11.仲直り物語
あの日から、夜を越して平日の平凡な放課後を送っていた。
今日は珍しく私に、ももこもめめも話しかけてすら来ない。
可愛かった小学生の友達が、中学生になって急に冷たくなったような感覚だ。
ことみ「あるく、ももこたちは?」
私「今日は、一回も喋ってないからわからない...」
ことみ「そっか...」
クラスが同じめめとはたまに目が合ったけどそれっきり。
ももこにいったては、見かけてるいなかった。
部長「大丈夫。大丈夫」
ことみ「みゆきが一番何もしてないの知ってるんだからな」
部長「...えへ」
部長はももこたちを探して、人気のない道を歩いていたら。
意識がもうろうとし、目が覚めると本屋で小説を何冊も買っていたらしい。
どうしたらそうなるんだろうか。
ちなみにその小説は案の定、私の目の前にセッティングされている。
私「タイトル...人間の衝突:1~3巻」
内容は目次を見る限り、戦争からたけのこきのこなんでもござれの衝突についてだった。
特に目を引くのは、些細な喧嘩という項目であろうか。
ももこ「来てやっだぜ!!」
私が本に目をやっていると、図書室の扉の音と共にももこの声が響いた。
ももこ「あるく、1日ぶりだな」
私「久しぶりだね。少し、寂しかったよ」
思ったよりもなれなれしく迫ってきたもんで戸惑っている。
でも、喧嘩は根に持ってないようで私は安心した。
めめ「...こんにちは」
すると、後も経たないうちにめめも部屋に入ってきた。
ももこ「..めめ」
すると、ももこが突然に暗い顔で呟いた。
名前負けするほどに元気なももこも、落ち込むことはあるんだと私は実感した。
めめ「ももこ....私」
ももこ「めめ。ごめん」
めめ「...え!?」
ももこが自分から率先して、謝ってくるとは思ってないかったみたい。
めめから、あまりにも腑抜けた感情が込み上げているように見える。
めめ「びっくりしたよ。ももこが先に謝るなんて」
ももこ「そうだろ?僕だって偉いんだぞ」
めめ「うん、知ってる...私もごめんね」
外野の私たちにはわからない、二人だけの世界で仲直りができたように見える。
喧嘩は見てて居心地いものではないけれど、仲直りというのはとてもいいものだ。
私「仲直りできたみたいでよかった」
ことみ「本当にね」
あれからも私たちは遠くで二人を見守っている。
今は割り込むべきではないだろうから。
めめ「にしても、ももこ」
ももこ「なんだ」
めめ「怖がり、やめたの?」
ももこ「僕は元から怖がってないぞ?」
めめ「悪者扱いされているうちに、怯えついてたと思ってたんだけどなぁ」
ももこ「僕はいたって恐れ知らずだぞ?他人の目なんかに踊らされないよ」
めめ「本当かなぁ」
話し声は聞こえないけれど楽しそうだ。
微かに笑い声だけが聞こえてくる。
私「このまま喧嘩してたらと思うと、新生活そうそう堪ったもんじゃなかったよ..」
ことみ「...お気の毒に」
部長「仲直りできてよかった。それじゃ、今から部活会議始めるよ」
「もう少し自由にさせたいところだけど、大事な話なんだ」
部活内でのどんよりとした空気も拭い、平穏な時間に戻った。
それを見越してか部長は一声大きくそう、宣言した。




