✒ 恋文に呪いを込めて♥ 7
──*──*──*── 翌日
目が覚めたオレは “ 誰か ” に膝枕をされていた。
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………誰……?? 」
幻夢さんかな??
???
「 ふふふ…。
ぐっすりでしたね、マオ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ……………………え?? 」
???
「 御早う、マオ。
もう、お昼ですけど 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ………………セロ!?
うぇぇぇぇぇっ??
何でセロが居るんだよ!? 」
セロフィート
「 おや、ワタシが居てはおかしいです? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 セロ──!!
本当にセロ!?
本物なのか?! 」
セロフィート
「 ワタシの偽物が居るなら〈 テフ 〉へ変換しなければいけませんね 」
マオ:厳蒔磨絽
「 セロぉ…… 」
セロフィート
「 冗談です♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 それより、何で……セロが≪ 和國 ≫に来てくれてるんだ? 」
もしかして、オレの為に──(////)
セロフィート
「 幻夢さんからLINEが入りました。
式妖魔を引き取りに来たのです 」
オレの為じゃなかったぁ~~~~!!
口に出さなくて良かった……。
いや、一寸待ってほしい。
「 幻夢さんからLINEが入りました 」だと?!
≪ 和國 ≫ではスマホは “ 使えない ” んじゃないのかよ!!
何でオレのスマホは “ 使えない ” のに、幻夢さんのスマホは “ 使える ” んだよぉ!!
不公平じゃないかよ!!
後でセロを問い詰めないとだ!!
マオ:厳蒔磨絽
「 …………ふ~ん?
その式妖魔ってさ、“ 子供を産める ” って言う? 」
セロフィート
「 そうです。
帝の後妻をしていた式妖魔も捕らえました 」
マオ:厳蒔磨絽
「 えっ?
[ 内裏 ]から逃亡した式妖魔を捕まえたのか!? 」
セロフィート
「 捕縛は古代魔法でも出来ますし 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そだな…… 」
セロフィート
「 大体の事情は幻夢さんから聞きました。
マオの憂いも── 」
マオ:厳蒔磨絽
「 それって…どういう…… 」
セロフィート
「 先ずは身なりを整えて、昼食を済ませましょう。
キノコンが用意してくれています 」
マオ:厳蒔磨絽
「 あ…うん…… 」
オレの身支度はセロが手伝ってくれた。
キノコンが用意してくれた昼食を食べ終える。
一休みした後は、キノコンに見送られながらセロと一緒に外へ出た。
──*──*──*── 内裏・庭
外に出ると何も起きてなかったかの様に綺麗になっている。
死体なんて何処にも無くて、壮絶な戦いなんて起きてなかったみたいだ。
マオ:厳蒔磨絽
「 これは……どういう事なんだ?
まるで何事も無かったみたいに…… 」
セロフィート
「 古代魔法で直しました。
呪靈のクラスチェンジの犠牲となった人間の代わりに戦闘用〈 器人形 〉を用意しました。
今回の様な事が起きた場合、対処が出来る様にキノコン達も残していきます 」
マオ:厳蒔磨絽
「 戦闘用〈 器人形 〉とキノコンを残してくって事は、セロが[ 内裏 ]を牛耳るって事か? 」
セロフィート
「 そんな事しません。
牛耳る気も無いです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 じゃあ、何で── 」
セロフィート
「 恩を売る為です。
帝は《 獅聖邸 》と《 厳蒔屋敷 》に対して返しきれない借りを作りました。
今はそれで良いです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 《 獅聖邸 》だけじゃなくて《 厳蒔屋敷 》も関わってるのか 」
セロフィート
「 基本的には関わってません。
《 厳蒔屋敷 》の当主・厳蒔憙彩は、“ 幻夢さんと双子 ” という設定です。
《 獅聖邸 》の当主である幻夢さんが援助しているのに《 厳蒔屋敷 》の当主が知らん顔は出来ないでしょう。
《 獅聖邸 》と《 厳蒔屋敷 》が共同し、支援をしている事にしてます 」
マオ:厳蒔磨絽
「 悪い事してるぅ~~。
でもさ、初めから “ 何も起きてなかった ” みたいな雰囲気を作れるなんて、流石だよな 」
???
「 ──磨絽ぉ!! 」
突然、オレは腰に衝撃を受けた。
誰かが抱き付いて来た!?
聞き覚えの有る声だけど──。
マオ:厳蒔磨絽
「 うわっあ!?
えっ??
だ…誰だよ?? 」
セロフィート
「 幻夢さんの忠誠心と忠義に感謝しなさい。
君の憂いを “ 晴らしてほしい ” と頼まれました。
主人想いの眷属で、ワタシも嬉しく思います 」
マオ:厳蒔磨絽
「 幻夢さんが?
