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中国語が話せないのに、台北のポケモンセンターへ行ってみた  作者: 鏑木


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台北でクラフトビールを飲むなら――臺虎精釀の大安店に行ってみた

台湾といえば何を飲むだろう。


台湾茶。


タピオカミルクティー。


それとも台湾ビール。


まあ、普通はそのあたりだと思う。


でも私は台北へ行くと、別のものが気になる。


クラフトビールである。


日本でもクラフトビールの店を見つけると、とりあえず覗いてしまう。


旅行先でも同じだ。


というより、旅行先だから余計に気になる。


その土地でどんなビールが造られているのか。


どんな人が飲んでいるのか。


値段はいくらなのか。


そして、うまいのか。


そんなわけで台北で向かったのが、


臺虎精釀(TAIHU BREWING/タイフー・ブリューイング)


だった。


「臺虎精釀」って何と読むんだ


まず最初に困る。


臺虎精釀。


読めない。


台湾では「TAIHU BREWING」と英語表記もされているので、旅行者としてはこちらを覚えておけば何とかなる。


台湾クラフトビールを調べると、かなり高い確率で名前が出てくるブルワリーだ。


今回向かったのは台北・大安にある直営店。


臺虎 啜飲室 大安。


これも読めない。


でも大丈夫。


地図は読める。


スマートフォンという文明の利器がある。


台北の街を歩きながら、


「本当にこっちで合っているのか?」


と若干不安になりつつ到着した。


思っていたより普通に入りやすい


海外のクラフトビール専門店。


そう聞くと、


「常連ばかりだったらどうしよう」


「中国語が話せないけど大丈夫か」


「ビールにものすごく詳しい人しか入れない店だったら嫌だな」


などと考える。


実際に行ってみると、そんな心配はほとんど必要なかった。


店内はカジュアル。


いわゆる高級バーではない。


ビールを飲みながら友人と話している人もいる。


一人で飲んでいる人もいる。


思っていた以上に普通に入れる。


これなら一人でも大丈夫そうだ。


問題はここからである。


ビールが多い


メニューを見る。


ビールが並んでいる。


当然である。


ビール屋なのだから。


訪れたときは、ドラフトだけでもかなりの種類があった。


IPA。


ペールエール。


スタウト。


サワー。


さらに台湾らしい素材を使ったものまである。


ロースト烏龍茶。


レモングラス。


ブラックベリー系のスムージーサワー。


「ビールって、どこまでビールなんだろう」


というものまで普通に並んでいる。


私はこういう店が好きだ。


問題は、


全部飲むわけにはいかない。


ここで非常に重要な判断を迫られる。


台湾まで来て普通のビールを飲むのか問題


IPAは好きだ。


普通に飲みたい。


でも台湾まで来た。


だったら台湾らしいものを飲みたい。


しかし、変わったビールを頼んで、


「普通のIPAにしておけばよかった」


となる可能性もある。


メニューを見ながら悩む。


おそらく店員さんからすると、


「この日本人、ずいぶん長いことメニューを見ているな」


くらいに思われていたはずだ。


こういうとき、日本なら店員さんに聞けばいい。


「おすすめはどれですか?」


問題は台湾である。


私の中国語能力は、こういう細かな質問ができるレベルではない。


そこで英語。


完璧な英語を話そうとすると何も言えなくなるので、旅行中はだいたい簡単な単語で何とかする。


「Which one do you recommend?」


これで十分だった。


店員さんも慣れている。


こちらが外国人なのは見れば分かる。


いくつか教えてもらう。


なんとかなるものである。


烏龍茶とビールを一緒にするという発想


台湾らしい一本として気になったのが、ロースト烏龍茶を使ったビール。


台湾へ来て烏龍茶を飲む。


これは分かる。


台湾へ来てビールを飲む。


これも分かる。


では、


烏龍茶をビールに入れる。


誰が最初に考えたのだろう。


だが、飲んでみると意外に成立している。


お茶の香りが前に出すぎない。


ちゃんとビール。


でも後ろに台湾茶っぽさがいる。


「おお、いる」


という感じだ。


説明しづらい。


ただ、こういうものは現地で飲むから面白い。


日本で缶を買って家で飲むのとは少し違う。


台北の店で、


周囲から中国語が聞こえてきて、


目の前に台湾のクラフトビールがある。


それだけで味に少し補正がかかる。


旅行とはそういうものだと思う。


