04.部活動物語
今日の授業が終わって、放課後の時間。
あの時想像した吹奏楽部の音が心地よく教室で眠ってしまいそうだ。
めめ「起きろ」
私「まだ、寝てないよ?」
めめ「部活体験をしようよ!!」
一人じゃ怖いと言わんばかりに私を誘ってくる。
そもそもとして夏休み明けの秋真っ最中は部活体験時期ではないはず...。
ももこ「自分を見つけたいなら、やっぱり何かしないとだよねー」
「まぁ、大した部活はなにもないんだけど」
私「自分探し....(小声)」
ももこが私の心境を理解してるかのようにそう囁いてきた。
私をわかってくれる人がいてくれる気がして少し嬉しい。
ももこ「でもテレビ見たくなるんだよねぇ~」
しかし、すぐにそんなことないと悟ってしまった。
あと、しれっと机に座るのやめてくれないかなぁ...。
めめ「私、運動ダメだから運動部パスねー」
ももこ「僕は手心ないから創作系パスねっ」
私「ほとんどダメじゃん....。てか部活やってないんだ」
ももこ「二人とも、体験入部時期にインフルが家族みんなに遷って3週間ぐらい休んだんだ...えへ」
新生活において一番大事な時期を失ってしまえば、ハブられるのも少し納得してしまう。
いわば、風邪を理由に3週間も羽ばたく練習をしなかったひな鳥とそれに絡まれる私という訳か。
めめ「一緒に遊んでくれる余裕のある友達いないから、外部でもいいから入りたいんだよね」
ももこ「才能も何もなくても、歓迎されるそんな部活ねーかなぁ」
私「バラバラに入ればいいんじゃ...私は部活しなくていいし」
部活をしなくても生きていける。
たしかに何かを見つけるには必要かもしれないが、無理やり感があるので納得ができない。
ただでさえなにもない虚空に、無理に物体を生み出す方が無理があるというやつだ。
めめ「いや、こんな中途半端な時期にボッチっていやじゃん」
ももこ「そうだぁ!あるくがいいタイミングをくれるんじゃないのかぁぁぁぁ!」
私「勝手に期待しないでください...」
12時間前に昇ったばかりの朝日がいつの間にか沈む準備を始めていた。
私「初日から夜遅く帰宅したら、親が心配しちゅだろうから...帰るね?」
ももこ「あ、...。」
今日たった一日だったのにもう疲れた気がする。
働きアリの約2割に紛れていたい、そんな気分だった。
===次の日===
クラスが違うはずなのに私の目の前に部活動のチラシを掲げる少女がいる気がする。
正直、チラシで何も見えないまである。
ももこ「総合文化部!!!!!!」
「総合文きゃ部!!!!!」
めめ「大事なことなので二回言った」
私「それがどうしたの?」
総合文化部、名前の通り特別これという活動をするわけもなく。
生徒自身が考え行動する部活動、チラシ曰くマンネリ化が酷いとのこと。
めめ「ここならのびのび暮らせそうだね~」
ももこ「今日の放課後とつっちゃぉー!!」
この一言でまた、嫌われる理由がわかってきた気がするのだった。
放課後。
教室の対面にある、一番目に入り一番用事がないであろう図書室に入った。
木材の匂いと温かみを感じるその部屋に並んだ本と、二人しかいない部員。
清々しい程に何もないし何もしない二人を背景に私はぼーっとするしかなかった。
ももこ「たのもう!!!」
?「道場はこっちじゃないよ」
めめ「ならば、走ろう!!」
?「どうぞグラウンドへ」
退屈そうに、二人を追い払おうとする二年生。
おそらく、二人の評判は二年生にも行き渡っている...。
良くも悪くも学年別の壁がないせいなのだろうか。
私「あの...」
?「どうぞどうぞ....図書室はみんなのものですしね」
私「いや、そうじゃ...」
なぜか勝手に選ばれた歴史資料と一緒に席に案内された。
ももこ「ここを僕の領地にしに来たのだ!!」
?「幼稚の間違いでは?」
??「どうせ何もない部活だから、君たちにやるよ」
?「あげないでよ!?部長?」
少女かくかくしかじか中....。
?「なるほど、部活のマンネリ化を防止するとでも思ってか...どう思う?部長!!」
部長「....zzZ」
寝てた。
ところ私は未だに気まずく、歴史資料の前で居座り続けている。
それはまるで、スランプに落ちいった紫式部のようななにかのよう。
部長「はっ、なにもないけどなんでも使っていいぞ!」
?「図書室は、学校の私物オブ私物だぞ...」
ももこ「決まりだなぁ」
めめ「決まりだね」
何故か決まった。
なにもないというのは、巻き込まれ体質なのかもしれないとアニメと比較して感じるこの頃。
そして、巻き込まれる私なのであった。




