143 合宿前2
現在の目標は200話まで続けること!
うーん、まだまだ道は遠い!
佐々木あいくです。
女子校の演劇部の1年生です。
私は見た目で、ちょっと勘違いされます。ちょっとギャル風の感じだからです。
胸もけっこう大きくて、セクシーだって言われます。
でもギャルではありません。
私、ファッションが大好きで、制服の着こなしや髪型をちょっとギャル風にしてるだけ。
中身は、空手少女兼恋愛体質少女かな?
え?何だそれっ?って言われそうですよね。
まずは空手を小学校の頃からやっています。父親が好きで、一緒に町道場でやってたんです。
おかげで、護身術になるし、姿勢もよくなるし、実に健康体に育っています。
恋愛体質はどうか?って?
うん、恋愛が大好きなんです。いつも好きな男の子がいないと落ち着かないんです。
中学のときは好きな男の子がいて、そして彼氏になってくれて、すごく充実してました。
ところが、高校に入学したあと別れちゃいました。
その子、かなり遠くの高校に通ってて、簡単に会えなくなっちゃったんです。
しかも、その男の子、同じ高校で、好きになった女の子できちゃったみたい。
悲しいけど、別れました。
私、次の男の子を見つけます。
というわけで、彼氏いない歴、3カ月ほどの私は、今ワクワクしています。
それは、明日から、演劇部の合宿が始まるから。
今、仲のいい、新川梨亜と篠原友理奈と3人で、コーヒーショップでおしゃべりしてるんだけど、二人もちょっとドキドキしているみたい。
素直じゃないのは梨亜。
どうも、噂の友利君を好きみたいだけど、なんか変。
男の子と話すこと自体も苦手としているみたいで、何か裏がありそう。
友理奈と二人で、理由を確認したくなりました。
「ねえ、まず聴きたいんだけど、何で、男の子苦手なの?中学の時、男女共学でしょ?部活も男の子いたでしょ?」
私はまず基本的なことを聴きます。
「うーん、自分でもわからないんだ。中学にはいってしばらくは大丈夫だったんだけど、男の子たちが、途中から女の子を性の対象としてエッチな目で見ているような気がして、ちょっと嫌になった。直接的な原因はわからないんだけど。部活はほとんど女子部員ばかりだったの。あと・・・恋愛に夢中になったりすると部活がおろそかになるような気がして、恋愛感情を持たないように自分自身を律したり、部員にもそう言ったりしちゃった。」
「うわぁ、何でだろう?」
「女の子にとって、恋愛はエネルギーなのに。
それから、友利君と話すとすぐ喧嘩しちゃうとかは何故なの?」
「中学の時、部活内で噂があったの。
友利君はすごくモテて、次々女の子が寄ってくるんだけど、
言い寄ってきた女の子と適当に遊んで、弄んだあとすぐ捨てちゃうって。
すごく嫌なヤツって。」
「それ、信じたの?」
「出身中学が同じ女の子に確かめた?」
「信じちゃった。だって、演劇部の複数の女の子から聴いたから・・・
だから、中学の時は毛嫌いしちゃったし、高校になって電車の中で会ったときも、ひどいこと言っちゃった。
でもね、今のクラスで、友利君と同じ中学出身の女の子に確かめたら、デマだったみたい・・・
そのあと、友利君と仲良くしようかな?って思ったんだけど、
ちょっと頭に来ることがあって・・・
結局、うまく話せないんだ。」
「ちょっと頭に来ること?」
「何があったの?」
「友利君って、通学中、よく他校の女の子から話しかけられるんだ。
連絡先を書いたメモを渡されたりするんだよ。
最初は同じ中学出身の女の子から声をかけられてたけど、
その女の子の関係で、違う中学出身の子からも声かけられて・・・
すごく嫌な感じ。」
「うわっ、モテるんだ。」
「背が高くて、かっこいいもんね。」
「でね、何となく頭に来るから、冷たい態度とっちゃうんだ。
友利君、どの子にも優しくて、爽やかなんだもん。」
「そりゃ、焼きもちね。誰にでも優しいって性格がいいってことじゃない。」
「うん、焼きもちだよ。友利君、その子たちと付き合ってるわけじゃないでしょ。」
「焼きもちじゃないよ!だって、さっきも言ったけど、私、あいつのこと好きじゃないもん。
でも、何となく頭に来るんだ。
ちなみに、友利君、付き合ってる女の子いないから、言い寄ってくる女の子たち、みんな色目使ってる。
すきあれば、友利君をゲットしようとしている。」
「あらあら。」
「好きじゃないけど、他人に取られるのは嫌っていうことかな?
