星屑強盗団
舞台は、東京都心。元ルーレット族の新社会人・準也は、新人のライドシェアドライバー。彼の愛車である、トヨタ・マークⅡ(110系)の改造車は、かつて首都高のセダン最速だった異名を持ち、彼の神がかったドラテクと合わさることで、客を最速で送り届けることができる。
仕事を初めて5ヶ月後の夏、東京某所に本拠地を置く、ある強盗組織から逃亡している外国人で、組織の元メンバー・シャーロットを乗せた。彼女が強盗組織の元メンバーということを知らない準也は、彼女を羽田空港まで送るため、大田区に向け首都高を150km/h超えで飛ばしていた。そして羽田空港に到着後、準也はシャーロットに「証拠隠滅のため」として、銃口を突きつけられてしまう。準也は命乞いの末、命の代わりに彼女がいた強盗組織の解散への協力を余儀なくされる。
その頃、東京・千葉・神奈川・埼玉の一都三県では、三台の色が違うインプレッサを駆る東京の武装強盗団「星屑」による連続銀行強盗事件が相次いでおり、各地の警察を悩ませていた。強盗団はやがて東京都心に侵入し、新宿・お台場・池袋・丸の内の4つを標的にする。
「星屑」は赤・青・黄の三色のインプレッサという目立つ車両に乗っているにもかかわらず、準也とシャーロットは、SNSの情報やカメラの映像で、足取りをつかめない。準也はルーレット族時代の知人のつてをたどって、オービスやカメラには別の色に映る特殊塗料の存在を知り、「星屑」が捜査の目を逃れる理由を確信する。準也は強盗団のリーダー・丸目に接触し、挑発的な言葉をぶつけてレースに持ち込み、シャーロットを助手席に乗せたまま、首都高でタイムアタックレースを始める。そして、圧勝した準也は、丸目に自分の顔を覚えさせて走り去る。
組織のメンバーを確実に捕まえ、組織を解散させるために、準也はルーレット族時代の旧友を巻き込んだ一大作戦を提案する。シャーロットは警察から盗み出した、信号機の鍵をルーレット族たちに配り、各地の信号機を意図的に操作して、首都高と環八通りを利用して東京の脱出を試みる「星屑」の行く手を、川越街道を利用するルートに誘導する。準也とシャーロットはそこへマークⅡで近づき、喧嘩を売ってレースを提案する。頭に血が上った丸目はそれに応じ、マークⅡとレースを繰り広げる。最終的にたどり着いたのは朝霞警察署で、警察署から逃げられなくなった「星屑」の三台は警察署の前で立ち往生し、駆けつけた警官隊に逮捕される。
やがて記念パーティーが開かれる。ルーレット族時代の旧友たちが集まり、祝福していた。準也はスピード違反こそ取り消されたものの、ライドシェア運転手はクビになった。パーティーの場でライドシェア会社の社長に文句を言ったところ、ダニエルは再雇用を条件に子会社の出版社が出版している、カー雑誌の専属レーサーに転向させられる。カー雑誌に関わる仕事は準也のもうひとつの夢だったとはいえ、準也は頭の片隅で一緒に戦ったシャーロットのことを思った。彼女は警察に星屑の三人の身柄を引き渡した後、羽田空港に送った。シャーロットはアメリカのどこかへと旅立ったのだろう。寂しさに浸ってるとき、シャーロットから一通のメールが来る。そこには、アメリカのデカい庭に止められた、行灯を付けた白色のEK型シビックフェリオの写真が添付されていた。
登場人物について。
野々田 準也
本シリーズの主人公。根っからのスピード狂で、本作序盤では首都高のルーレット族として、マークⅡで最速タイムを叩き出していた。念願のライドシェアの会社への採用が決まったため、多くの友人たちに惜しまれつつルーレット族を辞めた。天才的なドライビングテクニックとメカニックの知識を活かし、かねてより強化・改造していた白色のトヨタ・マークⅡ(110系)を愛車に、晴れてライドシェア運転手となる。F1顔負けの驚異的なドラテクと、D1顔負けのドリフト走行の技術を誇るが、その暴走運転はほとんどの常人には耐えられるものではなく、彼のタクシーに乗った客は、目的地に着いた際にほぼ気を失い、路上に倒れてしまう(暴走運転の耐性があったシャーロットを除く)。
シャーロットを元強盗組織のメンバーと知らず乗せたことで死にかけたが、命乞いの末に彼女の追う「星屑」の解散に協力することとなる。
前歴や職業柄、さまざまな人々と交流を持ち、人望も厚く、本作終盤には強盗団検挙作戦のためルーレット族時代の仲間を集める。
シャーロット・ケイン
強盗組織「星屑」の元メンバー。組織を裏切ったため、組織リーダーの丸目から命を狙われ、逃亡の途中で準也のライドシェアを利用する。ヨーロッパ系のアメリカ人。アメリカ出身で、小学生の時に日本に移住した。東京スカイツリーに行った際、英語が話せることを理由に、無理やり星屑のメンバーにされてしまっていた。父親が元NASCARのレーサーということもあり、荒い運転の耐性がある。車はあまり興味がないが、準也のマークⅡには興味がある。
鷹目
強盗組織「星屑」のメンバー。鷹目という名前は仮の名前である。シャーロットと似たように、池袋で遊んでいた際に、「Microsoft Office Specialist」であることを理由に、無理やり星屑のメンバーにされた。星屑の中では唯一の常識人。星屑内では、赤いスバル・インプレッサ(GD型・後期の鷹目)の改造車に乗る。
涙目
強盗組織「星屑」のメンバー。涙目という名前は仮の名前である。車が大好きで、強盗よりも車を大切にする。お金は奪うが、その金で投資をし、増やした分を、盗んだ銀行にこっそり返している、陰の調整役。星屑内では、青いスバル・インプレッサWRX STI(GD型・中期の涙目)の改造車に乗る。
丸目
強盗組織「星屑」のメンバー。丸目というのは仮の名前である。星屑で強盗をする際には「人に暴力を振るわない。人を殺さない。物を破壊しない。」を三原則に掲げており、多分根はマトモなのかもしれない。黄色の青いスバル・インプレッサWRX STI(GD型・前期の丸目)の改造車に乗る。




