⭕ 恋文に呪いを込めて♥ 8
──*──*──*── 獅聖邸
《 獅聖邸 》には既に幻夢さんが居た。
儀式を行う為に別れたっきりになっちゃったけど、先に戻ってたみたいだ。
呪靈と特級呪靈の姿も見掛けなかったし、オレが寝てる間に回収したんだろうな。
孳の事をセロに頼んでくれた御礼を言わないとだ。
セロフィート
「 姫様は幻夢さんの[ 寝殿 ]に居ます。
帝と第1皇子は[ 西対 ]を使ってます。
マオと孳さんは明日まで幻夢さんの[ 寝殿 ]で過ごす事になります 」
マオ:厳蒔磨絽
「 分かったよ 」
厳蒔孳
「 磨絽、早く姉様に会おう!
姉様も会いたがってるからさ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうだな。
その前に幻夢さんに御礼を言いたいんだ 」
厳蒔孳
「 早く済ませろよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 孳を助けたのはセロだけど、幻夢さんがセロに頼んでくれたから、孳は助けてもらえたんだからな。
セロだけじゃなくて、幻夢さんも孳の恩人だからな。
忘れちゃ駄目だぞ 」
厳蒔孳
「 仕方無いな。
磨絽が言うなら、そうする 」
マオ:厳蒔磨絽
「 お…おぅ…… 」
オレは孳の手を引いて、幻夢さんの所へ向かう。
オレに手を引かれている孳が嬉しそうな顔をしている。
…………オレの気の所為かな?
幻夢さんに孳を助けてくれた事に対して御礼を伝えた。
幻夢さんは笑顔でオレの御礼を受けてくれた。
孳も一緒に御礼を言ってくれたから、頭を撫でて褒めたら、更に懐かれた。
[ 西対 ]へ向かう幻夢さんと別れて、オレと孳は幻夢さんの[ 寝殿 ]へ向かった。
──*──*──*── 幻夢の寝殿
幻夢さんの[ 寝殿 ]に着くと姫様がミニマムキーノと一緒に折り紙で遊んでいた。
色んな柄や大きさの折り紙を使って、ミニマムキーノが折方を教えていたみたいだ。
マオ:厳蒔磨絽
「 ミニマムキーノ、姫様を有り難な。
姫様、元気そうで安心したよ 」
眷属:姫様
「 磨絽!
会いたかったぞ!
もう “ 姫様 ” ではないからの、“ 菜鶴崋 ” と呼んでくれ。
厳蒔菜鶴崋じゃ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 分かったよ、菜鶴崋 」
厳蒔菜鶴崋
「 うむ♪
話し方も変えねばならんの 」
マオ:厳蒔磨絽
「 無理に変える必要は無いよ。
──菜鶴崋、本当にオレの眷属になって良かったのか?
人間を止める事になるのに── 」
厳蒔菜鶴崋
「 何じゃ?
理由を聞いとらんのか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 孳から聞いたけど…… 」
厳蒔菜鶴崋
「 磨絽も霄囹殿も人間を止めておるのだろ?
幻夢殿は半妖だと聞いておる。
孳も人間ではないと聞いたぞ。
抑天女の母を持つわらは、人間と言えるのかの?
父上にも兄上にも不思議な能力を使えると聞くぞ。
わらは人間でなくなる事に後悔は無い。
霄囹殿にも近付く事が出来るしの♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何でシュンシュンなんだ?? 」
厳蒔菜鶴崋
「 わらは……霄囹殿に惚れてしまったのじゃ♥️
磨絽は霄囹殿と友人なのだろ? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………まぁな?
眷属だけど、友達でも有るかな?
主人を財布呼ばわりして集る奴を “ 友達 ” って言うならだけどな~~。
頼りにはなるけど…… 」
厳蒔孳
「 磨絽は霄囹が嫌いなのか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん?
嫌いにはなれないかな。
何や彼やでオレの為に動いてくれるし。
1度は親を経験してるからなのか、意外と面倒見が良いんだよ、シュンシュンってさ。
本当は幻夢さんみたいに成人した大人だけど、普段はオレに合わせて子供の姿で居てくれたりするし…… 」
厳蒔孳
「 ふぅん?
