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第三十話:勇者潜入作戦〜勇者VSイレーナ〜

はい祓戸です。本日二度目の投稿です。

やあ…ストックが消える消える…

また書き溜めしないとなぁ(アニメ見ながら

Sideイレーナ


「私は強い人としかパーティーを組まないと決めております。

 なので勇者様、腕試しをさせていただけませんか?」


口調は丁寧に、しかし挑発するように私は言う。

自然に…とは言い難いですが、勇者の実力を測れる機会を得ました。

ステータスを見る限り、人族にしては強いといった印象です。

魔族の中将レベルですね。

私たち竜はおろか、ランクAの上位にも勝てません。

ですがステータスはあくまで参考値。

技術や使い方によっていくらでも化けますから油断しません。


「えっと。イレーナは俺たちのパーティーに入るんじゃ?

 何も戦わなくても」


勇者……名前は藤原光史でしたね。勇者でいいでしょう。

勇者がそんな腑抜けたことを言います。


「ええ。もちろんパーティーには入りますよ?それが王命ですし」


「じゃあ」


「ですが勇者様。もしあなたが弱かったり見込みがないのであれば

 別行動をさせていただきます。弱い人に割く時間はありませんので」


竜田姫様の影響もあって私は勇者に良い印象がありません。

仕事に私情は持ち込まない主義でしたが、こればかりは別です。

とは言え、本当に勇者と別れて行動するのはまずいので

ギリギリで勝ったという雰囲気を再現しましょう。

それで見込みがあるとでも言えば誤魔化せます。


「でも!」


諄い(くど)です。まだ続けるようでしたら問答無用で別行動しますが?」


「光史、受けなさい」


「結花!でも」


「私もぉ受けた方がいいと思いますぅ」


「実桜まで!」


「俺も受けるべきだと思うぜ」


「豪…わかった。受けよう!」


「ご理解いただけたようで何よりです。ではやりましょうか。

 距離は……このくらいでいいでしょう」


私は勇者から20メートルほど離れます。


「では始めましょうか。このコインが地面に落ちたらスタートです」


私が空高くコインを打ち上げると、勇者はこちらに向けて前傾姿勢を取ります。

落ちると同時に突っ込んでくるつもりでしょう。

さすが人族しか相手にしてこなかった勇者です。

確かに人族相手でしたら圧倒的なスピードで反応はできても反撃はできないでしょう。

が、ここで勇者の突進を素で避けるとステータスを見せろと迫ってくるでしょう。

まだ勇者はこちらにきて日が浅いのでステータスで勝っていてもギリギリ言い訳が通りますが確実に怪しまれます。

あと単純に私、魔法使いって設定なんですよね。

後衛の人族が前衛をこなす人族の突進を避けるのは不自然です。

ここは…

そこまで考えるとコインが地面に落ちました。

すると予想通り、勇者が突っ込んできました。

私は落ち着いて魔法を発動させます。完全無詠唱で。


「はあああ!!」


勇者が叫びながら剣を振り下ろします。

するとその剣から不自然なほどの風が発生し、私を上空へと吹き上げます。

私が使った魔法は飛行(フライ)付与・風の加護エンチャント・ウィンドブレッシングです。

飛行(フライ)はその名の通り空中で自由に動けるようになる魔法。

付与・風の加護エンチャント・ウィンドブレッシングは付与した物に風の加護を与える魔法です。

本来の使い方は自分の剣や防具などに付与して殺傷能力や防御能力を上げる魔法です。

今回はそれを逆手にとり、風を発生させました。


「え!?」


勇者がとても驚きながらこちらを見上げています。

このスキに1000は魔法を叩き込めるのですが、ここは加減します。


圧縮・火球プレス・ファイアボール


この魔法は初級魔法を圧縮した物で普通のものよりも威力が上です。

説明するとこの圧縮などの工夫のことを魔法的技能(エイン・アデリタ)と言うのですが、

この圧縮の魔法的技能(エイン・アデリタ)には二つ方法があります。

一つ目は一つの火球(ファイアボール)を圧縮して威力、突破性を上げ、範囲を狭める方法。

もう一つは二つ以上の火球(ファイアボール)を合成、圧縮し威力、突破性を上げる方法。

後者は範囲が狭められることはありませんが、消費魔力量が数に見合わなくなります。

ですが見た目は普通の火球(ファイアボール)なので完全無詠唱で撃つと油断してくれて

大きくダメージが出ます。

ちなみに今回使ったのは後者です。

出した数は50個ほど。ですが150個の火球(ファイアボール)を圧縮したので威力は強大です。

とりあえず半分ほどぶつけてみましょうか。


火球(ファイアボール)なんて俺には効かない!」


あれ?もしかして勇者は魔法的技能(エイン・アデリタ)を知らない?

