第三十九話:魔族領侵攻作戦〜柳葉パーティー〜
はい、祓戸です。お久しぶりでございます…
何故こんなに遅れたかと言うとテストがあったからです。課題して勉強して気づいたら寝てるを繰り返してました…
今日テストが終わったので投稿を再開します。夏休みも近いしね!
side柳葉夜兎
藤原くんのパーティーに新メンバーが入って約三ヶ月。
僕、いや僕たち二人は森の中を歩いていた。
いやラノベみたいに追放とかいじめではない。
僕が望んでこうしたのだから。
あれはちょうど三日前の事……
「魔族領に侵攻、ですか?」
「ああ、王がそろそろ勇者達も育ったから魔族を倒せと仰られたのだ」
「育ったって…将軍、本気でそう思ってますか?」
「ああ、もちろんだ。今のお前達ならば十分魔族にも通用する」
「それはあくまでここに来ている人だけでしょう!?
来てない人は戦えないですよ!」
そう。ナイトアサシンスネークの一件で心が折れた人たちはまだ復帰できていない。
ちょくちょく体を動かしに訓練に参加しているがそこまで熱心にしていない。
今、魔族と戦えると言えるのは藤原くん率いる勇者パーティー。
桜沢くん率いる魔術師パーティー。
夜空さん率いる安定性抜群パーティー。
そしてソロの僕だ。
うん。未だに僕のパーティーメンバーが見つかっていないのだ。
もう僕自身諦めてるからいいけどさ。
「もちろんその者たちは参加させない。よって今この場にいる者たちに軍をつけて侵攻することになる」
「軍…ですか?」
「ああ、いくらお前達が強いといっても単純な数の差で押し潰されるぞ」
「その対策で軍ですか」
「その通りだ」
「…わかりました。いつ侵攻するのですか?」
「三日後だ。それまでに軍の指揮官を紹介する。今日の訓練は無しだ。ゆっくり体を休めてくれ。明日指揮官を紹介する予定だ」
「少しいいですか?」
僕が声を上げる。
こういう場では滅多に発言しないので注目されてしまう。
あ、将軍もちょっと驚いてる…いいじゃん僕が発言したって。
「どうしたんだ?」
「僕には軍団を付けないんで欲しいです」
一気にみんながザワッとする。
まあね、普通こんな事言ったらトチ狂ったと思われるもんね…
「…どういうことだ?」
「今まで僕にパーティーメンバーがいなかったので集団戦に慣れていません。
完全にソロに慣れてしまったので正直邪魔です」
「う、うむ。そうか…」
将軍はパーティメンバーを紹介しなかったからあまり強く出れない。
本音を言うと軍団はめちゃくちゃ欲しい。
人間だから集団の方が落ち着くんだよ!
でもノーチェに止められちゃったからなぁ…
「分かった…お前はそれでいいんだな?」
「はい」
「そうか…では解散してくれ。これから忙しくなるぞ」
将軍はそう言って引っ込んで行く。
さて僕も色々準備しないと…ってうん?
