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なにもないけど、それでいい  作者: YOI&ここね
2.山のお寺の縁結び物語
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20/22

20.結果論物語

ももこ「あんな昔話されても、僕の心は揺るがないんだから」

めめ「そうならいいんだけどね〜」

飲み物を買った後、先生は再び階段を登っていってしまった。

そうして、ちょっとした空白が生まれた気がする。

お参りもして、物色もしてここにきた理由はほとんど果たしてしまっている。


私「少し退屈になっちゃったね」

ことみ「と言っても、先生たちの車で来てるから歩いて帰るわけにもいかないしね」

部長「あと1時間もすれば降りてくるだろうから何か話せばいい」

ことみ「それ言った本人は何も話さないんだけど、、いっつも」

部長「えへへ」

お参りといえば、本当に縁結びなんてあるのか気になる。

嘘とか本当とかそういうのじゃなくて、なんかもっと根本的なものを。

私「縁結びって本当にあると思う?」

ももこ「ん?急にどした」

めめ「んーそうね〜。それが偶然か必然かによるかなぁ」

ことみ「案外夢のないこと考えるのね」

部長「何を今更」

ことみ「私の話じゃなくてね……」

偶然か必然か。

そこに何かあることを必然呼ぶなら、偶然はそこに元々何もなかったのを偶然と呼ぶのだろうか。

私なりに軽く考えてみたけれどよくわからない。

めめも難しいことを考えるようだ。

ことみ「縁結びはね。信じるか信じないかじゃないんだよ」

ももこ「というと?」

ことみ「あったか、なかったか。それ以外何もない」

部長「さすが、結果論者の言うことが違う」

私「過程よりも結果かぁ」

過程があってこそ結果が、過程がなくとも結果はある。

空を飛べた雛鳥と飛ぼうとすらしない雛鳥の最後は結果が全てなのだ。

きっと、何もない私には飛べない結果しか待っていない。

私「、、そっかぁ」

ももこ「結果が全てならいいことだね」

   「今しか見れてないならそれはポジティブだもの」

部長「青春みたいな発想だね」

ことみ「今は白秋だけどね〜」

私「時の流れは残酷だ…」

山を降りたばかりの頃は太陽光が眩しかったのに、気づけば遠くで空を染める準備をしている。

地面のセメントも熱を失い風が冷たくなってきた。


めめ「残酷ならその残酷を当たり前にしなきゃ」

私「まぁ、そうするしかないからね」

ももこ「時空間も壊せたら楽なのに」

私「タイムマシンでも開発するの……?」

ももこ「それもいいかもなっ!」

今日が終わる感覚を徐々に覚えてしまう。

縁結びが本当ったとしても、解けない保証はどこにもない。

そこに留め具など存在しないからだ。

部長「それじゃ、来年はタイムマシンの開発を部活にするか」

ことみ「もはや、中学生の課題じゃないよ……」


ももこ「まっ、僕も壊すだけじゃないからそんなのいらないよ」

   「ね?めめ」

めめ「元々は、ももこが付き纏ってたの間違いじゃない?」

ことみ「そちらも腐れ縁ってやつなのか(?)」

部長「なんでこっちみるの?」

結局、結果論なのだ。

どんな出会いも、今という結果しか残らない。

縁結びがあろうとなかろうと今ここにいるそれが答えなのだろう。

私があの時お祈りしたことも意味はないのかもしれない。

「今度こそ、友達を失いたくありません」なんて引っ越しが多い私の小さな足掻きなのだから。

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