これは相当な知識不足ですね。これなら私が教える流れになるでしょうからコントロールしますか。

あ、もちろん圧縮・火球プレス・ファイアボールは勇者に直撃しましたよ。

HPの4分の1が消し飛びました。


「なんで…火球(ファイアボール)が…こんな威力を…」


「はあ…勇者様、本気で言ってます?魔法を使うなら魔法的技能(エイン・アデリタ)は常識ですよ?」


魔法的技能(エイン・アデリタ)?何なんだ…それは!」


「はあ…考えたことがありませんでしたか?冒険者たちがランクAやSなどの

 ステータスで圧倒的に差がある相手にどうやって勝ってきたかとか」


「それは…!頑張ってステータスを上げたり…」


「残念ながら私達一般人はあなた方たちのようにステータスは上がらないのですよ。それに簡単に上るならら勇者様を呼んだりしませんし。

その差を埋めようと考え抜かれた末にできたのが戦術やこの魔法的技能(エイン・アデリタ)です」


「………」


ま、私は竜なのでいつもステータスでゴリ押しさせてもらっていますが。

人族領にきてこれの存在を知った時は驚きました。

案外人族も侮れませんね。


「勇者様。あなたは今、私如きに負けそうになっているのですよ?

 私より強い人なんていくらでもいる。勇者様が倒そうとしている魔王もその一人です。

 そんな実力でよく私をパーティーに入れようとしましたね。勇者であるあなたがその程度でしたら他の方はもっと弱いのでしょう。がっかりです」


「…さい」


「何か言いましたか?」


「うるさいって言ったんだ!!」


「っっ!?」


突然勇者から感じられる強さが爆発的に増えました。

私は咄嗟に勇者のステータスを見ます。


「なっ!」



なんと勇者の平均ステータスが全て一万を超えていたのです。

先ほどまでは最高値が6000でしたのに…


「…一体何をしたんですか?」


「ああ、わかってるさ。俺が弱いってことくらい」


……なんか語り始めたんですけど。


「勇者なのに模擬戦では負けるし、訓練してもステータスは柳葉くんには負けてるし

 この前のナイトアサシンスネークにも負け、そして今も負けそうになっている」


勇者よりステータスが高い?それはどっちのステータスでしょうか?

前の最高値が6000のステータスか今の異常なステータスか…

もし後者だとしたら早急に調べなければいけません。

場合によっては私が殺します。


「勇者は誰よりも強くいてみんなを鼓舞する存在じゃないといけない。人族の希望でなければいけない。

 その使命を果たせてないのは俺だ。だから俺を侮辱するのはいい。けど他のみんなは違うだろう!

 豪は得意の空手で体を張ってくれる!

 結花は俺がミスして危ないところを何度も助けてもらった!

 実桜は負傷した俺たちをずっと治してくれた!

 他のみんなもそれぞれが俺を支えてくれた!そんなみんなを侮辱するのは許さない!」


……出ましたよ。人族特有のこのよく分からない展開。

こんなことを語っても勝機が出てくるわけでもないのに。

大体、侮辱されたくらいでこんなに怒りますか?

なら竜田姫様はどうなるんですか?

竜田姫様は人族によってご両親を亡くされました。

本当なら絶滅させたいでしょうに竜田姫様はご両親の理念と誇りを受け継ぎ完全には滅ぼしませんでした。

それがたかが侮辱されたくらいで。ふざけるなよ。

っといけません。私は仕事に私情は持ち込まない主義。

冷静に返しましょう。


「はあ。実力がないのに吠えても何も変わりませんよ?

 そんなに嫌だったら止めてみてはいかがですか?」


……少しくらい私情を持ち込んでもいいですよね?

いかがでしたでしょうか?これまで魔法とかのカタカナの部分は英語やらイタリヤ語やらに変換して使ってましたが

いちいち調べるのも面倒になってきたのでもう適当にそれらしいのをつけることにしました。

あとちょっとだけ祓戸の好きな雰囲気?みたいなのを入れました。祓戸は基本的に悪役サイドの方が好きですw

面白いと思った方は、『ブックマーク』や下記のポイント評価を押していただけたら幸いです。面白くなかったら容赦なく星1にでもしてください( ; ; )

またアドバイスも是非。

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