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幼女の、幼女による、幼女のための楽園(VRMMO)  作者: 雪月 桜
第1章 スタートダッシュ:CASEネネ

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今度は必ず

「どこに……どこに居るんですかっ」


「ネネちゃん、先行しすぎ! 離れると危ないよ!」


「す、すみませんっ」


子龍を逃がして黄金虎と対峙したネネだが、その後、あっという間にやられてしまい、街へと戻された。


そして、同じく黄金虎にやられ、街へと戻されて、慌てて森に向かっていたらしい、みのりんからメッセージで連絡を受けて合流。


今は、二人で森を駆け回り、子龍の行方を探している最中だ。


ちなみに、みのりんは黄金虎の戦闘力を警戒して、機動力特化から耐久力特化にステータスを振り直している。


そのため、現在の移動速度はネネの方が上である。


「気持ちは分かるよ。ネネちゃんが、あの子と別れてから、もう1時間も経つし……」


あの子龍の活動エリアは、恐らく、この森の中だけ。


とはいえ、その森の規模は半径5キロにも及ぶ。


耐久力特化の、みのりんと、レベルの低いネネの足では、なかなか探索が進まなかった。


探索自体は機動力特化のステータスで行い、見つけたら耐久力特化に変更、という案もネネから出たが、ステータスの変更には、それなりに時間がかかるため、手間取っている間に襲われる、あるいは、また見失うという事態になりかねないのだ。


「あの、みのりん。もし……もしも、あの子がやられちゃったら、どうなると思いますか?」


ひどく躊躇うような口調から、想像もしたくないというネネの気持ちが伝わってくる。


その眼差しは、不安に揺れており、今にも泣き出しそうだった。


「……最悪の場合、クエストは失敗扱い。それで、もう一回受けることも出来なくなって、二度と会えなくなるかも。ただ、運良く、もう一度受けられたとしても、その時に会える子龍は、あの子じゃない……と思う」


「そう……ですね。私も、そう思います」


みのりんは素直に言うべきか迷ったものの、楽観的な考えで励ましても、効果ないと考えた。


しかし、実際に気落ちするネネを見るのは、胸が痛む。


けれど、自分の判断が間違っていたとは思わない。


だからこそ——、


「だからこそっ! 絶対、助けるよっ!」


「みのりん……。はいっ! 今度は必ず!」


今の自分に出来る精一杯の笑顔で、覚悟を告げる。


そして、ネネもまた、決意を秘めた瞳で、みのりんを見返した。


先程までの不安定さは、もう感じない。


「それで、ネネちゃん。子龍の行きそうな場所に心当たりはない? 私と別れた後とか、どこに行ったの?」


慌てて探し始めたせいで、その話を完全に忘れていた。


本来なら、最初に確認すべき内容だ。


「それは……小さな洞窟があって、そこに隠れて。でも、行き止まりで追い詰められたんです。あの子は、吹き抜けから外へ出られましたけど。ただ、襲われた場所に、わざわざ戻るでしょうか?」


「他に当ても無いし。それに、もしかしたら……」


「もしかしたら?」


「置いていったネネちゃんが心配で戻ってるかも」


「そう、かもしれませんね。……とにかく、行ってみましょう!」


「うん!」


ネネの記憶を頼りに、森を駆け巡り、例の洞窟を目指す。


しかし、見覚えのある穴の入り口が見えた所で、不穏な雄叫びが耳に届いた。


「みのりんっ。今のって!?」


「急ごう!」


奥から漏れる僅かな光源を頼りに、足早に通路を駆ける。


やがて、最奥に辿り着いた時、そこには傷ついた子龍がいた。


そして、今まさに子龍に止めを差さんと爪を振り上げる黄金虎の姿も。

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