ニアの告白
「おにー、さん……。あっち、みんな、いっぱいいて……わたし、気弱だから……気後れ、しちゃうのっ……。でも……おにーさんのこと、他のだれかに、とられちゃうの……もっと、こわい、から……っ」
ニアは潤んだ優しい青色の瞳を零れそうなほど大きく見開いて、あなたをまっすぐに見つめようとします。でも、恥ずかしさと緊張で、どうしてもいつもの厚めの前髪の奥に隠れてしまいそうになります。
そこでニアは、小さく深呼吸をすると、細い指先でそっと、長い前髪を耳へと書き上げました。
遮るもののなくなったその顔は、林檎のように真っ赤に染まっていて、耳の先っぽの雪のように白い毛が、ぴくぴくと小刻みに震えています。
「おにーさん……。わたし、病弱だし……泣き虫だし、なんにも、できないの……っ。怖くなったら、お母さんのペーパーナイフ、ぎゅーってするしか、できない……。だけど、だけどねっ……?」
ぽろぽろと、潤んでいた瞳から大粒の涙が零れ落ちて、あなたの服を濡らしていきます。
「おにーさんが……わたしの頭、なでなでして、くれるとき……『ニアはがんばり屋だね』って、言って、くれるとき……。わたしの、からだ、すごーく暖かくなって……生きててよかったなって、おもうの……っ」
腰に巻きついた尻尾の先っぽが、興奮と嬉しさでぴょこぴょこと激しく動き出します。
「お留守番も……じゅー持った怖いひとがいても……おにーさんのためなら、わたし、一生懸命、がんばれるのっ……! だから……だから、おにーさんの『特別』に……して……?」
完全に限界を迎えたニアは、これ以上ないほどとろけそうな上目遣いで、あなたの胸元にふわふわの狐耳をすりすりと擦りつけました。触れ合った華奢な体は信じられないほど柔らかく、驚くほど熱を持っています。
「おにーさん……大好き……大好き……大好き……っ。……もう、絶対に、はなさないんだから……っ♡」
気弱で泣き虫な彼女が、21人の強力なライバルたちを押し退けて、一番にあなたへ届けた健気な決死の告白。
画面の向こう側のあなたは…応えてあげますか?