今度はものすごい色のビールがいる


さらにメニューを見ていると、ブラックベリー系のスムージーサワーまである。


もう名前からしてビールの概念が怪しい。


色も派手。


見た目だけなら、


「これはジュースです」


と言われても信じる。


飲む。


酸っぱい。


果物。


そして最後に、


「あ、ビールだった」


となる。


クラフトビールにあまり馴染みがない人が、


「最近のクラフトビールって何でもありなの?」


と思うのも分かる。


たぶん。


かなり何でもありである。


でも、それが面白い。


もちろん普通にIPAもうまい


変わったビールばかり書いていると、臺虎精釀が珍しい味のビールばかり造っているように見える。


もちろんそんなことはない。


IPAやペールエールなど、クラフトビールらしい定番もある。


結局こういう店に来ると、


変わったものを一杯。


そのあとIPA。


という流れになってしまう。


「台湾らしいビールを飲むぞ」


と意気込んでいたはずなのに、最後は好きなものに戻る。


人間とはそういうものである。


そして値段を見る


クラフトビールなので、台湾の一般的なビールと比べれば安くはない。


IPAなら一杯NT$300台くらいになるものもある。


Crush Pale Aleなども同じくらいの価格帯。


台湾旅行で、


「安くたくさん飲みたい」


なら別の選択肢はいくらでもある。


コンビニへ行けば台湾ビールも買える。


熱炒へ行って瓶ビールを飲むのも楽しい。


それとは目的が違う。


ここは、


台湾で今どんなクラフトビールが造られているのかを飲みに来る場所


という感じだ。


そう考えれば、私はかなり楽しめた。


食べ物もちゃんとしている


ビールだけではない。


ハンバーガー。


ウイング。


フィッシュ&チップス。


四川風の餃子。


胡麻麺。


このあたりもある。


台湾に来たのだから台湾料理を食べたい。


でもクラフトビールにはハンバーガーも合わせたい。


この葛藤も発生する。


旅行中の胃袋には限界がある。


非常に困る。


もっと胃袋を増設できないものだろうか。


海外で一人飲みするときの壁


実際に行く前、一番気になっていたのは言葉だった。


私は中国語がペラペラなわけではない。


メニューを全部読めるわけでもない。


でも、クラフトビールの店は意外と何とかなる。


IPAはIPA。


StoutはStout。


Pale AleはPale Ale。


このあたりは世界共通である。


分からなければ指をさす。


店員さんに英語で聞く。


それでも分からなければ、


「This one」


で最終的には注文できる。


ビールを一杯注文するために高度な語学力は必要なかった。


これは海外一人旅ではかなりありがたい。


台湾のクラフトビールって面白い


臺虎精釀で飲んで改めて感じたのは、台湾のクラフトビールは単純に欧米のビールを真似しているだけではないということだった。


台湾茶。


果物。


香草。


台湾で身近な素材をビールへ持ち込む。


もちろん全部が自分の好みに合うとは限らない。


「これは一杯でいいかな」


と思うものもある。


逆に、


「日本でも普通に売ってほしい」


と思うものもある。


でも、その当たり外れまで含めて面白い。


旅行先で飲むなら、私は無難な一本より、ちょっと変な一本を選びたい。


台北でビールを飲む場所に迷ったら


台北には夜市がある。


熱炒もある。


コンビニにもビールはある。


だから臺虎精釀へ行かなければ台湾でビールが飲めない、なんてことは当然ない。


それでも、


「台湾のクラフトビールってどんな感じ?」


と思ったなら、一度行ってみると面白い。


特に大安店は、一人でも入りやすかった。


中国語が話せなくても何とかなった。


分からなければ英語。


それでも駄目なら指差し。


最終手段は笑顔である。


だいたい何とかなる。


店を出て台北の街を歩きながら、


「もう一杯くらい飲めたな」


と思った。


旅行中のクラフトビール店では、毎回そう思う。


しかし、その判断で本当にもう一杯飲むと、


翌朝になって、


「なぜ飲んだ」


と思う。


今回は大人なのでやめておいた。


たぶん正解だった。


台湾といえば台湾茶。


台湾ビール。


タピオカミルクティー。


それもいい。


でも、その横に、


「台湾のクラフトビールを飲みに行く」


という選択肢を一つ足してみてもいい。


少なくとも私は、次に台北へ行ってもまた寄ると思う。


問題はビールではない。


今度こそ、


「一杯だけ」


で帰れるかどうかである。

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