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幼女の、幼女による、幼女のための楽園(VRMMO)  作者: 雪月 桜
第1章 スタートダッシュ:CASEネネ

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リベンジマッチ

「させるかぁぁぁっ!」


子龍に迫る黄金虎の魔の手。


その光景を目の当たりにした、みのりんは、頭が沸騰するような衝動に従い、素早く魔導銃を抜いた。


そして、誤射を恐れて威力を落としたエネルギー弾を慎重に、されど苛烈に撃ちまくる。


「グルアァァァ!?」


一発、一発は軽くとも、雨のように浴びせられる銃撃は、さすがに不快なのか、黄金虎はすぐさま雄叫びを上げて、みのりんに向き直った。


それを見た、みのりんは、今度は消費MPを引き上げて、断続的に重い一撃を繰り返しつつ、徐々に後退していく。


あえて、行動を許すための隙を適度に与え、黄金虎を外へ誘き寄せるためだ。


このまま攻撃を続けて倒してしまおうか、とも考えたが、追い詰められたモンスターが何をするか分からない。


予想外の反撃で形勢逆転、あるいは敵が自棄になって子龍を巻き沿いに、そんな可能性を潰すため、まずは両者を引き離すのが先決だろう。


「みのりん、あいつがっ!」


「うん! このまま釣り出すよ! その後は足止めしとくから、ネネちゃんは、あの子をお願い!」


狙い通り、黄金虎は少しずつ外へと誘導できている。


そこで、二人は先程と同じ役割分担で行動する方針を固めた。


「了解です! みのりん、負けないで下さいねっ!」


「あたぼーよ! この戦いが終わったら、ネネちゃんと結婚するんだからっ!」


「それは死亡フラグです! ていうか、結婚とか、しませんし!」


みのりんが、ふざけている様に見えるかも……というか、実際に半分くらい、ふざけているが、そんな時ほど調子が良くなるのも確かだ。


それに、もう半分はネネに心配をかけまいとする気遣いである。


ネネも、それを分かっているからか、不謹慎だと指摘するようなことはない。


そんなバカ話で緊張をほぐしていると、やがて、二人は洞窟の外に出た。


そして、しばらくして黄金虎も姿を現す。


「じゃあ、ネネちゃん。後はお願い。あいつ片付けたらメッセージ送るよ。そしたら三人で、これからのこと考えよっ!」


「はい! 私も頑張ります!」


言葉と共に拳を軽く突き合わせ、笑いあった二人だが、狭い通路を抜けたことで、黄金虎の機動力が真の力を発揮する。


不規則な軌道で駆け回り、巧みに銃撃を避けながら、どんどん距離を詰めて来たのだ。


前の戦いでは、その機動力を捉えきれず、みのりんは敗北した。


しかし、今度は秘策がある。


かなり力押しというか、脳筋な秘策が。


「攻撃を当てられないなら、当たりに来て貰えばいい!」


叫ぶと共に、みのりんはメニュー画面を操作して、右手に盾を装備する。


そして、左手に構えた魔導銃の先からエネルギーの刃を生み出した。


盾はパーティーを組むに当たり、色んな役割を担えるようにと、手に入れておいた物。


エネルギーの刃は、エクストラ・クエスト【魔導銃の試練】をクリアして入手した【銃剣】というスキルによるものだ。


—————————————————————


【銃剣】

効果:魔導銃の先から、

   エネルギーの刃を生み出して攻撃できる。

   発動中は1秒ごとに任意のMPを消費する。

   消費するMPが多いほど威力が上がる。


獲得条件:エクストラ・クエスト

     【魔導銃の試練】をクリアする。


—————————————————————


みのりんの秘策とは、右手の盾で敵の攻撃をいなしつつ、接近してきた敵を左手の【銃剣】で斬りつけるという単純なもの。


ちなみに、みのりんは左利きだ。


「ばっちこいやぁぁぁ!」


向かい合った自分と敵は、既に離れたネネから見れば、大人と子供以上の体格差が絶望的に映るだろう。


ならば気迫で負けてたまるものかと、黄金虎の咆哮にも劣らない威嚇で、敵を迎え撃つ。


そして、みのりんのリベンジマッチは、盾と爪が激しくぶつかる音と共に幕を開けた。

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