霄囹とは仲が良いんだな 」
厳蒔菜鶴崋
「 わらも霄囹殿の事を “ シュンシュン殿 ” と呼んでも良いかの? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 “ シュンシュン ” は渾名だから、敬称を付ける必要は無いって。
“ シュンシュン ” で良いよ」
厳蒔菜鶴崋
「 シュンシュン……(////)」
厳蒔孳
「 じゃあ、僕もシュンシュンって呼ぶぞ! 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ははは。
皆で “ シュンシュン ” って呼ぼうな 」
そんなこんなで、オレの眷属になった義妹の菜鶴崋,義弟の孳と広過ぎる幻夢さんの[ 寝殿 ]で数日、過ごす事になった。
《 厳蒔屋敷 》へ戻ったら[ 内裏 ]を出た事の無い菜鶴崋と孳を連れ出して、彼此案内したいと思う。
その時は護衛としてキノコンに同伴してもらう事になるだろうな。
陰陽師達が互いの式神で高見を目指す【 式神バトル 】も一緒に観戦したいと思う。
《 厳蒔屋敷 》へ戻る日が、今から楽しみだ。
《 獅聖邸 》に戻って来た日の翌日には、幻夢さんが用意した牛車に乗って、帝と第1皇子が[ 内裏 ]へ帰って行った。
幻夢さんと厳蒔憙彩に扮した〈 器人形 〉と一緒にだ。
オレ達は留守番だ。
留守番をしている間、キノコン達が遊び相手をしてくれた事も有って、菜鶴崋も孳も退屈せず楽しく過ごせたみたいだ。
帝,第1皇子が[ 内裏 ]へ戻った日から4日後、《 厳蒔屋敷 》へ帰る日が来た。
お世話をしてくれたキノコン達に御礼を言って、キノコン達が用意してくれた牛車に乗り、《 獅聖邸 》を出る。
牛車の馭者をしてくれるのは、勿論キノコンだ。
牛車は《 貴族院 》を出ると橋を渡り、《 平民地区 》へ入る。
暫くすると牛車は《 厳蒔屋敷 》に到着した。
因みにキギナは未だ《 獅聖邸 》で過ごしているらしい。
頑張ってるな~~~~。
キギナが《 厳蒔屋敷 》に帰って来たら、仲間になった菜鶴崋と孳を紹介しないとな!
──*──*──*── 厳蒔屋敷
《 厳蒔屋敷 》に戻って来ると、キノコン達が嬉しそうに集まって来る。
沢山のキノコン達が温かく出迎えてくれた。
キノコン達には初めましての菜鶴崋と孳に対しても快く受け入れてくれた。
新しい家族として、菜鶴崋と孳の専用個室を用意してくれて、成人前って事も踏まえて専属の御世話係りも付けてくれる事になった。
一時的の相手とは言え、菜鶴崋と仲良しになったミニマムキーノは本職に戻る事になった。
菜鶴崋はミニマムキーノと関われなくなる事を寂しがったが、シュンシュンやキギナみたいにゴリゴリな自己主張した我が儘を言う事は無かった。
流石、姫様として生きていただけはあるよな。
遠慮無しの自己主張をゴリゴリするシュンシュンやキギナには菜鶴崋の爪の垢を煎じた茶を飲ませてやりたい。
ミニマムキーノの本職を変更する事は出来ないのか、オレはキーノに相談してみた。
相談の末、キーノの許可が下りて、ミニマムキーノの本職が菜鶴崋の “ 遊び相手 ” に変更された。
そんな訳でミニマムキーノと「 さよなら 」しなくて良くなった菜鶴崋は、泣きながら喜んでくれた。
ミニマムキーノが本職の変更に対して、何を思うのか──オレには分からない。
嫌がってはいないみたいだから、大丈夫そうかな??
菜鶴崋と孳が《 厳蒔屋敷 》での暮らしに慣れる迄は、御世話係りのキノコンや他のキノコン達も協力してくれる事になった。
男子の孳には、オレを衛れるくらい強くなる為に修業が待っている。
孳は式妖魔だから、同類の玄武さんか挧氤さんが担当になるのかな?
それとも退魔師の弓弦さんになるのかな?
孳に剣術を教えたのはオレだし、主人のオレが直々に孳を鍛える事になるのかな??
怪異化が出来る様になったみたいだから、呪靈,特級呪靈を大量に生み出してる幻夢さんかな?
これもセロに相談かな。
暫くは、《 平民地区 》の観光をして楽しんでもらう事が優先かな。
◎ 訂正しました。
帝《天皇》と第1皇子が ─→ 帝と第1皇子が