それって、好きなんじゃない?やっぱり?」
「好きじゃないよ。だって、ろくに話したことはないし。
あいつも、私のこと嫌なヤツだと思ってるはずだし、その・・・嫌われてると思う。
ただ・・・、あいつ、演劇については私と同じ熱いヤツだから、
その点は・・・認めてはいる。」
「ふーん。なるほどねー。」
「そうか、なんか、ほおっておけない二人だなー。」
私、佐々木あいくは自分自身の恋愛も大好きですけど、他人の恋愛も大好き!
梨亜と友利君のことなんかくっつけたくなっちゃいました。
だって、このままだと、二人は進展しそうもないんだもん。
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篠原友理奈です。
よく、おっとりしているって言われますが、実はしっかり者なんですよ。
中学の時は生徒会長をやってました。
いい子をずっとやってきたんでよねー。
ちょっとその印象を変えたくて、高校になって、演劇部に入部しちゃいました。
同じクラスになった佐々木あいくがちょっと華やかなギャル風で、彼女が演劇部に入るって言ったから、一緒に入ることにしたんです。
あいくとずっと一緒にいて、ギャル風でファッショナブルなセンスを吸収したいんだ。
そうそう、私もあいくと同じで胸が大きいから、セクシーになれるかも。
真面目そうな子がちょっとギャルっぽくなるって、楽しそう!
うん、変身してやる!
中学の時はずっと、ショートカットだったけど、高校は伸ばして、ロングヘアにして、ちょっとギャルっぽくするつもり。
もちろん、演劇も素人だけど頑張ります。
こっちは、一緒に入ったベテラン女優の新川梨亜に教わるつもり。
梨亜も同じクラスで、何となく馬が合います。
梨亜は中学の時部長だったということで、生徒会長だった私と同じでリーダーの苦しみや歓びを知っているからかなあ?
彼女の演劇に対する求道者的なところは尊敬できるしね。
とにかく、あいくや梨亜と一緒にいい部活になれるよう、努力します。
元生徒会長ですから。
ところで、今、私は佐々木あいくと二人で、仲良しの梨亜のことを追求しています。
中学の時の演劇のライバルである友利豊君との関係、なんか面白いんです。
どこをどう間違えたのか、梨亜は男嫌いで、恋愛嫌いってことを言い張っているけど、
なんか、変。
過去のちょっとしたきっかけで、そう思い込んじゃっているだけみたい。
特に、友利君については、明らかに好きなのに、絶対そうなっちゃいけないって決めつけてる。
誰かに強く言われたかも。
はっきりはわからないけどね。
「ねえ、梨亜は友利君のことを嫌いじゃないんだよね。どちらかというと仲良くなりたいんだよね。」
「う、うん、まあね。
嫌われたまんまって、ちょっと・・・困るかな。
男子校と女子校はライバルかもしれないけど、系列校で仲間だし。」
「じゃあ、合宿なんてチャンスじゃない。
私とあいくが協力するから、仲良くなったら?
うまく、やるから。」
「ええっ?そんなー。
変に気を使われたら、困るよ。」
「とりあえず、みんなで仲良くなろうよ。
ここに、コミュニケーションの達人のあいくがいるじゃない!
男子校の1年生と女子校の1年生がまず全員で仲良くなろうよ。
恋愛とか別にして。」
「え、私達人じゃないけど・・・
でも、男の子でも、女の子でも、おじさんでもおばさんでも、誰でもおしゃべりするのは好きだよ。
うん、友理奈いいこと言うじゃない。
同じ1年生だもん、これを機会に男子校と女子校の結束を高めよう!」
「そ、そう?うん、中学の時は女の子だけの世界に閉じこもってたから、世界が小さかったかも。
そうしよっか?」
梨亜は恥ずかしそうに同意してくれます。
何とか、男嫌い、恋愛嫌いを変えて行かなくっちゃ。
女子高生はみんな恋をしたがってる・・・って発想です。
まあ、人それぞれなんでしょうけどね。




