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なにもないけど、それでいい  作者: YOI&ここね
2.山のお寺の縁結び物語
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17/22

17.崖上物語

軽くスランプ気味です...すみません

部長の言われるままについて行くと、崖上までやってきていた。

そこには空にはみ出した一つの建物があった。

部長「景色を見るならここが打って付けなんだよね」

私「展望台みたいなものなのかな?」

足元に気をつけながら入り口まで近いた。

すると、奥から聞き覚えのある声色が聞こえてくる。

蝉や鈴虫ではなく人の声だ。


佐々木「綺麗な景色ね」

鈴木[そうだね。風が心地いい]

佐々木「確かに、、そよ風でいいわね..」

声に気が付いたのか、入り口前で立ち止まりこっそり覗こうとする者がいた。

誰とは言わないが例の二人と言ったところ。

私「何してるの」

ももこ「いいや、聞き馴染みの声がしたら隠れたくなるじゃん?」

部長「こういう観察日記っていいよね」

私「そ、そうなの?」

囁き声でなぜか会話する二人を横に、残った二人は堂々と中へ入って行くようだ。

めめ「先生たちじゃないですか、奇遇ですね」

鈴木[今日は、みなさん]

佐々木「あ、あなたたち早かったわね、、、」

動揺している、、?

何に動揺しているのか掴めないけれど、

二人だけの時間を壊してしまったのは申し訳ないとは思う。

ことみ「1時間以上かかちゃってますけどね」

鈴木[ところで、なぜ君たちがいるんだい?]

ももこ「あー、それは..」

隠れていたはずのももこが何を思ったのか飛び出してきた。

彼女の表情を見る限り、恋の妨害というやつなのかもしれない。

しかし、心理戦の如く彼女の言葉は佐々木先生によって際切られていった。

佐々木「喉が渇いたわ。鈴木さん、飲み物買ってきてくれない?」

鈴木[わかった。行ってくる]

なんの疑問も感じずに彼は、この場所から離れて行く。

よくよく考えるとこんな山中に飲み物が売ってるはずがない。多分、佐々木先生は鬼畜だ。

佐々木「ももこ。私の邪魔しないでくれるかしら?」

ももこ「先生こそ、僕の邪魔しないでくれますか?」

部長「何、喧嘩ぁー?」

佐々木「あなたとどんな関係があろうと鈴木さんは渡しませんからね」

ももこ「もらうわけじゃないよ?壊してあげるだけだから」

ことみ「こんなところで喧嘩しても何も生まないよ…」

最初聞いた時は微笑ましい恋だと思っていたのに、なぜこんなにトゲトゲしているのだろう...。

禁断の恋というのも考えものなのかもしれない。


私「そう言えば、先生ってデートするためについてきたんですか?」

恋とか私にはわからない。

それでもこの空気は変えるべきと感じた私は、話をずらすことにした。

佐々木「デートはもちろん。

    先生になってからもう3年経つし、そろそろ株をあげようと思ってね」

めめ「景色がいい場所で清々しいほどの本音をよく言えた」

確かに、景色がとてもいい。

町とも言えないほどの小さな町並みと、それを挟むようにそびえ立つ山々が美しい。

騒がしくなければ見惚れてしまうほどに。

佐々木「世間の評価が良くければ、端くれの評価は気にしないからね〜」

私「先生ってこんなに性格悪かったの……?」

あの日を思い返して見ても、みんなから親しまれてたからこそすんなり同行を受け入れた。

けれども、今はまるで別人のよう...。

めめ「驚いてるかもしれないけど、昔からあの二人は犬猿の仲だから気にしないでね〜」

私「どういう関係なのかもうわからないや....」


あれからしばらくして、熱も冷めたのか静かになった。

ももこ「人としてどうなの上からの目線しか気にしないのは」

ことみ「生き方としては間違ってないんだろうけどね」

   「私も両親の視線は気を使うことあるし」

ももこ「そういうものなのかなぁ」

私「こんなところでもやもやしてても仕方ないし、下ろ?」

気分が悪いままその場にとどまるのはよくないと

思っている私は山を下るように誘導することにした。

めめ「そうね。私も同意見かなぁ」

部長「ということらしいので先生先降りてますね」

そうしてその場を離れるのだった。

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