06.駅前物語
田舎といっても、周辺では有数の都会町。
駅近くに特徴的な建物があるため迷わずに済んだが、
逆にいうとそこ以外遠くから見える目印建造物は一つもない。
つまり、どっちに行けば何があるかわかる目印が近づいてみないとわからない有様。
私「....」
めめ「あ。いたいたぁ~」
「待ったぁ?」
私「待ってないよ」
部長「私も待ってない」
日本は歴史的な外見の駅がいくつか有名だが、この駅は近代的何かを感じる。
特段広いわけでもない廊下さえも、集合場所としては異質なほど適していると感じるほどだ。
側には売店があるわけでもなく待ちスペースが少々、駅として無駄のない作りなのかもしれない。
そして、なぜか部長たち二年生もいるが暇なんだろうと受け取ることにした。
めめ「あれ、ももこは?」
私「同じの電車で来てないの?」
めめ「いなかったから先行ったんだと思ってたんだけど」
私「私は車で連れてきてもらったから見てない」
部長「私、自転車」
ことみ「同じく」
集合時間まであと5分もない、今から新たに電車が通過する予定もない。
私からすれば乗り遅れはどうっていいことだが、周りの反応を見る感じそうもいかないみたい。
ことみ「あいつ、おとなしく自転車で来るかな?」
めめ「多分一時間待って、潔く電車に乗ると思う」
ことみ「だよなぁ...」
私「スマホで連絡とかできない?」
田舎は頻繁に電車も通らないし、一周ではなく往復だ。
仕方ないので連絡取れないか確認することにした。
めめ「残念ながら文通しかしたことない」
部長「休日に交換しようと訪問したら、親に買ってもらってないって言ってた」
ことみ「親御さんには、壊すことが目に見えてたんだろうな」
何故か分かたないが納得してしまう不思議。
めめ「私は機械音痴だから、部屋の隅で眠ってたりするよ」
部長「私は友達いないから....ね」
ことみ「私は、永遠の友達だからな」
田舎の方がスマホ文化が進みそうなものだが、機械音痴を見る限りそうでもないみたいだ。
フッ軽な車文化のせいで、身内が広すぎるのも難儀なものなのかもしれない。
それこそ、スマホよりなぜかPCの使用率が高いイメージのあるアメリカみたいなもの...?
私「仕方ないし、ももこは居なかったことにするか」
ことみ「案外、割り切りいいんだね君」
正直、いないほうが安心できてしまう不思議。
めめ「そっか。そうだね~」
「それじゃ、私についてきてね」
部長「おぉ~っ」
駅の廊下を渡って直接とある建物に移動した。
それはというと、私がここに来るとき目印にした唯一の高層ビルだ。
めめ曰くお店から学校、ホテルやオフィスまで。ないものを探す方が難しい。
めめ「行ったことはないけど、映画館もあるらしいよ」
部長「私のおすすめは科学館」
私「本当に何でもあるんだ」
ビルの正式名所も相まって、
私はこの高層ビルを「過剰セントラル」と呼ぼうか一瞬迷ってしまった。
めめ「科学館なら楽しめるし行こう!!」
2階から4階まである科学館に行くことになった。
館内には、電磁石?で動く鉄球や砂を活用した振動の伝わり方を実感できる場所などがあった。
特に目に引いたのが....。
私「大きな振り子だ...」
ことみ「フーコーの振り子だね」
部長「世界中にある振り子だけど、ここのが私は一番好き」
ことみ「ここのしか見たことないだけじゃ...なくて?」
原理も何もわからないけれど。
振り子を囲むように伸びた円形の螺旋スロープが相まって、不思議と神秘的に思えた。
私「なぜか、ずっと見ていられる..」
部長「だよね。特別何もないのに、中途半端な場所から見つめてたくなる」
迷惑なのは前提として、スロープを登り切らないことに意義がある気がする。
ゆっくり揺れる振り子と、中途半端な私たち。これがスローライフなのかもしれない。
めめ「そろそろ一時間たつし、駅に戻ってみよう」
ほのぼのと時を過ごして早一時間、めめの一声でもう一度駅に戻ることにした。
ももこ「おーい。みんな遅いぞぉ」
「まったく、私が1時間遅れてなきゃ1時間15分待つところだったよ」
ことみ「自分だけが遅刻してるのを理解したほうがいいよ」
めめ「遅いから先に隣のビル行ってきちゃったぞ」
ももこ「ふぇ...。まぁいいもん、あそこ出禁喰らいかけたことあるしぃ....」
楽しすぎて多分壊しかけたんだろう、妙に想像がついた。
私「久しぶりにゆっくりできた気がする」
部長「ほんとにねぇ」
ことみ「私はみゆきに、もっとシャッキとして欲しいよ...」
十分駅前を楽しんだ私たちは、町中を回ってみることにした。
めめ「ふふん。まずは公園に行くしかないね」
ももこ「えー、あそこ何もないじゃん」




