第三十七話:歴史の転換点
はい、祓戸です。サブタイトルから分かる通り大きく物語が動きます。
この会ではあまり動かないけどね!ではどうぞ
sideノア
「にゃあ」
レヴィ兄がエメリンに部下を派遣するのを忘れちゃって慌ててベリアルを呼んじゃった。
普通なら八枢要罪の悪魔なんて大物を呼ばなくても、人化できるユニーク個体を呼ぶだろうから
相当慌てちゃってるね。
でもベリアルは面白いからノアとっても好きだよ。変装の達人だから色んな動物とかに変装して遊んでくれるんだ!今猫の姿になってるのはこの前リアと一緒にベリアルと遊んだ時に「次は猫が良い!」って言ったからだね。
「えっと…この猫が八枢要罪の悪魔ですか?」
「そうなんだけど…え?どういう事?」
「ごめんレヴィ兄。この前遊んだ時に次は猫の姿で来てって言ったんだ」「ごめん…なさい…」
「あーそういう事。良いよ良いよ。ベリアル、せめて人型になってくれない?」
「にゃあ」
そう鳴くとボフンと煙を立てて変装した。
そこには深くフードを被りその影で顔を隠した性別すら分からない人が立っていた。
「虚飾の悪魔ベリアル。来た」
綺麗な女性の声が響いた。
「久しぶり!ベリアル!」「元気…だった…?」
「うん。元気」
今度は若々しい男性の声。
「これから遊ぶ?」
今度は幼い少女の声。
「んーん。今回はねー」「魔王と…契約…してほしい…」
「契約?魔王と?」
今度は老人の声。
ベリアルが声が会話の度に変わる事に驚く魔王エメリンを観察する。
「……それなりに強い。これなら契約にも耐えられる」
「じゃあ契約やっちゃって!」「ほんと…に…大丈夫?」
「少し待って頂けますか?」
声を上げたのはエメリン。どうしたんだろ?
「先ほど契約にも耐えられると言っていましたが、どう言う事でしょうか?」
「おや、知らないのですか?」
おかしいな…常識だと思うんだけどなー
「ボクが説明するよ。高位の悪魔と契約すると代償としてステータスの一部が消費されるんだ。ベリアルの場合は攻撃値だね。10000取られるよ」
「い、一万…なるほど、さすが八枢要罪の悪魔ですね」
「じゃ、契約しよー。手出して」「私たち…が…見届け人…」
「は、はい」
「さ、ベリアル」
「ん。我、八枢要罪の悪魔。虚飾のベリアル。契約を望むなら贄を捧げよ」
「我、魔王エメリン。汝との契約を望む」
ここからはノア達も参加する。気合を入れてー…
「契約の祝詞を確認。種類、主従の契約」「契約の代償はステータスの回収。主の魔王エメリンは攻撃値一万を捧げよ」
エメリンの足元に赤黒い魔法陣が現れ、仄暗く光る。
「ぐっ…」
次にベリアルの足元に同様の魔法陣が浮かび、同じように光る。
「代償の支払いを確認。ここに主従の契約は成った」「契約神の名の下にこの契約は保証される」
バタン。と音を立ててエメリンが倒れる。
「魔王様!」
エメリンの部下の人かな?それなりに強い人たちが駆け寄っていった。
「大丈夫だ。少し足元が覚束ないがな…」
「さ、これでベリアルは君の部下だ。好きに使ってくれよ」
「はい、ありがとうございます。あ、そういえば」
「ん?どうしたんだ?」
「灰狐様方はここに何用で来られたのですか?」
「あーそれねクス」
「私たちは魔族領の魔物を狩りに来ましたの」
「人族領の魔物弱すぎでさー、面白くないんだよねー」
「な、なるほど?」
「ここに来たのは挨拶のつもりだったんだよ」
レヴィ兄が幹部派遣をすっかり忘れてたから召喚しただけだもんね。
「そういう事でしたら好きなだけ狩って行ってください。魔物はどんどん湧くので困っていたんです」
「お、サンキューな!」
「やったー!これで少しは暴れられますかね?」
「まあ人族領よりはマシでしょー」
でも魔族領の魔物もさほど変わらないよね…ランクSが出るようになって、本当に稀にオーバーランクの魔物が出るくらい。
オーバーランクっていうのはランクの中に収まらないとっても強い魔物のことだよ。代表的なのは竜とかかな。
ノア達が遊べるのはこの辺からなんだよ!えっへん!
アル兄達がそんな会話をしていたらドスドスと足音がして魔族の人がこの部屋に駆け込んで来たんだ。
慌てて来たみたいだけど、どうしたのかな?
「し、失礼します!」
「騒がしいぞ!何事だ!」
「勇者です!」
「は?何を言っておる?」」
「構築した砦に勇者と名乗る人族が複数出現!砦が一つ落ちました!」
「はぁ!?勇者?」
レヴィ兄が大きな声をあげて驚く。
仕方ないと思う。ノアも頭の中では現在進行で驚いてる。
嘘!?勇者?え?今回の戦争には生み出さないって決めてたのになんで?
バグ?いやそれだったらワンド達が対処してるはず…
「えっと、この方々は?」
「気にするな。それより被害状況は?」
「はっ。砦が一つ陥落。そのほかはなんとか持ち堪えていますが
人的被害がひどく陥落は時間の問題です」
ということは生まれたての勇者ではないってことかな?
勇者も生まれたては他の人族と変わらないから。
でもそれこそあり得ないよね…ノア達が見逃すはずがないもん。
特に勇者には気を配って見てるし…
「ちっ!仕方ない。三魔将!部下を引き連れて、全ての魔族と共に撤退せよ!
砦は良い。魔王直轄軍も使い人的被害を抑えるのだ!」
「はっ!しかし直轄軍を使うと魔王様の護衛は誰が?」
「ふん。勇者如きに負けぬ、と言いたいが先ほど我が契約した存在を忘れたか?」
「八枢要罪!なるほど、それなら安心ですわ!」
「分かったなら迅速に準備し、行動を開始せよ!」
「ごめん、エメリン。ちょっと用事ができた。今日はここで帰るよ」
「わかりました。それではまた会えましたら」
「うん。頑張って生き残ってね」
「ベリアル、エメリンを守ってね」「今回は…不可解…多い…」
「ん。分かった」
そしてレヴィ兄が作った転移魔法で天界へ戻る。
「カガリ」
「はっ。ここに」
「会議室を使う。人魔大戦の調整は任せた」
「かしこまりました」
「さあ、みんな会議だよ」
いかがでしたでしょうか?ついに人族が勇者を引き連れて攻勢に出た!
先手を取られた魔族はどうなってしまうのか!?次回!人魔大戦勃発!!
……ってかけたらいいなぁ。
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