オレの為に?? 」
セロフィート
「 自分では “ 助けられない ” と──マオの想いに応えられない自分を責め、悔やんでいました 」
マオ:厳蒔磨絽
「 幻夢さん……。
怪異化した孳は助かったって事なのか? 」
???
「 そうだぞ!
僕は磨絽の眷属になったんだ!
姉様もだぞ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 んんんん??
オレの眷属??
姉様も?? 」
理解の追い付かないオレは一瞬だけ思考が停止してしまった。
マオ:厳蒔磨絽
「 えと…………どゆこと??
何が起きてたんだよ?? 」
やけにオレに懐いてる人型の孳が嬉しそうな顔で、オレの腰に抱き付いている。
あの小生意気だった孳が、飼い主に甘える猫みたいに激変してる!?
セロフィート
「 幻夢さんは、怪異化した孳さんを倒さず、特級呪靈に拘束させていました。
古代魔法を使い、怪異化した孳さんを怪異化前の姿に戻しました。
無闇に怪異化しない様に孳さんをマオの眷属にしました。
孳さんの意思で自由に怪異化する事が出来る様になりましたから、鍛えればマオの戦力となります。
良かったですね、マオ 」
オレの知らない内にまた眷属を増やされたって事かよ……。
眷属:孳
「 僕は厳蒔孳になったんだ!
磨絽の弟だぞ!
姉様は磨絽の妹な 」
マオ:厳蒔磨絽
「 孳が生きてるのは嬉しいよ。
凄く……嬉しいし、こうして話せるのも夢を見てるみたいで………嬉しいけど──、何で姫様もオレの眷属になってるんだ??
姫様は天女と人間のハーフで式妖魔じゃないだろ?
呪詛事件の被害者だけどさ、解決したんじゃないのか? 」
厳蒔孳
「 姉様を守る為だぞ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 姫様を守る?
何から守るんだ? 」
セロフィート
「 マオの友達なのでしょう。
帝の娘という立場で有るから狙われるのでしょう?
仮に狙われたとしても困らない立場に変えてしまえば良いだけです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 狙われても困らない立場が、オレの眷属って事か?
確かに眷属になれば仮に呪詛を受けたとしても死ななくなるけど……。
不老不死になるんだぞ!
死ねなくなるんだぞ!
人間を止めさせる事になるんだぞ!
ちゃんと姫様に話したのかよ!? 」
厳蒔孳
「 姉様は即答だったぞ。
姉様、光の君に嫁ぐ気なんて更々無いってさ。
それにな、光の君よりも霄囹の方が良いんだってさ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 え?
シュンシュン??
何でシュンシュンが出て来るんだ?
シュンシュンの弟子にでもなりたいとか??
止めた方が良いと思うけどなぁ 」
厳蒔孳
「 弟子になるつもりは無いみたいだけど?
兎に角、姉様は納得して、自分で磨絽の眷属になる事を決めたんだぞ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 えぇ~~~~。
実父の帝と実兄の第1皇子は何て言ってるんだ?
ちゃんと許可は貰ったのか? 」
セロフィート
「 酷く反対されたに決まっているでしょう。
記憶を改竄しときました♪ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 『 プリン食べちゃった♥️ 』みたいな軽いノリで言うなよぉ!!
≪ 和國 ≫を統治してる偉い帝に何してんだ!! 」
セロフィート
「 ほんの少し改竄しただけです。
姫様と孳さんの住まいは《 厳蒔屋敷 》に代わります。
戸籍上では厳蒔憙彩の養女,養子です。
マオとは義兄妹弟ですよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうなんだ…… 」
セロフィート
「 マオが帰る時には、共に《 裏野ハイツ 》へ連れて来てください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 連れて帰っても良いのか? 」
セロフィート
「 勿論です。
ワタシは暫く留守にします。
セノコン,マオキノには伝えておきますし、案して帰って来てください 」
マオ:厳蒔磨絽
「 分かったよ。
えと……此処でオレ達がする事って有るかな? 」
セロフィート
「 今後の[ 内裏 ]は戦闘用〈 器人形 〉とキノコンに任せれば良いです。
明日には《 獅聖邸 》へ避難した帝,第1皇子が戻って来ます。
姫様は《 獅聖邸 》に残ります。
ワタシ達は《 獅聖邸 》へ戻りましょう 」
マオ:厳蒔磨絽
「 戻って良いんだ? 」
セロフィート
「 此処に居ても、マオがする事は無いですし 」
そう言うとセロはオレの目の前で古代魔法を使う。
転移魔法だ。
魔法陣が足元に現れると、カッ──と光る。
光が消えると其処は[ 内裏 ]の一角ではなくて、《 獅聖邸 》だった。