急に袖が引っ張られたので振り返る。
そこには夜空さんがいた。
赤いオーラを纏い、表情を影で隠した夜空さんが。
「よ、夜空さん?どうしたの?」
「……で」
「ん?」
「なんで!軍団を連れて行かないんですか!」
え?ちゃんと言ったよね僕…
「なんでって…さっき言った通り邪魔だからだけど…」
「嘘です!いえ嘘ではありません。全てを語ってないでしょう?」
おお。まさかそこまで見破られるとは。
確かに嘘は言ってない。ソロに慣れたのも、軍団が足手まといなのも嘘じゃない。
けどもう一つ理由があるのだ。けど…
「さすがだね。夜空さん」
喋る気は無い。こんな人目がある場所だったら尚更だ。
「これでも嘘つきの目はよく知っています」
ああ、大企業のご令嬢だもんね。こう言うのはよく知ってるか。
ついでに周りへの配慮も完璧。
あまり大きな声では無かったのでそこまで注目されてない。
全く注目されないのは夜空さんだからだね。夜空さん人気だし。
「でも言えないよ」
「なんで!」
うーん…何でって言われてもなぁ…
ノーチェに言われただけだし…
ー「失敗したら危険だからとでも言っておけ」
ー「そんな適当でいいの?」
ー「実際、危険じゃしの」
ー「ちょ…はぁ、分かったよ」
「答えてください柳葉くん!」
「…失敗したら危険だからだよ」
「失敗?何かするんですか?」
「うん。血魔法でちょっと試したいことがあってね」
血魔法は僕しか持ってないから判断材料は僕の言葉のみ。
その僕が危険って言ってるからこれで引いてくれると思うけど…
「分かりました…では私も連れて行ってください!」
「うん…うん!?今なんて?」
「分かりました?」
「いやその後」
「私も連れて行ってください!」
「何でそうなるの!?」
「それは…私が柳葉くんのことがすk…じゃなくて一人二人くらいなら足手まといではないですよね?少しでも安全性を上げるべきです!」
「それは…そうだけど…」
でもなー。ノーチェの危険は洒落にならないからなー。
ー「まあ、問題ないじゃろ」
ー「本当に?」
ー「うむ。いざとなったらワタシが助ける」
ー「うーん…なら大丈夫かな?」
「分かったよ。でも危険だと思ったらすぐに逃げてよ?」
「はい!よろしくお願いします!」
「あ、そういえばパーティーは大丈夫なの?」
「はい。私が抜けても代わりの人がいますから」
「へ、へー。そうなんだ…」
うーん…クラス模擬戦成績総合3位の代わりを務められる人か…
いや、夜空さんを見た感じ多分同じ前衛タイプってニュアンスだな…
チラッと夜空さんのパーティーを見ると涙目で首を振っている…
ごめん…僕からは説得できない…そっちで頑張ってくれ。
「どうしたんですか?」
「いや、この作戦を聞かされた時の事を思い出してね」
「あ、あはは…私、足手まといでは無いですよね?」
「うん。前衛がいるだけでこんなに楽になるとは思わなかったよ」
うん。本当に楽だった。
今まで回避しながらだったり剣や体術で戦闘しながら魔法を使ってたからなぁ。
ー「それに慣れるなよ?夜兎サマ。接近戦が出来ない魔法師ほど弱いのはおらんぞ」
ー「うっ…はーい」
確かにゲームでも魔法師は真っ先に潰すもんな。
「そういえば血魔法で実験すると言っていましたが、どんな事するんですか?」
「ああ…それね…」
正直あまり夜空さんに見せたく無い。
下手したら本当に追放されかねない実験だ…
ー「大丈夫じゃ。面倒ごとになって放り出されても夜兎サマなら生き残れる」
ー「それはありがたいけどさぁ…出来るだけ面倒ごとは避けるべきだよ」
じゃないとまたあんな事になっちゃう…
もう…あんな怖いことは…いやなんだ…
Side夜空美穂
私が例の実験のことを聞くと柳葉くんが黙ってしまいました…
それほど危険なのでしょうか?それとも誰にも見られたくない…?
「夜空さん」
「は、はいっ!」
急に呼ばれて変な声で返事してしまいました…
「この実験のことは誰にも言わないで欲しいんだ」
「誰にもそれはなz…」
「それと」
私の発言と被せるように言った彼の言葉は衝撃でした…
「僕を…嫌わないで欲しいんだ…」
それは祈るように。
哀願のように。
けれど諦観しているような。
恐れているような。
複雑だ。この目は一度心を壊された人間がする目だ。
普通の学生がする目では無い。それは昔の@#$を見ているようで…
「はい。いいですよ」
気づけば返事をしていた。
「え…本当に?」
ポカンと驚いている柳葉くんは何だか可愛くてつい抱きしめてしまいました。
「何をそんなに怖がっているのか分かりませんが大丈夫ですよ。
私は虫が大丈夫な女の子ですよ?」
察するに過去に何だかあったようですが…
人間の負の面は怖いですからね…
ああ、今思い出しても怖気がする…
「はは…そっか…じゃあ大丈夫かな?」
「ええ、ドンと来てください!」
将来の夫の悩みは妻である私が受け止めてあげるのです!
「じゃあ、禁定魔法、血操術の実験を始めるよ」
いかがでしたでしょうか?
ついにパーティーを組むことができた柳葉くん。良かったな…もうぼっちじゃないぞ…
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