02.転校生物語
===教室===
私「○○県から引っ越してきた朝比 歩です」
「よろしくお願いします」
先生「みなさんなかよくしてくださいね」
「えーと、それじゃ後ろのあそこに座ってもらえる?」
私「はい...」
初めての学校。
初めてのクラスメイトの視線に照らされながら私は稲穂中学校1年3組に配属された。
緊張して、授業に支障が出ないかドキドキしながら席に座った。
?「転校生だったんだ!!しかも同じクラス!き・ぐ・うだね~」
私「....!?」
そんな雰囲気をぶち壊してしまう少女が隣の席だった。
?「あの時は手ぶつけてごめんね。
私、浅月。浅月 芽女」
「よろしくおなしゃす!」
私「うん...よろしく」
初底面の時はあんなにおどおどしていたのに、予想以上の勢いで詰めてくるので
私は思わず苦笑いしかできなくなっていた。
めめ「あるくちゃんはどこからきたの?」
私「自己紹介聞いてた...?しがない都会からだよ」
めめ「へぇいいなぁ、都会いいなー」
「ここにはなんもなくってごめんね。なんもなくって」
都会に異様なほど憧れているのか、ネガティブでもないのにどことなく自虐をしている。
私にとってはまだまだ新鮮なことだけど、いつか飽きてしまうのかもしれない...。
めめ「そういえば、転校生の癖に得意なことか言わないんだね」
私(勝手に常識化しないでよ....)
「得意なこと...はないかな.。苦手なこともないけど」
めめ「へーいいなぁ、私なんか何もかもダメで...いいなぁ」
「あ、でもね。料理だけはできるんだぞ。エッヘン」
私にとっては苦手なことがない以上に得意なことが欲しいと思ってしまう...。
それこそ筋肉系芸人から筋肉を奪ったら何も残らないことが羨ましほどに。
逆に言うと、その筋肉がなくても面白い筋肉系芸人さんは尊敬しかないできないかもしれない。
めめ「ねーねぇ、都会と田舎どっちが好き?ねーねぇ、どっちないんだいっ?」
私「まだ、住んで間もないし...一概には決められないかな...」
めめ「あ、授業の時間だ...。続きは休み時間にはなそー」
私「...うん」
数学、社会を立て続けにこなしていき休み時間になった。
言っても15分間の休憩、初めての学校生活でジャムパン少女と少年が角でぶつかるほどの展開はおきない。
めめ「ねーねぇ。ねーねぇ」
そんなこと考えながら、ひとめぼれに憧れてしまうのもまた事実なんだけどね。
それはそうと、心の準備をさせてくれない隣の少女は何の用なのか。
めめ「あのねー」
??『めめ!!!たいへんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
めめちゃんが私に話しかけようとしている...?ときに大声で芽女ちゃんを呼ぶ声が聞こえてきた。
振り返ってみると、見覚えのある少女が廊下から応援団もさながらの大胆な構えでこちらを見つめていた。
??「あ、みたらしチョコレートオイシカッタ?」
そして.....キョトンとした顔で私に質問を投げてきた。
??「うんうん。わかるよ。あれは甘すぎるよね」
私「さも当たり前のように私の席を盗まないで...」
なぜか敬われるはずの転校生が机の周囲に立たされている。
めめ「で、どうしたのももこ」
??「聞いてくれ!鈴木先生と佐々木先生が外で...外で...!」
===グランドが見える窓===
私「ピクニック....?」
??「そう!そのピクニックなんだよ!!」
私からすれば、仲いい人たちが空気のいい外で平和に過ごしていることだけで微笑ましい。
隣の少女たちは、絶望の表情を見せてるのさえ目をつぶればね...。
??「あ、僕。大空 百々子」
「よろシク.....泣」
泣きながら挨拶してる....。
めめ「えーとね、ももこは名前負けしてるけど佐々木先生に恋する乙女なの....ハズカシイ」
私「複雑な恋...なんだね...」
佐々木先生は私たち3組の担任で、鈴木先生がももこの2組の担任とのこと。
そこに挟まる第三者目がももこという三角関係?らしい....。
その後、3時間目・4時間目と授業をこなしてお昼休憩の時間になった。
待ちに待った30分間休憩。
クラスメイトにちやほやされる幻の時間....の、はずだったのに。
あらぬことか、学校の不良グループに巻き込まれたかのように避けれている気がするのだった。




