的にも、肉体的にも、成長して、かつ演技に高度なレベルを求められる高校演劇では、彼女の力量がどこまで通用するかわからないぞ。
彼女も努力しないと、おいていかれるかも。
そういえば胸が小さいから、俺の好みじゃないな。
友利は小さい胸の女が好みか?
まあ、美人だから、友利とお似合いだとは思うぞ。」
「二人とも何言ってるんだ。あいつ、新川は俺に冷たいぞ。
いつもつっかかってくるし。
たぶん、俺のこと嫌ってる。間違いない!
それから、あいつは確かに美人だけど、俺はあいつに恋愛感情をもっていないからな。
確かに板谷先輩と登校するときに、板谷先輩が仲のいい小出先輩や女子校の先輩と合流する関係で、あいつも近くにいるけど、そんなに話はしてないから。
・・・
それから、あいつの事を弁護するわけじゃないけど、女の魅力は胸の大きさじゃないと思う。
俺は、胸は小さくてもいいと思ってる。」
「おお、友利は貧乳好きか?じゃあ、好みが被らなくていいな。
俺は胸が大きい女の子が大好きだ。
女子の象徴だからな。
となると、ライバルは落合か?」
「お、こりゃ参ったな。女子校に巨乳の子がいたら、ライバルになるかもしれないな。
気に入った子が一緒にならないといいな。
よし、児玉、気に入った巨乳がいたら、すぐ教えろよ。」
「おお、巨乳好き同士で、情報は常に交換しよう。」
「お前ら、ホントにどうしようもないな。
おっぱい好きで。
俺にはわからん。
それから、俺は貧乳好きっていうわけではない。
こだわらないっていうだけだ。」
「でも、友利が新川さんに嫌われているって思いこんでる話って、ちょっと勘違いのような気がするな。」
「うん、俺も思った。世の中にはツンデレという言葉がある。
もしかして、意識しすぎて、かえって冷たくしちゃうんじゃないの。
梨亜ちゃん、実は友利のことが好きなんじゃないか?」
「まさか!
万一俺の事好きだったとしても、あいつ気が強くて、辛辣だぞ。
俺が、ちょっと他校の女の子と話をしただけで、すごく非難するんだ。
女たらしみたいな言いぶりだから、俺も神経質になってる。」
「うーん、たぶん、そりゃ焼きもちを焼いてるんだ。」
「俺もそう思う。友利モテるから、他の女の子と話しているのを看過できないんだ。
そこまで惚れられるなら、いいんじゃないか?
優しくしてやれよ。
新川とくっついちゃえ。」
「おお、それはいい意見だ。
モテる友利が貧乳とくっついてくれるなら、俺たちには利益だ。
巨乳の子が友利に惚れると困るからな。」
「何だ、そりゃ?
とにかく、新川とは別に喧嘩するつもりはないが、恋愛するつもりはない。
その・・・演劇仲間としては、なんとかうまく付き合えるようにしたいとは思う。」
「でも、好きだって言われたらどうする。
すごい美少女だぜ!胸はちっちゃいけど。」
「普通の男子だったら、イチコロだよな。
俺たちは巨乳好きだから大丈夫だけど。」
「いや、そんなことないって。
あいつがそんなこと言うはずがない。
それから・・・
お前ら、合宿に何を期待してるんだ。
文化祭に地区大会の準備で、恋愛なんかしてる余裕ないぞ。」
「まあ、そう堅いことを言うな。俺は、演劇のレベルアップをするためには、恋愛も肥やしになると思う。恋愛に溺れちゃって、学業や部活をおろそかにしたら本末転倒だけどな。
バランスのいい青春を送ることが、人間としての成長につながるんだ。
もし、恋愛に溺れそうになる部員がいたら、俺が注意するよ。もちろん、俺自身も気をつける。」
「おお、さすが、落合。学者肌というか、知的な発言だな。
そうそう、一度きりしかない青春だ。
ある程度は楽しくやろうぜ!」
「お、おう。」
二人の親友に何か、丸め込まれた。
ふたりが、巨乳好きってことがよくわかった日だった。
児玉君は横浜流星さんのイメージです。




